劇団SCOTによる、鈴木忠志演出の「リア王」を観て来ました
初、観劇
日中韓三ヵ国語公演で、それぞれの国の役者さんがそれぞれの国の言葉で喋ってて新鮮だった
言葉が異なっていても芝居って成り立つんだな
でも最初は、字幕がどこにあるか分からなくて、かなりストレスだった。。

吉祥寺シアターという小さめの劇場で、しかも二列目ドセンで迫力あった
中国人のイケメン俳優さんこっち近寄ってくるときすごい目が合って笑いそうになっちゃった、そんなシーンじゃないのに
鈴木忠志さんは、「世界は病院(精神病院)である」、という哲学を持っている人らしく、
リア王が車椅子に乗って登場したり、看護婦が沢山いたり、Shakespeareというより鈴木色が強い独特な解釈のリア王だった
でも演劇って、演出家の解釈によって、演じる俳優によって、同じ戯曲でも全く異なる作品になる所が面白いと思う
今まで演劇観たことないから、これが普通なのかそれとも鈴木さんによるこの演出が独特なのか分からないけど(おそらく後者だろう)、俳優さん達の演技の仕方が独特だと感じた
喋り方も大げさだし、「自然さ」とはかけ離れた演技だったけど、でも舞台の上では演じていることは明らかだから、この位大げさな芝居をした方が、演技の中に引き込まれるんだろうなと思った
立ち振る舞いとか、歩き方、舞台の去り方などが歌舞伎(能?)のような、日本の伝統芸能を思わせるようだった
たまに舞台俳優さんが映画やドラマで演技しているのを見ると大げさだな、と感じていたけど実際舞台の方を観てみるとそれが納得できる
声の迫力も凄くて、人ってこんな声が出せるんだと感心した
二回ほどよだれ垂れてるの見ちゃったし、唾も飛びまくってたけどそれほど吐く息に力があって、一つ一つのセリフに命が宿るんだと思った
あと、あたしの持論として演技の上手さは、静止のシーンに表れると思ってるんだけど、みんな人形のように静止しててすごかった

リア王が、衣の前をかきむしって、「早くボタンをはずしてくれ」みたいな事を言うのが何度もあったんだけど、衣というのが、自分の権威だったり鎧を表わしているのかと
看護婦達の存在が気になった、傍観者みたいな
治癒者であるはずなのに、その看護婦達にも狂気が見え隠れしていて、リア王もどんどん狂気に引き込まれていって、最終的に妄想に囚われてしまう
登場人物達は、みんなそれぞれ孤独で、それぞれが何かに囚われていて、何かに踊らされているようで、現実につながるものをみた気がする
それに自覚的であるかないかは別にして、人は皆その場その場の舞台上で、自分に与えられた役を演じているんだろう
なんとなく、Shakespeareの "Life is a play"の意味が掴めたような気がしないでもない。。いや、しないか

鈴木忠志さん演出かなり気に入った
色々考えさせられる作品でした