ウクライナ軍が毎日激しい砲撃を続けてきたザポリージャ原発についてですが、原子炉が安全の為停止を余儀なくされ、その後も砲撃は続き、ついにウクライナ軍が砲撃によって送電線まで破壊してしまいました。その後、原子炉は再稼働し、ロシア支配地域への送電は復旧しましたが、送電線が破壊されたウクライナ支配地域へは この原発からの電気の供給はストップしたままです。

 

 

 

 

上の写真3枚、ザポリージャ原発の位置と 赤で塗られたロシア支配エリア、6基の原子炉が縦に並んでいるのも見えます。

 

このザポリージャ原発はウクライナの電力の20%を賄っており、ロシアからの天然ガスや石油の購入を控えることによってエネルギー不足に陥っているEUにルーマニア経由でウクライナが電力を売るために、ウクライナにとっては 重要な収入源でもあります。

 

その原発を自らの軍の砲撃で送電不能にしてしまうとは ゼレンスキー大統領は いったい何を考えているのでしょうか。

 

このサポロージャ原発を管理しているウクライナの企業、エネルゴアトム社も 非常に困惑しているようで、以下のようなコメントを発表しています。(コメントはYoutubeのDefence Politics Asia さんのビデオからキャプチャしたものです。)

 

 

ウクライナはザポロージャ原発への砲撃を最後まで続けた。そして送電線を断ち切った。それがウクライナのエネルギーシステムが発電所から切断された理由です。

このようにザポロージャ地区の行政メンバーの1人、Volodymyr Rogov氏はエネルゴアトム社の声明についてコメントした。

彼によれば、ウクライナ軍はウクライナに向かっている4本ある送電線のうち3本を破壊し、その結果、ゼレンスキー氏は 自分の手によって国をそのエネルギーから切り離した。