桐野夏生の村野ミロシリーズにハマっている!

いままで、『ローズガーデン』や『顔に降りかかる雨』は読んでいるが、
これらの「探偵ミロ」シリーズとは打って変わって、探偵要素はなし

新宿二丁目を飛び出て、大阪、更には韓国へとスケールの大きなストーリーになっている

この作品は、ミロ、善三、久恵、徐、友部など様々な人物の視点から一章ごとに描かれているのが桐野作品の中では新鮮
こういう構成の作品は、一貫した一人の一人称語りや、第三者の語りの限界を超えた、複数の登場人物の心理描写を描くことができ、様々な角度から筋を追っていけるので基本的に好き

つくづく思うのだけど、桐野さんは女性なのに男性視点での文章も上手で、感情をリアルに描くし、読んでいると自分が男性として感情移入できるので凄い
テーマもただの人間関係劇ではなく、韓国の内乱なども含まれていて重厚なのに、しっかりと書かれていて、降伏

今までのミロシリーズで描かれていた人物達のまた違った側面が抉り出されていて、それによって目をそ向けがちな人間の醜さや本質が描かれているように思う
これまでのキャラクターのイメージも一気に変わってしまい、少し残念な側面もあるが、
それも醍醐味かも

上下巻だったけど、一気に読めた!