四国の西側を予土線経由で伊予西条駅まで行く鉄道旅は松山で1泊し、2日目の松山から伊予西条までの区間を行くようになっています。
周遊旅も、あと少しとなりました。
松山を出発した路線は高縄半島の西側を行き、伊予灘沿いの景色を見ながら進んで行きます。
四国の路線は地図を見ると、海岸線をずっと走っているように見えます。
しかし、意外と海が見える区間はかなり限られていて、それほど多くありません。
この区間はその一部分で、貴重な絶景路線区間なのです。
海沿いを国道196号線が通り、その高台を線路が続き、幾つかのトンネルを抜けて行きます。
この光景が林道を走っているような、惹き込まれる景色なのです。
今治市に入った辺りから海景色は見えなくなり、住宅街や内陸部を行くようになります。
瓦発祥の町の菊間駅を出発して、7時33分に伊予亀岡駅に到着します。
3線あり、列車行き違いの際にはその3線に列車が並ぶ事がある駅なのですが、駅舎は2022年に解体されたばかりでありません。
伊予亀岡駅では列車交換のために5分停車して、7時43分に次の大西駅に到着します。
旧大西町の中心駅で、住宅街にある駅です。
ここでも、列車交換のために7分停車します。
大西駅がある所は今治造船所が近くにあり、瀬戸内の文化や風情を感じてきます。
跨線橋に上がって、松山方面を眺めます。
遠くに高縄半島の山並みが連なります。
ツーリングでは馴染みのあるエリアで、この大西駅で休息させてもらったこともあります。
大正13年に「伊予大井」駅として開業し、昭和34年に現在の駅名に改称されました。
高松行の特急「いしづち」が追い越して行きます。
見送った後に7時50分に出発して行きます。
大西駅を出発すると、半島の突端向けて路線は大きく迂回するように北に回って行きます。
大西駅から今治駅へ直接繋がると距離は短くなるのですが、大正13年の開業当初は波止浜周辺に塩田開発による富豪が多かったために路線が敷かれたのです。
愛媛県最北の旧波方町に入り、波方駅のホームに入って行きます。
波方には愛媛の友人がいたことを思い出します。
相対式2面2線ホームのホームのみの駅で、田園の中にあるようです。
波方駅の次は波止浜駅に7時58分に到着します。
愛媛県最北の駅です。
波止浜駅を8時に出発すると路線は今治の市街地に入って行き、高架路線となると今治駅の構内に進入して行きます。
8時5分に今治駅に到着します。
さすがに愛媛県第2の町である今治市の中心駅なので、土曜日でありながら多くの人が乗り降りします。
今治駅を出発すると路線は高縄半島の東側に続くようになり、また趣が変わってきます。
伊予富田駅へ停車し、伊予桜井駅に8時13分に到着します。
桜井駅の開通は大正12年12月21日で、当時は予讃線の終着駅でした。
高松方面からここまで来ると、今治にやって来たという実感があったようです。
2両編成の列車ですが、ワンマンで運行しています。
キップは運転手さんが回収する場合が多いのですが、この路線では青いポストのようなキップ入れがあります。
お客さんが自主的に入れるようになっているみたいですが、信頼度が高いです。
西条市に入り、8時21分に伊予三芳駅に到着します。
この時間帯になると、学生の数が多くなります。
多くの人々が利用していたこの区間の鉄道も、国道196号線が整備されてくると、移動や輸送手段は車になってきて、利用する人は少なくなり、今は学生さんや通勤の人たちだけが利用するほどになりました。
まあこれは、ここだけの事ではありませんが・・・。
8時25分に壬生川(にゅうがわ)駅に到着します。
今は西条市になっていますが、旧東予市の中心駅でけっこう大きな有人駅です。
丹原平野に広がる町で、ここもまた違った文化や趣があります。
駅の周辺では朝市が開催される日があるようです。
列車は丹原平野を結構なスピードで快走して行き、桜三里と言われる高縄半島の付け根辺りを源流とする中山川に架かる橋梁を渡り、旧小松町に入って行きます。
ツーリングではよく訪れるエリアですが、列車で来ると新鮮で別の楽しさが味わえます。
壬生川駅から玉之江駅に停車し、旧小松町の中心部に入って行くと、やがて伊予小松駅の構内に進入して行きます。
8時33分に旧小松町の玄関口ともなっている伊予小松駅に到着します。
ツーリングで何度も駅前を通っているだけに列車で訪れると、今度は列車でお邪魔しますという気になります。
石鎚山最寄りの駅として言われていますが、ここからもかなりの距離があります。