『和食屋 隠口』
~居酒屋以上、割烹未満の肩肘張らない和食のお店
【海老の子和え】
この日のお通し。
いきなり美味し!
まさか〔海老🦐〕を「子和え」にするとは、驚きましたよ。
子和え=一般的には[つきこんにゃく]や[しらたき]などを[たらこ]と一緒に味付けし、炒り煮したもの。
たぶん冷凍の海老を使っていると思うのですが、プリプリ感が生きていて、旨味をちゃんと引き出しています。
これがスゴい。
さらに出汁の強さと調味料の加減がドンピシャ。
料理長、キレッキレですな。
【三種野菜のおひたし】
これ、激美味です。
[行者にんにく][水菜][おかひじき]の食感のいい野菜を組み合わせてあります。
それぞれを適切な状態に茹でてあり、重ねるように盛り付けしています。
食べる時は、よーく混ぜてから食べましょう。
歯応えの違い、味わいの違いがあるのですが、上手くまとまってるんですよ。
注目は、全体を一体化させる[合わせ出汁]の美味しさ。
正直、地味なお料理ですが、こういうシンプルな一品に料理人の実力が表れると思います。
【お造り おまかせ三点盛り】
この日は〈鮪〉〈鰤〉〈〆サバ〉の盛り合わせ。
〈鰤〉はメニューに載っておらず、おそらく「裏」アイテムだったんですね。
熟成されていて、脂・旨味がうまく回っています。
実は〈〆サバ〉も旨旨です。
【新じゃがと自家製からすみのフライドポテト】
あっさり系が続きましたので、油ものを少々。
画像では分かりませんが、《からすみ》がけっこうな量乗っています。
《🥔新じゃが》は甘味が強く、しっとりした舌触り。
この味わいと、《からすみ》の塩気・練れた旨味が合わさることで、イカした酒の肴になります。
【はまぐりの酒蒸し】
文句なく美味しいです。
はまぐりの汁を出汁で調整しているので、エキスをすべて飲み干します。
アーティスティックな盛り付けが、また良いですね。
【桜鱒スモーク焼き】
以前、あるテレビ番組で、和田明日香さんが「鮭鱒は厚切りがマスト」的なことを仰っていましたが、同感でございます🙇♂️。
正にこのお料理がそう。
実は炭火で焼いてから、スモークをかけているんですよ。
目の前の炉で焼いてくださるのですが、各面を丁寧に火入れしているので、皮はパリパリ、身はふっくら・しっとり。
燻製香を纏うことで、旨味がグッと引き立ちます。
そして、添えられた[鰹塩][粒マスタード][わさび]のどれもが、効果的に作用するのです。
【鉄火巻】
締めとしてお願いしました。
細巻きって罪ですよね。
ご飯でありながら、酒のアテにもなるんですから。
余談ですが、赤酢を使い、甘さひかえめです。
今回は、料理長の腕の良さを堪能させていただきました。
次回の訪問も楽しみです。