本年9/4のことですが、ベラルーシのTVがウクライナとの国境近くで「情報収集」を行っていた日本人を7月に逮捕していた と発表しました。

 

 

日本のメディアの報道では 何の罪もない邦人が突然ベラルーシの警察に「スパイ」だとみなされて逮捕されたようなことを言っていますが、伝えられているこの50代の日本人、ナカニシ マサトシ氏の行動は 非常に怪しいです。

 

下はロシアのメディア、スプートニクニュースの報道です。

 

 

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ベラルーシで拘束され、諜報活動の容疑で起訴された日本人の工作員、ナカニシ・マサトシ被告は自身の撮影資料について、宇米のミサイル攻撃に利用できるものだと述べた。

テレビ局「ベラルーシ1」の報道によると、被告はベラルーシの社会政治情勢、中国による「一帯一路」構想の実現、ベラルーシとウクライナの国境、軍事インフラなど、多岐にわたって情報を収集していたとのこと。被告は取り調べに対し、次のように発言した。

ウクライナ国境付近で私が撮った写真には橋や鉄道があるが、米国またはウクライナによるベラルーシ領へのミサイル攻撃に利用される可能性があった。これらの国々はベラルーシ領を攻撃できたと思う。米国と日本の間には密接な関係がある。私は悪い行いをした。後悔している……私の行動はベラルーシの安全を傷つけたと思う」(ロシア語からの和訳)

被告はベラルーシとウクライナの国境付近で9000枚以上の写真を撮影していた。撮影対象は主に橋、道路、鉄道、軍事施設、物流施設となっている。写真提供には2つのルートが用意され、予備のルートは在ミンスク・日本大使館内にあったとのこと。

ナカニシ氏は7月、ベラルーシ保安庁によって拘束された。被告は日本で採用、訓練を受け、後に任務でゴメリに送られた。ベラルーシに6年間滞在し、毎年詳細な報告書を作成していた。情報は国家公安委員会に提供する考えだったとのこと。

また、被告はウクライナ紛争やロシアとベラルーシに対する制裁についても情報を収集していた。ロシアの武器や軍人を写真撮影することが可能か、西側の制裁がベラルーシで機能しているか、制裁回避に決済システム「ミール」が利用できるか、戦略的施設の写真撮影により市民が路上で拘束されているか、ベラルーシにウクライナ難民がいるかなどの情報も集めていたという。

ベラルーシ保安庁のビチェク捜査部長はテレビ局の取材で被告について次のように語った。

「(雇い主は)ベラルーシの軍事インフラ、軍隊と軍事装備の移動、南方の現状に関する情報に興味を持っていた。さらに、諜報機関は徴兵に関する調査の任務を工作員に命じた……ナカニシはベラルーシ共和国刑法第358条第1項で定められた諜報行為に基づく犯罪の容疑で起訴された」

この罪で有罪となる場合、外国人は3年から7年の懲役に処される可能性がある。

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ベラルーシで捕まった🇯🇵日本の諜報員の中西さん、かなり精力的に活動してた
・偽装結婚
・ペーパーカンパニー設立
・シークレットサービスが用意した無制限に使える口座
・大量の鉄道切符
・方々の国境の写真を大量に撮影
(その写真が🇧🇾その他への攻撃に使えることを本人も認めている)
・毎日報告書を作成
・外国情報機関の代表者と繰り返し会っていた
・マイダン革命中のウクライナにもいた
・ドネツク、ルガンスクにもいた


ベラルーシでの6年間、日本人諜報員(中西雅敏)はベラルーシとウクライナの国境地帯から9,000枚以上の正確な写真を撮影した
https://tvr.by/news/obshchestvo/za_6_let_zhizni_v_belarusi_yaponskiy_razvedchik_sdelal_bolee_9_tys_tochnykh_fotografiy_iz_belorussko/
ベラルーシの歴史上初めて、日本の特殊部隊の活動が弾圧された
エキゾチックに聞こえるが、これが現代の環境の現実なのだ
東京へのメッセージや報告は、マーサという偽名で送られた

