目尻切開のあと、目尻がパカパカする——そう表現される状態があります。まばたきをしても目尻だけが閉じきらないように見えたり、外側の端が丸く開いて、その奥の赤い部分がのぞいて見えたりする状態です。

 

この「赤い部分」は傷ではありません。まぶたの内側を覆っている粘膜で、もともと誰にでもあり、普段は外から見えない場所にあります。見えるようになったこと自体が変化であって、新しく何かができたわけではありません。

 

この記事では、なぜそう見えるようになるのか、時間が経てば戻るのか、戻らない場合に何ができるのかを順に整理します。

 

なお、治り方には個人差があり、同じ術式でも経過は一様ではありません。ここに書いた期間はあくまで目安です。

 

「パカパカ」は何を指している言葉なのか

医学用語ではなく、見え方の言葉

パカパカは正式な用語ではありません。目尻の端が閉じずに開いて見える状態を、患者さまが言い表した言葉です。診察では、その中身を二つに分けて確認します。ひとつは形が丸く開いていること、もうひとつは粘膜が外に出ていることです。

 

形が開く — コの字に見える

本来とがっているはずの目尻の端が丸くなり、上下のまぶたの境目がカタカナの「コ」のように見えることがあります。この見え方を型ごとに分けた記録が目尻の形が丸く開いた状態を型ごとに分けた記録にあります。

 

粘膜が出る — 赤く見える

まぶたの内側の粘膜が外を向くと、目尻の外側に赤い帯のように見えます。乾きやすく、風や照明で気になることもあります。粘膜が出た状態だけを集めた記録が粘膜が外に出た状態だけを集めて並べた記録です。

 

目尻切開後に粘膜が露出した状態 正面注視

目尻の外側に粘膜が見えている状態

 

なぜ開いたままになるのか

目尻は骨につながれて支えられている

目尻の奥では、まぶたが靱帯という丈夫なひもで骨につながっています。この支えがあるから、まばたきのたびに上下のまぶたが同じ位置で合わさります。目尻の形が毎回同じなのは、この一点が動かないからです。

 

支えを外したまま戻さないと、形が決まらない

目尻切開では外側を広げるために、この支えの周りを扱います。外した支えを新しい位置で留め直さないと、目尻の端がどこで合わさるかが決まりません。その結果、閉じきらずに開いて見えたり、内側の粘膜が外を向いたままになったりします。

 

「切りすぎ」だけが原因ではない

切開の幅が広すぎた場合にも起こりますが、幅が同じでも支えの留め直し方で結果が変わります。だから「何ミリ切ったか」だけでは説明がつきません。同じ幅で自然な方と開いて見える方がいるのは、この違いによることがあります。

 

時間が経てば戻るのか

直後から1ヶ月 — むくみで判断できない

手術の直後は目尻全体がむくみ、粘膜が実際より前に出て見えます。この時期に「開きすぎた」と感じる方が最も多いのですが、ここでの見え方は最終形ではありません。

 

1ヶ月から3ヶ月 — 見え方がほぼ決まる

むくみが引くと、粘膜の見える量は落ち着いていきます。多くの場合、3ヶ月ごろの見え方がその後も続く形に近くなります。判断するならこの時期以降が向いています。

 

3ヶ月を過ぎたら — 待っても大きくは変わらない

支えの位置で決まっている形なので、時間だけでは位置は動きません。3ヶ月を過ぎても閉じきらない、粘膜が出たままという場合は、待つ段階ではなくなります。その理由を詳しく書いたのが再手術ではなく構造の復元が必要になる理由を書いた記事です。

 

目尻の粘膜露出 側方注視での修正前と修正後の比較

横を見たとき 修正前・修正後

 

戻したいときにできること

皮膚を縫い縮めるだけでは戻らない

表面の皮膚を寄せて縫っても、支えが外れたままなら形は安定しません。しばらくして同じように開いてくることがあります。先に決め直すのは、骨につながる支えの位置です。

 

支えをつくり直すとどう変わるのか

支えを新しい位置に留め直すと、上下のまぶたが合わさる点が決まり、粘膜は内側に収まっていきます。実際に整えた例が外側の支えをつくり直して粘膜の見え方を整えた2ヶ月目の記録にあります。

 

目尻の形と粘膜露出 正面注視での修正前と修正後の比較

正面から見たとき 修正前・修正後

 

どこまで戻すかを先に決める

支えの位置を変えると、目尻の高さと目の形そのものが変わります。元に戻すのか、少し上げるのかを先に決めておかないと、閉じることだけを優先して印象が変わってしまいます。位置を決め直して形を整えた例が外眼角を骨に留め直して目の形を変えた例にあります。

 

目尻がパカパカして見える状態について、よくいただく質問

Q. 赤く見えているのは傷ですか。

傷ではありません。まぶたの内側を覆っている粘膜で、もともと誰にでもあります。普段は外から見えない位置にあるものが、見える向きになっている状態です。

 

Q. 時間が経てば閉じますか。

むくみが原因の分は1〜3ヶ月で落ち着きます。ただし支えの位置で決まっている形は、時間では動きません。3ヶ月を過ぎても変わらない場合は、待つよりも診察で位置を確かめる段階です。

 

Q. 目が乾きやすくなった気がします。

粘膜が外を向くと乾きやすくなることがあります。乾燥や充血が続く場合は、形の相談とは別に眼科の診察も検討してください。

 

Q. 元の目尻の形に完全に戻せますか。

切開した以上、完全に手術前と同じにはなりません。現実的な目標は、まばたきで上下が合わさる位置をつくり直し、正面から見て粘膜が気にならない状態にすることです。

 

Q. 他院で受けた手術でも相談できますか。

できます。手術日と術式、経過が分かる写真があると、支えの位置の問題なのか、切開幅の問題なのかを判断しやすくなります。

 

目尻がパカパカして見えるとき、気になっているのはなのか赤みなのかを分けてみてください。どちらも同じ一点——骨につながる支えの位置——から来ています。同じ角度で撮った写真を並べると、むくみが引いて落ち着いているのか、位置そのものが決まっていないのかが見分けやすくなります。

 

シウォン整形外科では、手術前の1対1カウンセリングを通して、患者さま一人ひとりに適した手術プランを立て、手術を行っています。

 

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本記事に掲載している手術前・手術後のすべての写真は、韓国の医療法を遵守し、ご本人から事前に同意を得たうえで、客観的な経過確認を目的として掲載しています。

 

回復過程や経過には個人差があり、副作用が生じる可能性もあるため、手術前には医療スタッフとの十分なカウンセリングが必要であることをご案内いたします。

 

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