8月21日 朝。病院から「明日(22日)から入院です。」と連絡が入った。
そして、午後、がんセンターにて先日やり残した検査を行った。
いよいよがんとの勝負、治療が始まる。
もうくよくよしてても仕方ない。
頑張って、闘って、乗り越えよう!と意気込んだ。
体力を落とさないよう、頑張らなきゃ。
「入院のしおり」に沿って、荷物の準備を整えた。
生まれて初めての入院。
抗がん剤のことより、むしろそちらの方にちょっとドキドキする。
8月22日 朝、地下鉄で病院に向かい、到着したのは9時過ぎ。すでに大勢の患者さんがいて、混みあっている。
まず入院前の、コロナの検査。鼻に棒?を差し込まれるのは初めて。結構グリグリされたような気がして、気持ち悪かった。続いて、入院受付、それから常用してるお薬チェックを済ませた。
今回の部屋は個室をお願いした。医療保険が出ることと、治療に専念したい意向もあったので、贅沢だけど、個室を希望した。さくら病棟の8階に上がり、ナースステーションに寄ってから、病室に案内される。
部屋に入ると、真ん中に枠付きのベッドがあり、テレビ台と洗面台とクローゼットがあるだけで、思いのほか、ガランとしている。ビジネスホテルじゃないから殺風景なのは当然といえば当然。ただ窓からの眺望(大阪城ではなかったが、大阪府庁が見える!)と、有難いことに、トイレ、シャワーがある。
コロナ検査の結果が出るまで、部屋で待つよう言われ、椅子に腰かけ、静かに待つ。
小一時間たった頃、部屋にノックして入ってきたのは、ウイルスの感染防護服をまとった医師(実はこの先生が僕の担当医になる医師だった)。
「しばしゃんさん、コロナの抗原検査に引っ掛かりました。もう一度鼻から採取して、PCR検査します。これがダメだったら、今回入院はできません。」
「え??入院できないということは治療が先延ばしになるということですか?」
弱った。困った。とはいえ、綿棒で鼻からもう一度医師に採取してもらうしかなかった。
PCR陰性であることを願って、静かに待つ。気が気でない。
いったいどうなるんだろう。
お昼になり、昼食の配膳が始まった音が聞こえてくる。でも、僕の部屋にはやってこない。
1時間近く待っただろうか。
ノックして入ってこられた看護師さんから「陰性でしたよ。入院OKです。」と告げられ、治療できることになった。
あ~、よかった。ご飯も運ばれてきた。初めて食べる、病院のご飯。喉が詰まって嘔吐するのが怖いので、慎重に1時間くらいかけて食べたが、お腹すいていたこともあり、結構おいしくいただいた。
夕方、体組成(インボディ)の検査。
体重58キロ。病気の前より2キロ以上減っているが、これが基準体重となった。
ひと悶着あったが、入院生活がスタートした。