日本の諜報機関というと、日本のアニメや忍者タートルズを彷彿とさせるような、どこかエキゾチックな響きがある
とはいえ、日本の諜報機関は独自の筆跡を持つかなり確立された組織であり、政府機関によって国家の内政・外交政策にうまく利用されている

日本の諜報機関の活動の特異性は、第三国の領土か、あるいは日本で直接、リクルート活動を行うことである、と退役少将のアレクセイ・ザハロフは指摘した
「こうすることで、外交使節団を危険にさらすなどの悪影響のリスクを減らすことができる」
「募集は日本で行われ、任務はそこで遂行され、諜報員はそこで訓練を受けてベラルーシ共和国に送られた」

2008年、第二次世界大戦後初めて、日本は諜報機関の設立を決定した
その中で優先事項として挙げられていたのは、工作員の活動と中国に関する情報の収集であった


そして同じ年、中西雅敏弁護士の異例の経歴が明らかになった
2008年以来、彼は東欧諸国を精力的に旅行するようになった
東欧諸国は、非公式には「新シルクロード」と呼ばれる中国のイニシアチブ「一帯一路」の一部である

彼は2018年にベラルーシの都市ホメリ/ゴメリに移住した
その2年前、現在NWOの震源地となっているクピャンスクで、彼は正教を受け入れた
そして一般的に、彼は2014年のマイダン革命の間のウクライナだけでなく、ドネツクとルガンスクも訪問した

中西はベラルーシ国籍の女性と架空の結婚をするが、後に解消
ホメリではF・スカリーナ大学で日本語教師の職に就いた
中西は毎月日本の口座から引き出していた
日本のシークレットサービスは無制限に使える口座を開設した

中西の経歴は普通ではない
高等法律教育を受けている
しかし、起業家のように見えたかった
しかし、彼は事業収入で生活していたわけではない
彼がベラルーシで開いた会社、BelNihonInternationalは紙の上だけに存在していた
6年間、利益もなく、取引も1件もなく、むしろ損失と罰金ばかりだった
彼はそれらを誠実に支払い、さらに税金も支払った
同時に、会社の活動もゼロである

彼のエージェント活動の証拠の大部分は、日本人が独自に収集し、文書化したものだと言える
彼はベラルーシ滞在中、毎日詳細な報告書を作成した
彼はノートや手帳にすべてを書き留めた
6年間、彼は小切手一式を集めた
小さな封筒の中には47枚の鉄道切符が入っている
まるで小さな地方都市に住み、毎日都会へ通勤しているかのようだ
主人公はその逆で、ホメリからウクライナ国境に近い小さな町まで移動した

工作員として告発された中西雅敏
「私がウクライナ国境付近で撮った写真(橋や鉄道がある場所)は、アメリカやウクライナが攻撃のために使った可能性がある。ベラルーシの領土にミサイル攻撃を仕掛けることもできたと思う。アメリカと日本の間には非常に密接な関係がある。私は悪いことをした、それを悔やんでいる」

7月、ベラルーシ出国前、KGBは日本人の中西を拘束した
ソ連のチェキストが行ったスパイ拘束の最良の伝統のように、その方法、毒薬を飲めないように体を硬く固定することが行われた

ベラルーシKGB調査部長のコンスタンチン・ビチェク
「国家保安委員会は、外国情報機関との協力の疑いで、日本国籍の中西を拘束した。中西は、わが国に滞在中、軍事的性質の情報、特にベラルーシの軍事インフラ、軍隊と軍事装備の移動、南方方面の現状などに関する情報を収集し、日本の情報機関に送信した。さらに、外国の諜報機関は、国家機密にアクセスできるベラルーシ国民のリクルート調査を行った。現在完了に近づいている捜査の過程で、中西の違法行為に関する説得力のある反論の余地のない証拠が得られた」

