四国左半周の鉄道旅は予土線に入り、土佐大正駅に到着しました。
11時10分に土佐大正駅に到着したのですが、何と次の出発は11時36分で26分ほどの停車時間です。
窪川行の列車との交換のための待ち時間ですが、何とものんびりとしたローカル路線です。
この車両にはトイレが無いので、こんな長時間での待ち時間に済ませたりします。
乗客たちは車両から降りて、周りを探索したり休憩したりします。
その間にキハ32形を間近で見てみます。
以前にも紹介させていただいたキハ32形は国鉄の末期に製造された車両で、北海道の一部と四国でしか走っていません。
新潟鉄工所製と富士重工製があって、ヘッドライトが丸型のこの車両は新潟製造のタイプです。
このタイプは土讃線では見なくなっていると思います。
これは土讃線の一部のダイヤで走っている車両で、富士重工製のタイプです。
ヘッドライトの枠が四角となっているのが特徴です。
出発時間まではたっぷりと時間があるので、駅の外へもぶらりと出てみます。
大正駅は旧大正町の中心の町にある駅で、駅舎は山小屋風の建物です。
道路から駅を案内する表示板は“国鉄”の文字が残ったままです。
これにもレトロ感を感じてしまいます。
やがて、窪川行の列車がやって来ました。
やって来たのは、季節限定でトロッコ車両を繋げて走る「しまんトロッコ号」です。
普段の日はトロッコ車両は無しで、普通に運行しているのです。
9時33分に宇和島を出発したダイヤで、この車両には昨年の夏に四国周遊旅で乗車したものです。
車両はキハ54形で、この車両も国鉄時代に製造されたものです。
土讃線では見られませんが、この予土線では主流の車両で、新幹線型のホビートレインもこの車両なのです。
宇和島から松山までの予讃線区間でも走っています。
しまんトロッコ号は「かっぱうようよ号」と「0系新幹線ホビートレイン」とで、予土線ホビートレイン3兄弟とされています。
この車両には乗りましたが、あとの2車両のホビートレインも何とか乗ってみたいものです。
窪川行の列車も何故か10分以上の停車で、宇和島行の列車と同じ11時35分の出発です。
すぐに出発するかと思いきや、何故か長時間の停車です。
どこかで時間調整するためでしょうか、まさにのんびりした空間で、両車両の運転手さんがホームでのんびりと談話しています。
定刻の時間となり、ゆっくりと出発して行きます。
窪川行のしまんトロッコ号も窪川向けて出発して行きました。
土佐大正を出発すると、四万十川は極度の蛇行で流れて行きますが、それはS字と言うよりもΩ字が繰り返すような流れとなっています。
路線はそれには付き合わず、真っすぐに橋梁とトンネルで貫いて行きます。
トラス型の第6四万十橋梁もその一つです。
三島と言う四万十川にある大きな中州を渡る橋梁で、下には三島沈下橋が見えます。
ツーリングでも良く訪れる場所ですが、鉄道となるとまた別の味わいを感じます。
これは別の日に撮影した橋梁を渡るホビートレインの様子です。
国道から見た第4橋梁と三島沈下橋です。
中州を第6、5、4橋梁と3つのトラス橋梁で繋いでいます。
土佐大正駅の次は土佐昭和駅で、第4橋梁を渡った所から旧大正町から旧十和村に入ります。
窪川駅がある旧窪川町と大正駅があった旧大正町、そして旧十和村が合併して四万十町になったのですが、個人的には十和村とか昭和村が好きな場所なので、そのままの町名で残って欲しかったです。
11時46分に土佐昭和駅に到着します。
窪川から約1時間かかりますが、車やバイクであれば30分かかるか、かからないかです。
のんびり鉄道旅なら良いのですが、地元の人にとってはちょっと時間がかかりすぎるかも知れません。
やはり土佐大正での26分の停車はきついかも知れません。
土佐昭和を11時46分に出発して、国道381号線と四万十川と並走して行きます。
線路は少し高台を通っていますので、景色が抜群に良いです。
11時50分に十川駅に到着します。
ここで窪川駅から乗って来た1人のおばちゃんが降りて行きました。
この十川ではGW当たりの時期に四万十川での鯉のぼりの川渡しが見られます。
その数は500匹ほどです。
この駅の案内表示板も国鉄の文字が残っています。