イスラエルによって支援のトラックの搬入の多くが阻止されて、通常の1/5以下にまでなっているために230万人が飢餓の危機に瀕しているガザですが、私が知る限り、すでに20名以上の子どもたちが栄養不足で餓死しています。

 

そして、イスラエルが行っていることは明らかなジェノサイドである と世界中から非難の声が上がっているのをなんとかごまかしたいイスラエルのネタニヤフ首相とそれを支援するアメリカのバイデン政権は 航空機を使って空からの食料の投下を行い始めました。

しかし、その際にもパラシュートのいくつかが開かず、3/8、家などを直撃して、計5名が亡くなる という悲劇が起こっています。

下はイスラエルのメディア、THE TIMES OF  ISRAELからの3/8付記事です。

 

Five Palestinians killed in Gaza after aid airdrop malfunctions

 

(和訳開始)

 

ガザで援助物資の空中投下が失敗、パレスチナ人5人が死亡
ガザに投下された人道支援物資のパラシュートが開かず、荷物が建物に激突


 

ガザ最大の病院の医師は金曜日、パレスチナ自治区北部での人道的パラシュート降下で5人が死亡、10人が負傷したと発表した。

緊急治療室の看護師長モハメド・アル・シェイク氏がAFPに語ったところによると、死傷者はガザ市のアル・シファ病院に搬送された。

シェイク氏は、致命的な空中投下は沿岸部のアル・シャティ難民キャンプの北で発生したと述べた。

キャンプの目撃者はAFPに対し、彼と弟は「小麦粉の袋」を手に入れることを期待してパラシュートで降下した救援物資を追った、と語った。

「その後、突然パラシュートが開かなくなり、(荷物が)ロケットのように一軒の家の屋根に落ちた」とモハメド・アル・グールさんは語った。

「10分後、救援物資が落ちた家の屋上にいた3人の殉教者と他の負傷者を移送する人々を見た」と50歳の男性はAFPに語った。

 


米国とヨルダンは、5か月以上にわたる戦争の後、数十万人が悲惨な状況に直面しているガザ北部でパラシュート降下を実施した国の一つである。

米国防当局者はAFPに対し、「米国はガザへのパラシュート降下中に死者を出さなかった」と語った。

「人道的空中投下により民間人が死亡したという報告を我々は承知している。殺害された人々の遺族に哀悼の意を表する」と米中央軍は声明で述べた。「一部の報道とは異なり、これは米国の空中降下によるものではありません。」

ヨルダン軍関係者は、作戦に参加した同国の航空機4機はいずれも死者数には関与していないと述べた。

「金曜日のガザへの空中降下中に、援助物資を運ぶ一部のパラシュートが開かず、自然落下する原因となった技術的欠陥は、ヨルダン航空機によるものではなかった」と関係者は述べた。

「他の5か国と協力して空中投下を実施したヨルダン航空機4機は、何の問題もなく任務を遂行した。」

ハマスが運営するガザ地区の政府メディア事務所は、金曜日に殺害された5人について言及し、空中投下は「無駄」であり「援助物資が入る最良の方法ではない」と述べた。

国連は、空中投下や提案されている海上援助回廊は陸上配達の代替にはならないと述べ、より多くのトラックがより多くの国境を越えてガザに到着することを許可するよう求めている。

 

(和訳終了)

 

もちろん、パンを作るための小麦粉もなく、飢えたガザの人々にとって 空中投下は何も無いよりはマシではありますが、このように建物や人に当たる事故が発生するリスクも大きい上に、運べる量もごく限られています。

けっして陸送の代わりになるものではありません。最大の問題はイスラエルが1日にガザに入れるトラックの台数を89台に制限していること(戦争前は1日500台だった)、その89台さえも 支援のトラックの通行を妨害しようとする愚かなイスラエルの一般人によって簡単に通行させてもらえない状態になっていることです。↓

 

(上の写真:ガザ地区に入るケレム・シャローム国境検問所というところで、極右を支援するイスラエル人の若者たちが ガザへの国際支援物資の運び込みを阻止するために集まり、ダンス等をしているところ)

 

 

ですが、イスラエルのネタニヤフ首相と米国のバイデン大統領は このようなガス抜き的なことをやって、世界中からの批判をかわそうとしています。

 

この食料の空中投下に続いて、先日行われたバイデン氏の一般教書演説では ガザに「浮き桟橋」を建設して人道支援物資がガザに入れるようにする と言って、民主党議員からは拍手喝采を浴びていましたが、これもまた、パレスチナ人の民族浄化制作を行っているネタニヤフ首相のアイデアだということが判明しています。

そのことはイスラエルのメディア、エルレサム・ポストが報じています。

 

Diplomatic source to 'Post': Gaza maritime route was Netanyahu’s idea - exclusive

 

(和訳開始)

 

「エルサレム・ポスト」への外交筋:ガザ海上ルートはネタニヤフ首相のアイデアだった - 独占

関係者によると、戦争勃発から2週間後の10月22日、ネタニヤフ首相はバイデン大統領と「海を介してガザに人道支援を届ける」という構想について話し合ったという。

 

パレスチナ人に人道支援を提供するためにキプロスを経由してガザに向かう海上ルートの計画は、ジョー・バイデン米国大統領と協力してベンヤミン・ネタニヤフ首相によって開始されたと、上級外交筋が日曜夜エルサレム・ポストに語った。 

