「虎千代」は、二人目の赤ちゃんの胎児ネームです☆
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2021年。
世界中日本中、新型コロナで大騒ぎ。
妊娠がわかり、ご近所から少し足を運ぶところまで
あちこち病院を探しましたが、どこも同じ。
「特効薬が出来るまで、例えご家族の方でも、入院中、
つまりです。
上の3歳の息子を、妊婦健診の度に誰かに預けなくちゃダメ。
妊婦健診、何回あると思ってるの。
しかも予約しても待ち時間はいつも30分以上かかります。
息子もまだ小さいので体調だって不安定なときもあるし。
ただでさえ、妊娠してたら情緒不安定になるもんですよ。
この小さい坊やをどうやって置いていくのか。
夫に毎回有休取ってもらえる訳なんて無いわけで。
更にですよ。
陣痛が来たら、タクシーなりなんなりで病院に着いたら
荷物と私だけ病院にポーイと置いて行かれて
あとは、退院するまでは、夫も上の息子も一切面会謝絶。
え。
私の兄みたいにドライなタイプはオッケーと思いますが
私の甘えん坊大将軍の息子はどないせえっちゅーんやろうか。
実母に預かってもらえるか相談したところ
「…ちょっと厳しい…」
「…というか、無理…」
と。
ど、ど、どうしよう。
何もかもママがいい、ママ大好き、ママ愛してる
他はどないでもええわタイプの息子。
息子が発狂して周りが大事故を起こすであろうことは
火を見るよりも明らかでした。
そこで、ふと浮かんだのが。
助産院!!!
1人目の息子は個人病院で出産しました。
いわゆる分娩台の上で産んだ感じですね。
助産院なら?!
探して探して。
滋賀県は助産院、ほとんど分娩されてないんですね。
子供さんのケアとか、母乳マッサージのみ。
分娩って、ハードですもんね…。
というか、滋賀県は助産院どころか分娩の病院も少ない…?
一人目の息子は、実家に里帰りして京都で産んだのですが
京都は産婦人科激戦区!
有名な足立病院から、大病院、人気の個人病院揃っています。
選び放題でした、が、
ふむ。
あれこれリサーチしていて、一件、かなり良さそうな助産院発見!
☆私が住んでいる大津市から通いやすい
☆息子を連れて診療可能
☆先生のお人柄がとても良さそう
☆食事がきちんと考えられてそう
(流行のフランス料理フルコースだのサービス料理ではなく、体と心、
☆細やかなケアをして下さりそう
と、いうことで、京都山科の
「まこと助産院」さんへ。
悪阻がひどい中、見学の予約をお願いさせていただくと
「もっとゆっくり、落ち着いてからで良いですよ(笑)」
と、優しくふんわり受け止めて下さり。
悪阻で、イイーーッと力が入って苦しんでいた私ですが
(ああ、そうだよね。焦らなくていいよね(笑))
と、ほっこり。
悪阻が少し落ち着いてから、お邪魔させていただきました。
駐車場があり、山科駅からも徒歩で激近アクセス抜群。
高校や疎水が近くて、ゆったりした閑静な住宅街。
こんなところに?
ありました、ありました。
私が以前、分娩した個人病院は、イマドキな…
THEホテルでした。
「まこと助産院」さんは、立派な…
THEお家?素敵邸宅!
看板もあった!
予約時間の10分前。
完全予約制で、なんと驚きの待ち時間なし!
病院では、予約しても待ち時間凄いもんね。
さて、と。
どきどき。
ドアを開けると、意外に小柄な女性が。
「こんにちは」
優しく迎えて下さりました。
私は緊張して、ペラペラとお喋りをはじめてしまいました(笑)
息子も、始めは緊張して非常に紳士的な振る舞いをしており
静かに玩具で1人遊び。
えら!!!あんたそんなことできたんや!
あっという間に慣れて、
旦那君と私は説明を受けます。
助産院で出来ること。
病院との提携はこんな感じ。
これからこんな感じになっていきます。
目から鱗でした。
偏見ですけど、なんとなく
安全性
大病院→個人病院→助産院→自宅出産
細やかなケア
助産院→個人病院→大病院
の順番かなあと思っておりました。
が。
「危険な状態で(病院に)お渡ししません。
そうなる前に、助産院で難しいなと見通して、
どんなときに、どんな風に、どうやって
助産院で産める、産めない、
とても謙虚で、真摯で、誠実な説明をして下さりました。
助産院、何も不安になることなかったのでは。
安全性も、頭の中で思い描いてたよりずっと、
助産院関係ないのでは。
思い返せば…
前回個人病院で出産したとき
こんなにも丁寧な説明はありませんでした。
後期母親学級という名前の入院説明会が、
「臨月で指輪をはずして下さい」とか
「
運動系のクラブ活動か就職説明会のような雰囲気の説明会があり
紙を配られて終了。
どの部屋で産むとか
どんな風に産むとか
陣痛が来たらこういう流れになるとか
生まれた後はこうなるとか
事前の説明はなくて、用紙を配られてこなす。
という企業説明会のような感覚でした。
なのに…
助産院がなのか、堀口先生がなのか、
なんか、すごい。
私この先生と、今、心も目も通ってる!
