私の母方の祖母の梅子は、子供の頃、引っ張りだこだった。

自分の住んでいるいる村内だけでなく、近隣の村々から来てくれとお呼びがかかった。

多くは、この病人は助かるかどうか、いつまで保つか、といったものだった。

それが当たったそうだが、怪しい話だ。蛸でも試合の結果を予想できる。

子供の私が種明かしをねだると、打ち明けた。

その地方の風土病とでもいえるものがあり、それに罹ると、進行過程がはっきりしていて死期が予測できたそうだ。

風土病とは、リューマチ(祖母はロイマチスと言っていた。)と肝臓病(今村昌平の、カンゾー先生を思い出す。坂口安吾の原作の舞台は伊東だ。祖母の故郷だ。)だった。

子供の頃の経験のせいか、後に祖母は薬剤師になった。