「ネタニヤフ首相はバイデン政権と協力して、ガザ地区の民間人に対する海上人道支援の確立に率先して取り組んだ」と関係者は述べた。

関係者によると、戦争勃発から2週間後の10月22日、ネタニヤフ首相はバイデン大統領と「キプロスでのイスラエルの査察を条件に、海を通じてガザに人道支援を届ける」という構想について話し合ったという。

事前に策定された戦略
「そして10月31日、ネタニヤフ首相はキプロスの[ニコス]クリストドゥリデス大統領にこの戦略の概要を説明した」と情報筋は付け加えた。

さらに、関係者によると、「この問題は1月19日のネタニヤフ首相と米国大統領との対話で再検討され、そこでネタニヤフ首相は「すべての商品を徹底的に検査した後、キプロスを通じた海上供給を調査するチームの設立を提案したい」と提案したという。」
 

 

首相に近いこの情報筋は、バイデンはネタニヤフ首相の計画を実行しているだけで、実際には何か新しいことを始めているわけではないとほのめかした。

米国大統領が2024年の再選キャンペーンの一環としてイスラエル首相と距離を置こうとしており、バイデン氏とネタニヤフ氏の間の外交的緊張が高まっている最中に、この情報筋はエルサレム・ポスト紙に語った。

バイデン氏は先週木曜日の議会での一般教書演説で、ガザへの人道支援物資の搬入を容易にするため、米軍がガザ海岸線沖に緊急臨時港を建設する計画であると発表し、話題となった。

同氏はガザ地区の飢餓危機を踏まえ、イスラエルによるハマス殲滅軍事作戦中のパレスチナ人民を支援する米国のコミットメントを強調するためにこの声明を発表した。

この動きは米国によるネタニヤフ首相批判ともみなされており、バイデン氏は木曜日の演説で、「イスラエルはガザ地区のパレスチナ人を支援するためにもっとできるし、そうすべきだ」と述べた。

ガザ戦争の数年前、現在外務大臣となっているイスラエル・カッツは、浮島を含むキプロス経由の海上ルートの計画を立てていた。

プロジェクトは実行されなかった。しかし、10月7日に戦争が始まった後、彼はそれを復活させた。 

海路を複雑にする要因の一つは、貨物船を扱えるほど大きな港がガザに存在しないことだった。

イスラエルはバイデン氏による臨時港建設に向けた軍事作戦の発表を歓迎している。 

ヨアヴ・ギャラント国防大臣は、日曜日、海軍司令官、COGAT長官、軍務長官、海軍アシュドッド・アリーナ司令官とともに、民間人への援助物資の分配を可能にする海軍桟橋とルートの確立に必要な作業について説明を受けた。 

(和訳終了)

 

つまり、バイデン米大統領が発表した、ガザでの「浮き桟橋」建設計画 は 実際にはイスラエルのネタニヤフ政権の案であって、それは世界中からあがっているジェノサイドへの非難の声をそらす為でもあり、海からの支援物資の搬入を理由に、ガザへの陸路を完全に遮断して、支援物資についても100%イスラエルの監視下に置いて荷物検査を行ってからではないとガザに入れなくする ということなのです。

そして海に人工島を作ってパレスチナ人をそこに収容する案もイスラエルが出しています。

 

それは イスラエルによるさらなるガザの完全支配、パレスチナ人の追い出し、民族浄化をすすめることであって、彼らイスラエル政府とその支持者、また極右支持者が ガザの人々の人道など、これっぽっちも考えていないということです。

 

下の写真は イスラエル軍兵士が彼らが殺したパレスチナ人女性たちの下着を身に着けたりして喜んでSNSに投稿したりしてふざけているところです。

殺人鬼というだけでなく、本当に許しがたい変態、愚か者どもです。

 

 ↓

イスラエル軍兵士たちは 彼らが殺したパレスチナ人女性たちの下着になぜそんなに執着しているのだろう?

 

 

そして、イスラエルを兵器や金銭で支援し、国連安保理でイスラエルの為に拒否権を連発しているアメリカも 明らかにイスラエルの戦争犯罪を支援しています。

 

いちおうパレスチナとイスラエルの「二国家共存」を口にしているバイデン政権は ヨルダン川西岸へのユダヤ人の入植は「違法だ」と言っています。

しかし、もしもトランプ氏が大統領になった場合、トランプ氏は バイデン氏よりももっとシオニスト支持なので、パレスチナの人々はさらに苦しむことになるかもしれません。

 

トランプ氏が大統領になった場合の副大統領候補として有力視されている女性(サウスダコタ州のクリスティ・ノーム知事)が シオニストやイスラエル国家を非難すれば「反ユダヤ主義」に違反したということで犯罪とみなす という法律の立法化を推進しようとしている という話があります。↓

 

 ↓

反ユダヤ主義はユダヤ人に対する差別です。

私はこの事実を成文化する法案を支持することを誇りに思います。

サウスダコタは常にユダヤ人の側に立ち、イスラエル国家を支援し続けます。https://t.co/0pPyfxB76L

— クリスティ・ノーム知事

 

 

このようなことが立法化されれば、アメリカという国は 政治家に献金される「マネー第一主義」によって、ほぼ完全にユダヤ系ロビーや資本家にコントロールされる国家に、要するにシオニスト・ユダヤ人の支配する国家になります。本当に危険なことです。