君とした指きりの続きを
果たそうとして、
小さなジレンマ。
私は、人生でたった一人 無条件で好きになった人が居ました。
出会ったのは高校生。
高校も大学も社会人になってからも
すれ違い、惹かれあい、離れていく事が怖くて、離れてしまったのですが。
そう・・・
今でも思い出します。
馬のような彼の目・・・!!
というと、
「それ褒めてるの?(((( ;°Д°))))」
とすっごい言われるんですが。(何故?)
冷たくて優しい、深くて透明な、結晶のような彼。
(レメディはNat-m??…って感じの人です)
初めてあった時、その目を見てわかりました。
色んな事が。
最後に会ったのは、東京でした。
就職で、東京と京都と離れ離れになってしまって。(・・;)
「いつでもおいで」
「本当に?」
「うん、いつでも」
「指切りしてくれる?」
「うん、勿論」
彼はそう言って、また会おうねと、指切りしました。
ずっとお互いに1人だったら…
なんて子供染みた約束。
夏の終わり。秋の始まり。
肌寒い東京の夜。
彼と連絡が途絶えました。
何度も彼を探しましたが、見つからなくって。
友達にも手伝ってもらったりしました。
返してはくれないメールを打つ癖がついて。
何年も経ちました。
何年も、あの人の好きなものを見つけては送り続けました。
おしまい。
*
*
*
あの目はもう、この世界のどこか私の知らないところにしかない。
届かないものに手を伸ばそうとしたり
無理に背伸びをしようとしたり
それでも、もう届かなくなりました。
静かで強い不思議な目。
ちょっと意地悪な表情をしたり。にやりとしたり。
ぼーっとしていてマイペースなところ。
気を使わないので、こっちも気楽で。
優しくて。大人で子供。子供で大人。
変な視点でずっと話せたり。
気まま。
のんびり。
自然体。
穏やかで。
静かで。
目を閉じると、心地いい浜辺のよう。
「指切りしてくれる?」
あの人との最後の言葉。
「ん、いいで」
あの澄んだ、氷のような優しい目。
君は私とよく似てた。
とても冷たくて
とても優しい。