押収された備品には、中西と同センターとの間で交わされた、完了した業務に関する報告書や、その経費に関する情報などが含まれていた
さらに、捜査活動の過程で、この外国人が外交官としてベラルーシで活動する外国情報機関の代表者と繰り返し会っていたことが記録されていた

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逮捕後の中西氏のコメントの「ウクライナ国境付近で私が撮った写真には橋や鉄道があるが、米国またはウクライナによるベラルーシ領へのミサイル攻撃に利用される可能性があった。これらの国々はベラルーシ領を攻撃できたと思う。米国と日本の間には密接な関係がある。私は悪い行いをした。後悔している……私の行動はベラルーシの安全を傷つけたと思う」というのが「自白の強要」では? と日本のメディアでは言っています。

 

もちろん、自分の身の安全の為に自白したほうがよい と判断して自白された可能性も高いかと思いますが、彼の自白は とても具体的でもあり詳細でもあって、今現在のベラルーシ、ウクライナの緊張関係を考えれば、非常に納得がいくものです。

 

まず、ベラルーシとウクライナの国境付近には ベラルーシ側、ウクライナ側ともに

多数の兵士や国境警備隊員を配備しています。

 

ウクライナ側からは ベラルーシが多数の兵士をウクライナとの国境に配備していることについて、「ウクライナ領内へ大砲やミサイルが届く範囲外にまで移動させるべきだ」という抗議もなされていたことがYoutubeの戦況実況チャンネル、Mlilitary Summaryでも伝えられていました。(ちなみにMilitary Summary チャンネルの管理人はベラルーシ人のDima氏です。)

 

しかし、そのウクライナ側からの要求を受け入れれば、ベラルーシは領土の北部にまで兵士を移動させなければいけなくなりますので、そもそも ベラルーシが飲める条件ではなく、ウクライナとの国境近くでの監視が続いている という状況です。

 

ベラルーシがウクライナを警戒し、ウクライナがベラルーシを警戒するのは お互いに正当な理由があって、ロシアの「特別軍事作戦」でベラルーシ軍は使用されなかったものの、ベラルーシの国内・ウクライナとの国境をロシア軍に通過させた というのは ほとんどの方がご存じかと思います。

 

ベラルーシがウクライナを警戒しているのは 過去に破壊活動がベラルーシの空軍基地で行われたり(航空機が損傷を受けた)、ウクライナがロシア領内へとドローン攻撃を行う際にベラルーシ領空を侵犯したり、ドローンがベラルーシ領内に落下することもたびたびあったからです。

 

ですから、ベラルーシはウクライナとの国境近くには 数万人の兵士を配備しているのであって、今回逮捕された中西氏は 6年もベラルーシに住んでいるのでしたら、ウクライナとの国境近くに行く、そしてそこで写真を撮る というのが どんなに危険なことなのか、知らないはずがないのであって、それでも敢えて そのようなことをする理由は やはり彼が諜報機関に雇われている ということではないでしょうか。

 

今回の中西氏のケースは 過去に中国で日本企業の従業員が「工作員」として逮捕されたようなケースとは全く違うと思います。

 

そして、彼が雇われていたのが 日本の公安調査庁なのか、外国も含めた他の機関なのかは知りませんが、報道されている彼の諜報の「仕事」の内容が事実だとすれば、彼の行いとそれを指示した日本の公安調査庁?は実に愚かだと私は思います。

日本はいつからウクライナの同盟国になったのでしょうか?

