頭頚部外科での検査、診察

食道がんの術前のPETCT検査で患部の食道以外に頸部に強く光る部分が見つかったことから、

頭頚部外科で急遽外来診察を受けたのが、食道がん手術の5日前。

エコー検査の結果、右の甲状腺に9mm程度の腫瘍が見つかった。

転移ではなく、まったく別個に育った腫瘍との見立てで、

細胞診のため、針で2本生検サンプルを採取された(痛かった~(泣))。

術後ICUで身体の自由が全く効かないときにベッドサイドに、頭頚部外科の先生が来られ、

その結果を言われたが、なにせICUのときなので、しっかりと覚えていない。

ただ特に問題視するほどのことはなく、術後体調が落ち着いたら、改めて検査しましょう、みたいなことだったと思う。

あれから、術後3か月経ち、

その検査と診察が予約されていたので、

2月13日、がんセンターに足を運んだ。

やはり違う部門はドキドキする。

しかも手元の診察受付表を見ると、「採血」「細胞診(処置室93番)」

って書いてある。え?細胞診?処置室??もしかして?またやん(泣)

呼ばれて、処置室に入ると、予想通り、

薄暗い部屋に、防護服のようなもので装備した(初めてお会いする)医師と助手の看護師さん。

暗い部屋にモニター類がチラチラ輝いていて不気味。

エコーで首のあたりを診察され、「採取しますね。横になってください。」

なきそ。診察台に仰向けに寝るように言われる。

「え?この姿勢、ちょっと無理かも。」

背中の部分が横方向に凸状に出っ張っていて胸を張る姿勢を強いられる。

看護師さん無言。

がんばって横になる。最初咳き込んだが、思い切って仰向けになった。つらい姿勢だけど、なんとかOK

首元をぐいぐいエコーを押し当てていたが、いよいよ長い針がやってきた。

ちょうど首の術創のすぐ上。嫌な感じ。

「はい、いきますよ。」

ぷすり。中でぐりぐりされるのは気持ち悪いが、前回ほど痛くなかった。

終わったと思ったら、案の定、2本目。ぷすり。ぐふっ。ちょっと次のは痛い。

しかもぐりぐりの時間が長く、先生が「陰圧かけてください!」って看護師さんに言ってからも長かった。

痛~。針を抜いてからも痛かった。止血のためにしばらく強く押され、「今日は入浴しないでくださいね。」で、この日は終了。


翌週、2月22日。結果を聞きに、がんセンターへ。

頭頚部外科の診察室に入ると、見覚えのあるお医者さん。

昨年11月にICUに来ていただいたお礼を述べると、「よく覚えておられましたね。」と言ってくださった。

まず、先日の細胞診の結果。

「残念ながら、2本とも、うまく採取できなかった」と。え~!?

どうも狙った腫瘍が硬い?らしく、うまく吸引できなかった模様。

残念だけど、仕方ない。たとえ悪性であっても、1cm程度の大きさからすると慌てて治療を要するものではないらしく、

8月頃に改めて採取して調べましょう、ということになった。がーん。また針を刺されるのか

触診のあと、鼻から細いスコープを喉まで入れて、発声する。

と、先生が「ん?」

「もう1回、いーって言ってください。」(あーじゃなくていーなのかと心の中で思いながら)「いー」

スコープを外し、録画した動画をモニターで一緒に見る。

「左の声帯の動きがとても悪いですね。」声帯が2つ並んでいて、右に比べて左は止まったように見える。

(かすれ声ではないが、力弱い感じで)自分の声が出しにくい状況と合致する。

さらには、左の声帯がうまく閉じず、唾液が気管に流れ込んで、咳き込むんじゃないか、空咳とも関連するんじゃないか、という先生の見解も聞けた。

左反回神経の麻痺。食道がん術後の後遺症の一つでよく言われるもののひとつ。

もう数か月、様子見ということになった。

治ってほしいな。すごくショックというわけではないが、なかなかうまくいかないことに少し落ち込んだ。

(リハビリ的に)声を出せばいいのか、(患部に負荷をかけないように)声を出さない方がいいのか。

次回消化器外科の担当医(主治医)の診察の際(3月12日検査、15日診察)に、聞いてみようと思う。

現在の身体の状態は、あいかわらず。

空咳、食事障害(嚥下不良)、ダンピング、腹痛、急な下痢、体重減少、体幹の耐久力のなさ(すぐ横になりたくなる)、などなど。

まだ術後3か月少々、焦らない、焦らない。