三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は17日午後5時45分、エックス線天文衛星「アストロH」を搭載したH2Aロケット30号機を種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げた。約14分後、アストロHは予定の軌道に投入され、打ち上げは成功した。 アストロHは最先端のエックス線望遠鏡を備えており、ブラックホールの生い立ちなど宇宙の謎の解明が期待されている。 H2Aは24回連続の打ち上げ成功。失敗は2003年の1回のみで、成功率は96.7%になった。(毎日新聞二月十七日の記事より)
 今は昔、気象衛星を種子島まで運ぶのでついてきてくれと友人に頼まれ、大型トラックの助手席に便乗して同行することとなった。東京鹿児島間を往復し、弥次喜多珍道中とも言うべき旅の面白さを満喫した。
 友人が居眠りをして、危うく対向車線に突っ込みそうになった。旧万博会場で昼寝し、二人ともまっかっかに日焼けした。岡山で巨大な甕を発見し、ロケットを渡したらあいつをロープで縛って持って帰ろうと企んた。タコメーターを誤魔化し、行きも帰りも温泉場に泊まった。ある海岸では、無数の蟹がうごめいていたので、とっては茹でとっては茹でして、食い続けた。その結果は書きたくない。ディスコで女の子を引っ掛けようと奮闘したが空振りに終わった。鹿児島港で友人と別れ、屋久島を訪れ、鮑やサザエを密漁し、全裸で川で泳いだ。
 鹿児島港で友人と再会し、帰京したものの、どうしても心配なことがあった。博多の近くで、右前輪後輪がともに側溝にはまり、大音響とともに横転せんばかりにトラックが傾いた。ロケットは、外見上は異状がなかったが、何せ精密機械である。打ち上げが成功するかどうか、ひやひやだった。
 成功の知らせを聞いて、やっと、この旅は本当に終わったのだと感じたものだ。>