ギザの大スフィンクスは、巨大なスフィンクスの石像である。古代エジプトの古王国時代に作られ、カイロ郊外、ギザの三大ピラミッドのそばにある。スフィンクス(Sphinx)は、エジプト神話やギリシア神話、メソポタミア神話などに登場する、ライオンの身体と人間の顔を持った神聖な存在あるいは怪物である。全長73.5m、全高20m、全幅19m。一枚岩からの彫り出たものとしては世界最大の像である。 石灰岩の丘を彫り下げたもの。建造当時はエジプトの青銅器時代より前であり、純銅の鑿と石のハンマーを用いて、長い時間をかけて彫り出されたと考えられている。
スフィンクスは王または神を守護するシンボルとされている。古王国時代には既に存在し、神格化したファラオと百獣の王であるライオンを重ね合わせたものと考えられている。
スフィンクスの種類には複数あり、男性も女性もいる。動物や鳥の頭部を持つものも見受けられる。メソポタミア神話(バビロニア神話)におけるスフィンクスは、エジプトとは異なり、ライオンの身体、人間の女性の顔、鷲の翼を持つ怪物とされた。また、死を見守る存在とする考え方もメソポタミアにて生まれたとされる。
スフィンクスはピラミッドより先に作られたというのが現在の主流の考え方である。したがってピラミッドができてそのピラミッドを守るために作られたというのは間違いだというのが通説で、吉村作治先生もその意見を強く唱えている。ピラミッドはしかも王の墓ではないということも吉村先生は強く主張しておられる。
スフィンクスは各地で作られておりメソポタミアやギリシャなどでも作られたようである。もしかしたらメソポタミアの方が古くスフィンクスが作られ、エジプトにもたらされた可能性も高い。というのは、後で出てくる階段のピラミッドという最も古いピラミッドはメソポタミアの職人であるイムホテプがエジプトに招聘され、そして階段のピラミッドを作ったというふうに考えられているからである。これは吉村先生の説による。
エジプトの考古学博物館にも小さなスフィンクスがいくつか展示されている。下の写真は昔メンフィスと呼ばれていたところで、現在はサッカラと呼ばれているところにある小さめのスフィンクスである。まあなんとも可愛いと言ってはおかしいかもしれないが、ライオンの体に人間の顔というところが本当にユーモラスである。スフィンクスの謎解きとかもう本当に古い時代からこのスフィンクスは人気者であった。私も大変気に入ったところである。
幕末期、交渉のためヨーロッパを訪問した外交奉行の池田筑後守長発ら一行が、途中エジプトを経由し、その際ギザのピラミッドを訪れている。この時、スフィンクスを背景に記念写真が撮影された。↓
アラバスター製のスフィンクス(サッカラ)↓
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