私のアレルギーを聞いて、
これからの食事の方向性や、とった方がいいあれこれ。
鉄分をとる勉強会のチラシも下さり(主催は京大の先生でした)
手作りの鉄分をとるあれこれのおすすめの紙を見せて下さったり
鉄をとるだけではダメで、まず、
ボーンスープのことや、日々の暮らしのこと。
ヨガもしはじめた方がいいよと、体づくりのことも。
私の目を見て、私のことだけに耳を傾けてくださる。
一対一 豊かで贅沢な時間。
産婦人科の流れ作業(経膣エコーをがっと見られて、
なんじゃこれ。
目から鱗。
そっか。
私、この先生を信じてついて行くんだ。
今までの経験上…
個人病院(分娩もする)の妊婦健診
エコー(経膣や経腹。時期による)
赤ちゃんの様子はこうで、何週というお話
血液検査などの数値のお話
会話は5~10分
数値しか見ていない印象
でも、最後は顔を見て話してくれる
個人病院(外来のみ)の妊婦健診
エコー(経膣)
「元気ですね」の一言
血液検査などの数値のお話
会話は5分以内
顔も殆ど見ない
私がカルテに書いたアレルギー物質を
サンプル品だしあげる~と下さる。
先生、私これ、アレルゲン入ってます…(笑)
助産院だと、アレルギー、体質、
体型、家系、家族のこと、上の息子のこと
はいはい、どうしたのとみんな見てくれる感じです!
健診も毎回一時間程度して下さるそう。
健康指導とか、生活指導とか、体質の深いお話とか…
病院で健康指導…といえば、紙を配られただけでしたが…(笑)
助産院って、こんなに細やかなのでしょうか!?
まこと助産院さんならでは!?
とにかく、驚きました。
説明の後は、見学。
こらも、病院ではなかったことです。
この部屋で産むのよ。
陣痛が来たら、ここへ。
生まれなかったら、階段を上ったり降りたり。
血の苦手な旦那君には、血が見えないように(笑)
お部屋を見せて下さりながらの一言に驚愕。
生まれる前に、なんと、
予行練習?して下さるとのこと!!!
病院では、次にどこに行くのか、何をするのか、
自分が今どうなってどうされてるのか、
でも、こちらでは、お部屋を事前に見せて下さり、
当日、絶対安心するわぁ…。
その少しの「安心」が当日めちゃくちゃ大切だって、
更に、分娩室のお隣を見せてもらい、
希望があれば、上の子や旦那さんとも泊まれる大きめの和室も。
更に、、、、
お昼ご飯や、晩ご飯を、家族一緒にいただくことも可能!!!!
至れり尽くせりすぎます。
病院では、
ランチをとらなければなりませんでした(笑)
しかも母乳が詰まりまくる、乳製品と卵と肉のオンパレード尽くしでした。フレンチとかステーキ的なね、、、
が!
助産院では、ゆっくり、家事のことも気にせず、
家族のご飯のことも気にせず
入院中、一緒にご飯も楽しめちゃう…
しかもそのご飯が和食中心の優しいご飯なのです。
有り難すぎます…
ご飯、雑穀、お豆、煮魚中心の、
はー…
産みます。
私ここで産みたいです!!
最後の方、
叫びたくなりました(笑)
病院は、あらゆる技術で安全に。
助産院は、あらゆる手を使って安全に
なおかつ、自分でお産に向かっていく。
ああ、心地よさが全然違う。
余所行きの合わないヒールを履いてるのと、
どちらも一長一短あると思いますが、
出来れば、心地よさを大切にしていきたい。
何故初めから助産院にしなかったのか。
お産というものに対して、無理解と恐怖があったんだろうか。
お産知らないし、知る気もあまりなかったのかもしれません。
助産院って、豊かです。
優しく、どこまでも寄り添い、本当の心地よさ。
本当の心地よさは、
本当に心と体と命と魂と、
なんて、嬉しい気持ちで帰宅しました。
一緒に行った旦那君(冷静沈着理系男子)は
「やっぱりあれやね。人が良いのが一番やね。
と、話していました。
息子3歳は
「まこと助産院の(おもちゃの)消防車、
後ろが長かったなぁ!」
と、話していました。
ということで、家族みんな、それぞれ楽しい楽しい
「助産院見学」を無事終えたのでした。w