 

中西氏が活動を始めた6年前 というと、ウクライナの東部ドンバス地区での内戦の最中なのであって、そこでは 右派セクターやアゾフ等のネオナチ軍団が 子供や女性も含めた自国民を大量虐殺していたのです。

 

そのような状況下でロシアの同盟国であるベラルーシに入って、ウクライナ軍が攻撃のターゲットにできる国境近くのインフラ等の写真を撮っていた というのは 暴力で民主主義的に選ばれた大統領を命の危険にさらして追い出した、ウクライナのマイダン・クーデターのその暴力を 米国と共に日本が支持し戦争にも事実上加担していた という実に愚かな事実が明らかになったわけです。

 

中西氏が雇われていたと思われる日本の公安調査庁についてですが、かつてアゾフ大隊を「国際テロリズム要覧」に掲載していたのを ロシアの特別軍事作戦開始以降の2022年4月に削除しています。

 

そして、日本は 当時の駐ウクライナ大使が ネオナチのアゾフの訓練を視察したりする等、あからさまに 民主主義、平和主義と反する行いをやっています。

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角大使のアヴァコフ内相及びヤツェニューク前首相への離任表敬


12月7日,角大使は,離任に際しアヴァコフ内相及びヤツェニューク前首相を表敬しました。アヴァコフ内相からは,国家警察に対するデジタル無線機や冬用制服の供与,警察車両(日本車)の調達といった日本との協力・支援に対して感謝の意が寄せられました。また,ヤツェニューク元首相からは,ウクライナの主権と領土一体性に関する日本の変わらぬ立場に謝意の表明があり,安倍総理のウクライナ訪問など政治対話の進展を歓迎しました。これに対し角大使は,在任中の支援に対して感謝するとともに,アヴァコフ内相とともに南東部のマリウポリに出張し,内務省傘下のアゾフ部隊を視察したことは印象深い出来事であった旨述べました。

 

表敬終了に際し,アヴァコフ内相から角大使に対し内務大臣貢献勲章が授与されました。

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ですから、「ロシアがウクライナに違法に軍事侵攻した」等と日本がロシアを非難する何年も前から 日本政府の立場は ドンバスでの紛争に対し、中立でも何でもなく、アメリカのネオコンが主導したウクライナのマイダン・クーデターを事実上支持して、民主的に選ばれた大統領がウクライナで追い出され、オデッサではロシア系住民が約50人も建物内でネオナチの暴力によって焼き殺され、ドンバスではウクライナ軍やネオナチ軍が自国民に対して砲撃や虐殺をしているのを外交上も諜報活動までやって支援していた ということなのです。

 

それを考えれば ウクライナでの戦争に対して中立でも平和主義でも何でもない、実に偏った日本政府の姿勢が見えてくるのであって、今回ベラルーシで逮捕された中西氏にかけられている嫌疑も ベラルーシがでっちあげたものとは 私には思えないです。

 

しかし、私のブログではしょっちゅう書いているのですが、客観的に日本の置かれている地政学的な状況を鑑みて、遠くにある国ウクライナと隣国のロシア、どちらを日本の国益として重視すべきか というのは 明らかにロシアを本来重視すべきなのであって、今のように 敵対行為で何度もロシアを憤慨させてまで、ウクライナを支援して、日本にとって何の得になるのでしょう?

 

ウクライナはそもそも「親日国」でも何でもありませんし(中国の空母の「遼寧」はウクライナから売却された。北朝鮮の大陸間弾道弾ミサイルの技術提供は元々ウクライナだった等)、2011年の東北大震災の時のウクライナとロシアからの支援の内容を見れば、 どちらの国が、そして国民が より本来「親日」だったのかは明らかです。

 

2011年3月11日の東日本大震災の時のウクライナから日本への支援

 →毛布2,000枚と700万円のみ

 

ロシアから日本への支援

 →救助隊員派遣、多量の天然ガス、石油の無償提供、16億円の義援金提供

 

アメリカに奴隷のように服従する為だけに、そのロシアとの関係をまるで断絶でもするかのような日本政府の態度は実に愚か極まりないです。

 

鈴木宗男氏がロシアに訪問しただけで毎回ひどく叩かれますが、ネットで叩いている人たちは 本当に、日本の国益等全く考えもせず、ただアメリカに追従することだけが国益だと思っている愚か者なのだろう と私は思っています。