術後のお出かけ(第3弾)

食道亜全摘手術を受け、新しい身体になり、今まで当たり前にできたことが当たり前でなくなった。

でも諦めてしまうと、なにもできないまま。

やりたいことをやってみよう、少しずつ色々チャレンジしてみようという気になっている。

食事、トイレ、休息に注意を払いながら、

術後2回お出かけ(京都駅伝観戦、大阪女子マラソン観戦)ができた。

いずれも、大分別府に行くための伏線でもあった。

その日が近づいてきた。いよいよ計画を実行する日がやってきた。

別府にこだわるのは、半年以上前からエントリーしていた、思い入れの強いマラソン大会があるから。

ここ8,9年、マラソンを趣味にして、練習を積んで、市民ランナーにとって憧れの大会だった「別府大分毎日マラソン」に初めて出たのが、2019年。

制限時間41秒前にギリギリ完走し、感動した。

その翌年は2020年は、体調不良を押して出走し、35キロ地点で関門閉鎖で強制終了させられ、収容バスの乗せられ、悔し涙を流した。

2021年、2022年はコロナで大会が県外からの一般参加が中止になり、苦汁をなめた。

そして、ずうっと引きずってきたリタイヤの悔しさを晴らすべく、臨んだ昨年(2023年)、大学時代の親友と現地で感動の再会を果たし、セカンドベストのタイムで完走することができた。ゴールの瞬間の喜びは鮮明に覚えている。

そして、今年に向けて大会へのエントリーやホテルの手配も段取り良く進めていた。

食べるものも含めて、健康には人一倍気を使っているつもりだったが

ところが、昨年夏に食道がんに罹患していることが発覚し、、、タイムを削りだすようにマラソンを走るのは無理な身体になってしまった。

それでも、思い出の場所に足を運びたい、現地でランナーを応援してパワーをもらいたい、と思い、

2月4日、新幹線、特急ソニックを乗り継いで、別府に向かった。

行動計画をしっかり立てていたので、大体うまく行動できた。

お昼ご飯。豊後定食。名物のとり天、だんご汁をいただけた(申し訳ないけれど、白飯はほとんど残した、ごめんなさい。)。



前日受付会場で大学時代の親友と再会し、別府保養ランドという「泥湯」に浸かった。

そして、夕飯は、食べれるかな、と躊躇いながらも、チャレンジとばかり、焼肉に挑んだ。

量は全然食べれなかったけれど、焼肉の雰囲気を堪能でき、しかも、ノンアルコールビールもちょびちょび口にできた。

ちょっとダンピングは起こったが、ゆっくり過ごすうちに大きな問題にはならなかった。

親友に感謝。

ホテルでの宿泊、ベッドと枕が心配だったが、タオルや布団を折り畳んだりして積み重ね、頭の高さを調整して寝床を作った。

結果、ちゃんと眠れた!

朝食のバイキングは食べれそうなものを適量、時間をかけてゆっくり食べた。

そして、マラソン観戦。スタート地点以外にも何箇所か移動して、友人を途中2回応援することができた。

さすがに荷物をもっての移動(主に徒歩)とほぼ立ちっぱなし、で、身体全体が疲れてしまい、大分駅近くで休憩をとる。

ゴールの競技場に行くことはできなかったが、念願の別府大分毎日マラソン観戦は遂行できた。

(親友は不本意なタイムだったみたいだけど、無事完走。応援しながら、自分の姿を彼に重ねていたこともあり、すごくうれしかった。)

帰りの新幹線では、北九州名物の「かしわめし」という駅弁をゆっくりゆっくり味わって食べることができた。しかもノンアルコールビールとともに。



別府大分毎日マラソンへの選手としてのマラソン参加は(制限時間が厳しいので)もう叶わないだろうが、

いまの新しい身体で、

旅行(長時間の電車移動)、宿泊、などを達成できたことは、さらに一歩踏み出せたわけで、新しい大きな一歩だなぁと思う。

(翌日から、少々疲れが出て、水曜まで、ゴロゴロ過ごす時間が多かったグスン)