『マトリックス』シリーズのその先を描くSFアクション。再び、仮想世界=マトリックスから覚醒した主人公ネオが、マトリックスにとらわれているトリニティーを救うため、新たな戦いに身を投じる。主演と監督はシリーズ過去作と同様にキアヌ・リーヴスとラナ・ウォシャウスキーが担当。
映画館に行って見ましたが、駄作です。もし見たい人は旧作100円になって借りてご覧いただけるとよいと思います。
前3作は少し大人向けに作られていて、映画の構造を複雑化し一見してもよくわからないように作られています。「預言者」とか、「トレインマン」などのキーになる存在を配置してミステリアスにするなど。それが謎解きに興味をそそられて物語全体を魅力的なものにしています。
しかし今回の作品は、最初の30分に物語の構造を説明しストーリーを単純なものにしていて、子供向けになっています。おそらく小さい子供にも理解できるように作ったのでしょうが、それが仇となりました。登場する俳優さんたちも年を取りました。ネオもトリニティーも。モーフィアスはいなくなりました。
『インター・ステラー』や『ゼログラビティ』は、若干複雑で宇宙や時空の切なさやむなしさが感じ取られましたが、この手の良質なSFは大ヒットはしないのでしょうね。ディズニーも子供向けのものから『ジョーカー』や『デッドプール』といった大人向けの作品を作り出しています。『鬼滅の刃』大ヒットしたのは、絶妙に接点を見出したからでしょう。かなりの偶然です。