こがねいろに浮かぶ

初めて色鉛筆で絵を描いたのがいつだったかは覚えていない。
ただ、初めて手に入れた色鉛筆に「金色」と「銀色」が
入っていなかったのはハッキリ覚えている。
その後、
初めて「金色」と「銀色」が入った色鉛筆を手に入れたのがいつだったかは覚えていない。
ただ、初めて使った「金色」と「銀色」の輝きの無さに
ガッカリしたのはハッキリ覚えている。
憧れに近い想いがあった金色の色鉛筆。
金色が入っている色鉛筆は高級品だと思っていた。
「金色 = 偉い」が絶対的な価値の法則であった。
折り紙でも、金色と銀色は
よほどでなければ使わない“とっておき”。
(もったいぶっているうちに行方不明になることが大半だったな・・・)
まぁ、男の子だったので折り紙で遊ぶ機会自体、多くはなかったけれども。

銀メダリストより金メダリストの方が順位が上だと判っていても
銀貨より金貨の方が価値が上だと判っていても
「金閣寺」と「銀閣寺」なら、「銀閣寺」の方が断然好きだ。
いつからこんなシブ好みになったんだろう。
金閣寺は素晴しいけれど、
表面だけキンキラに飾り立てたものには
あまり惹かれなくなった。
こんなオレにも大人の余裕が生まれたのだろうか。
しかし、こういう写真が撮れたことに
ささやかな喜びを感じてしまうあたり、
心の底には「金色」への憧れの火種がくすぶっているのかも。


