ホントウの強さ | 柴犬のすゝめ 福の蔵

柴犬のすゝめ 福の蔵

柴犬3頭、猫10匹と暮らすトリマー&首輪作家です。
そして、和散歩会の主催をしています。

 

大好きな大好きな大好きなゴンちゃん。

ゴンじぃ、今月16歳になりました。

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ゴンちゃんと初めて会ったのは、いつだったかな?

去年だったか、一昨年だったかな。


とても印象深い事が起きまして、そのことについてオハナシします。


ゴンちゃんは、飼い主さんが入院するあいだホテルで預かることになったので

長期利用でした。


柴犬より少し大きい中型雑種の未去勢♂です。


穏やかで、スタッフの手を煩わせることもなく

小型犬と一緒に過ごさせても全く問題ない優しいじぃさん犬で、

小型犬たちがワラワラ・ワチャワチャ周りを駆け回るのをニコニコと眺めている好好爺のような

コチラのキモチがほっこりしてくるようなステキじぃさんです。


ゴンちゃんがホテル利用中に、

新規のゴールデンの予約が入りまして、

飼い主のオジサンがこの犬を預けていった直後から様子が変でした。


お預かりしたワンコさんは、お返しするまで首輪とリードはコチラで用意しているものに

着け替えます。


切れかかっていたり、サイズが合ってなくてユルユルだったりのモノを

着けていることが案外多いからです。


ですが、このゴールデンはスタッフが近づくことを許さず

寄れば襲いかかる気配を漂わせていました。


首輪とリードの安全確認ができない限り、お世話をすることはできません。


けたたましく吠え続けている犬よりも

見据えながら静かに唸り続けている犬のほうが危険です。


スタッフに怪我をさせるワケにはいかないので

オーナーである店長が着け替えを試みたのですが、、、、、


ある一定の距離まで近づいたところで、

ゴールデンがリードいっぱいに襲いかかってきました。


威嚇ではなく襲撃です。


リードがなければ飛びかかり噛みついてきたのは間違いありません。


それと同時に飛び出してきた犬がゴンちゃんです。


ゴンちゃんの安全のためにゴンちゃんもリードで繋いでいたのですが、

ゴンちゃんが飛び出した理由は迎撃のためです。


いつも機嫌よくニコニコしているだけの犬だと思っていましたが、

長い滞在のあいだにゴンちゃんの中では

ホテルに滞在する他の子たちや、スタッフは【守るべき群れの仲間】になっていたのでしょう。


群れを守るためにゴールデンに立ち向かおうとしたんです。


そのときのゴンちゃんから発せられる気迫があまりに凄かったものですから

居合わせたスタッフたちが【カッコ良かった】と賞賛しまくっておりましたわ。


ボクシングの山中慎介さんが

【本当に強い者は己の強さを知っているから、強がったり威張ったりしない。】と

リング上で強さを発揮するとき以外、どうしてそんなに穏やかなのか?と質問されたときに

そうコメントされていたそうです。


本当に強い者は普段は穏やかである。。。。。


他の犬に自分の優位性を誇示しようとする犬をよく見ますけどね・・・・・・(;´∀`)


ゴンちゃんの反応は見過ごすわけにはきません。

ゴンちゃんほどの子が反応する犬は、かなりヤバイ精神状態に陥っていると判断したほうがよいのです。


触らせないどころか、襲いかかってくる犬のお世話はできませんので

その日のうちにお身内の方に迎えに来ていただきました。


早々に迎えに来られたことから、

日頃から、他人に対しての態度に不安な様子があったのでしょう。


ホントウの強さを持つ犬に会うことは滅多にありません。

日々たくさんの犬と出会うこの仕事をしていてもです。


珍しく出会ったのがまさかのオジイチャン犬とは(≧∇≦*)


そんなゴンちゃんも、会うたびにオジィチャン度が増しています。

最近は寝てばかりいます。


16歳ですからね。

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ウチのオジィチャンもゴンちゃんタイプの犬ですが、

もぅただのジィさんでいさせてあげようと、かぁさんと泰蔵とで頑張っています。

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今は店にも連れて行っていません。


家も球磨も猫たちも、泰蔵に任せて出勤しています。

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すぐには球磨のようにできなくても
ホントウの強さというモノを、

球磨の姿に泰蔵も学んできたはずだから。