食道亜全摘、胃管再建、リンパ節郭清の手術を経て、新しい身体になった。

いままで当たり前だったことが、当たり前ではなくなった。

新しい身体だからしょうがないとはいえ、

新しい身体にはなかなか慣れなくて、難儀なことが沢山。

じっとすると傷の痛みが出てくる。普通に身体を起こした状態でいるのがつらく、例えば椅子に座っているのも1時間は無理。すぐにコロンと横にならざるをえない。(うつぶせ寝や頬杖えは絶対無理)

それにしっかり眠れない。寝ようとするとお腹と背中が痛くて、痛み止め(ロキソプロフェン)がしばらく必須だった。寝る前に飲むと、少なくとも明け方までは痛みは抑えられた。


体重減少、体力低下は仕方がないが、息苦しいのが案外ツラい。深い呼吸ができない。


ダンピング。ゆっくり食べても、たいてい、食事中に腹痛、動悸が発生して、食べるのを中断した。食後すぐ横になるのはダメと言われていたが、身体を起こしてるのもつらくって、

ソファーに横になって20~30分で回復し、で、食事を再開する。


腸ろうのテープが痒い。テープの周辺に赤い発疹がでて、痒い。


空咳が止まらない。一度出だすと、止まらない。そのせいでお腹の傷もさらに痛む。背中も痛くなる。体力も削られ、しんどくて悪循環。


下痢が続く。胃がなくなり、腸がびっくりしているのと、経腸栄養のエネーボの水分のせいだと、諦める。ヤクルト飲んでも下痢には歯が立たない。


久しぶりに車の運転をしてみたら、ハンドルが重くて回すのが大変。左ミラーを見ようと首を向けると、頸の大きな傷が引っ張られて痛い。道路の段差やマンホールを超えた時の振動がお腹の傷にずんずん響いて痛い。

でも、やらないと、できないままだし、リハビリみたいなものだと思い、安全に気をつけながら、時々運転は行った。


ジョギングはダメと思いながら、ペースを落として時々実施。退院1週間後の12月3日には、ゆっくりゆっくり気をつけながら5km走れた。あとで少しぐったりしたけれど


とにかく、空咳がなんとかなってほしい


術後1~2週間はそんなこんなで停滞期。

しんどい状態が続いて、なかなか回復の兆しが見えない。