私のブログでは下の2本の過去記事でボーイングに務めていた元品質管理マネージャーが ずさんな製造管理、品質管理について内部告発と裁判を起こしていたこと、そして 大手メディアで「自殺」と報道される不審死で訴訟の準備中に亡くなられたことを書きました。

 

 

 

 

 

今回、その方とはまた別の内部告発者の方で、ボーイングのエンジニアの方(現役エンジニア?)が「全世界のボーイング787型機を運航停止にすべき」と語っておられますので、今回ニュース記事をご紹介します。本年4/18に報道されているものです。

 

ボーイングの内部告発者「全世界のB787型機を運航停止にすべき」と主張

 

(記事転載開始。途中に挿入したビデオの和訳部分のみ私の翻訳)

 

ボーイングの内部告発者「全世界のB787型機を運航停止にすべき」と主張

ボーイングの品質管理体制を内部告発した同社のエンジニアのサム・サレプール氏は、全世界のB787型機を運航停止にすべきであると主張しています。

 同氏はB787とB777において接合部分の測定がずさんなものであったと指摘し、早期疲労損傷と構造的破損の危険にさらされていると主張しています。

 

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今夜の独占放送#NN : ボーイング社の現役エンジニア、サム・サレプール氏は、ボーイング 787 ドリームライナーの製造現場で目にした光景に不安を覚えたと
@tomcostellonbcに語った。ボーイング社は、787 は安全であり、疲労の兆候はまったく見られないと主張している。

 

(以下、ビデオの中でサレプール氏が語っていること)

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インタビュアー:ボーイングは(接合部位の)隙間のサイズをチェックするために今すぐ787型機を降ろすべきですか?

サレプール氏:彼らはそれを必要としていると私は言いたい。

インタビュアー:世界中の全部の(ボーイングの)機団がですか?

サレプール氏:世界中の全部の機団です。私が今心配している限り、注意が必要です。そしてあなたは 隙間を確認し、早期故障の可能性がないことを確かめることです。

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具体的には、接合部の隙間を測定する前に、対象箇所において人力での隙間埋めを行うことを会社側は認めていたとし、一部では従業員がジャンプして力を加えて修正を行うこともあったとし、通常隙間を埋めるためのシムと呼ばれる特別な充填材が一部の航空機には挿入されていないことから、時間が経つにつれて、埋められない隙間が過度の摩耗を引き起こし、潜在的に「壊滅的な故障」を引き起こす可能性があると懸念を示し、その問題を抱えるのは約1,000機の787と約400機の777であるとしています。

 このようなことから世界中のB787型機を点検する必要があると主張し、その期間は同型機を運航停止にすべきであるとしています。

 また上院公聴会に出席し証言した同氏は、問題提起しても上司に事実上の圧力をかけられ、その後配置転換されるなどしたとしており、ボーイングは増産にかられ、欠陥のある機体を出荷しているとしています。

 現在までにボーイングは完全に否定し安全性を主張しており、既にアメリカ連邦航空局(FAA)が調査に乗り出していることから、今後どのような結論が出されるのか注目ですが、FAAも審査し認可していることから、仮に問題があればFAAも批判を受けると考えられます。 なお同氏は今回の内部告発した経緯については多くの人の命を救うことになるからとしています。

 

(記事の転載終了)

 

 

この告発されていることが事実ならば、なんと恐ろしいことでしょう。

何より、過去記事でご紹介しましたが、ボーイング機の工場で 組み立て作業を行っている従業員たちのうち、15人中10人が「自分たちが組み立てている飛行機に乗りたくない」とアルジャジーラのインタビューに答えて言っているのです。

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「私はこれらの飛行機には乗りたくないね。

なぜなら私はこの辺にいる●野郎の質が分かっているから。」

 

そして、ボーイング787型機 を多く保有し運航させているのは日本の航空会社です。調べてみたら、ANAはこの機種の発売と同時に発注して最も多くB787型機を持っているカスタマーであって発注機数が合計103機、JALが国際線仕様が19機、国内線仕様が4機とのことです。

 

この787型機は2009年の発売で、ANAが最初の機体を受け取ったのが2011年、航空機の耐用年数25年ほど ということを考えれば、まだ比較的新しい機体と言えます。

 

しかし、隙間がある状態で飛行機をそのまま運航させていれば、気圧の差にだんだんと耐えられなくなって、最悪の場合、ある日突然、空中分解 とかもあり得るのではないでしょうか?

 

本当に恐ろしいです。