先日米国務省を退職すると発表したビクトリア・ヌーランド氏についてですが、早速次の就職先が決まったようで、コロンビア大学で教鞭を取ることになったようです。

 

コロンビア大学はアメリカの中でもトップクラスの名門大学とされていますが、アカデミックというよりも 非常に政治的な運営をしているように私には見えます。

 

なぜならば、コロンビア大学で教鞭を取っているのは この方も含まれているからです。↓

 

 

ヒラリー・クリントン氏といえば、夫のビル・クリントン氏が大統領だったときに モニカ・ルインスキー氏と夫との不倫スキャンダルが大きな話題になって、そこから話題をそらすために、ユーゴスラビア内戦下でセルビアだけを悪魔化して78日間に渡り空爆しました。多くの民間人を殺害、劣化ウラン弾を使用したり有毒化学物質が格納されていたk化学工場の格納容器を意図的に空爆して水源や川に汚染を引き起こしたり、インフラを破壊しました。

さらに、オバマ政権での国務長官時代の2011年10月、リビアのカダフィ大佐がテロリストに捕獲されてリンチされた挙げ句に死亡した時には そのシーンを映し出すテレビの前で大興奮して”We came, we saw, he died!”(私達は来た、見た、彼は死んだ!)と大興奮していたのが 私個人的には忘れられません。

 

コロンビア大学 といえば、日本の政治家でも 元首相の息子というサラブレッドのお坊ちゃまが なぜかいわゆる”Fラン大学”と言われる偏差値の低い大学から、なぜか米国の一流大学のコロンビア大学の大学院に進学して政治学で修士号を獲得した という方がいらっしゃいます。↓

 

 

日本の政治家の息子が よく米国の一流と言われる大学に進学できているのは米国の大学が 「米国完全追従政策」を実行する為の重要な役割を果たしそうな政治家二世三世等を優遇して入学させているからです。

 

そして、どうしてコロンビア大学等、米国の一流大学が ヒラリー・クリントンやビクトリア・ヌーランドなど、一般の米国民にとっては全く人気がない、世界中に混乱や死、破壊しかもたらさなかった元政治家や官僚を 教授や講師として招くかと言うと、コロンビア大学だけではないですが、アメリカの有名大学はどこも 軍産複合体企業から多額の寄付金をもらっているそうです。

 

大学も軍産複合体から寄付金をもらい、また、政治家も軍産複合体から寄付金をもらっている というのがアメリカの実態なので、アメリカの政治家は わざと世界中で戦争を起こして軍産複合体企業に利益誘導しようとしますし、大学の教授にも おのずと好戦的な考えの方が多くなります。(もちろん、コロンビア大学教授のジェフリー・サックス氏やシカゴ大学のジョン・ミアシャイマー氏等、平和を望んでまともな発言をされている方もいらっしゃいますが・・・)

 

そして、戦争で多大な利益を挙げているアメリカの軍産複合体企業についてですが、なぜ 世界でダントツの軍事費を使っているアメリカが ロシアの砲弾生産にとても追いつけないかと言うと、彼らはやはり「利益第一」で経営をしていることが原因です。

 

ロシアの主要な軍事企業は民営とはいってもロシア政府が過半数の株を保有しているので、国営に近いもので、ロシア政府の要望に従って低コストで生産を加速することができますが、アメリカの軍産複合体企業はそれができません。

 

元米海軍情報局にいらっしゃって、今は軍事評論家をされているマックス・フォンシュラー小林氏の話によれば、驚くべきことに 砲弾1発が ロシアだと800ドルで調達できるのが、アメリカだと10,000ドルかかる とのことです。

 

アメリカでの砲弾生産がなぜそんなに高コストになるかと、米の軍産複合体企業は ネオコン政治家や大学教授に多額の寄付で還元したり、株主に還元したり ということをやっているからで、半分国営でそのようなことをする必要がないロシアの軍事企業は 「低コストで良質なものを大量に作る」ことに集中できるからです。

 

欧州の軍事企業もアメリカと同じような感じで、あくまで「株価を上げる」ことを考えなければなりませんので、無駄な設備投資はしたくない(だから今年中に終わるかもしれないウクライナ戦争の為に新たな設備投資はしたくない)というのがあります。

 

ですから、アメリカの一発10,000ドルほどまでは高くはありませんが、電気代が上がった中で、一発当り6,000~8,000ドルはしてしまう という状態で、安い電力料金でソ連時代から持っていた設備を増強して安く大量生産できるロシアの軍事企業とは コストも質も 勝負にならない状態なのです。

 

また、ロシアは電気料金が安いだけでなく、アルミニウムや鉄鋼、レアメタルの輸出国でもあります。

 

ほとんど自国内でまかなえる材料で兵器を作り、半国営でいつでも設備を増強できるのがロシアで、そのロシアをウクライナを使って打ち負かして、終いには数十の小さな国へと分割することを企んでいたネオコンは実に浅はかだと思います。