山形県の黒いソバ | 全国のスーパーで買うご当地食品を探しに(Seeking for the local food products in Japan)

全国のスーパーで買うご当地食品を探しに(Seeking for the local food products in Japan)

食品スーパーが好きな私は、その土地でしか売られていないものを見つける旅に最近車でよく出かけています。現在住んでいる首都圏のスーパーでは見かけられないものを、各地のスーパーの売り場でご当地食品見つけたいと思います。

今回のドライブ旅行で解決したい問題が一つあった。

 

 

それは山形県の黒いソバの正体は何かということである。

 

 

かつて山形市内にあるつる福という店で食べた黒い色をした冷やし肉ソバの味が忘れられなくて、全国のその他の地域でもこの黒いソバがないものかと捜し歩いた。

 

 

その結果わかったのが、一番黒いのは北海道の北部音威子府の駅の中にある蕎麦店が一番黒いということだった。

 

 

しかし昨年訪れた時には残念ながら閉店していた。

 

 

旭川駅中の幌加内そば店のものも黒かった。

 

 

島根県奥出雲の蕎麦も黒いが、ここほどでもない。

 

 

今回その黒いそばを求めて立ち寄ったのが、山形県寒河江(さがえ)市。

 

 

寒河江は山形市の北西、月山を経て鶴岡方面へぬける国道にある。

 

 

そしてここは山形さくらんぼうの主要な産地でもある。

 

 

そばについても事前にいろいろと調べてみるとここがその黒いソバの中心地ではないかと思った。

 

 

いろいろと市内をさまよった挙句、見つけたのが十三(大阪ではじゅうそうだが、ここでは何と読むかはわからない)という店。

 

 

 

 

ちょっと屋根は中途半端だが、門構えは田舎風。

 

 

ばっちり営業中だった。

 

 

地方の蕎麦屋は休みが多いし、それに閉店時間も早い。

 

 

営業中にたどり着けたことは幸運であった。

 

 

 

 

店の前の食品サンプルによるメニューにはソバだけではなく中華もあった。

 

 

ケンミンSHOWは山形県のことをよくやっているが、山形はラーメン日本一、そして蕎麦屋にもラーメンメニューがあるというのはもはや定番のカミングアウトである。

 

 

 

 

あった。当店一番人気、冷やし肉ソバ。

 

 

これだ。山形市内つる福もこのメニューであった。

 

 

 

 

 

山形冷やしラーメンも山形ラーメンのバラエティーの一つだが、ここにも冷と温の二種類があった。

 

 

板中華とは何だろう。

 

 

山形名物板そばのラーメン版のことだろうか。

 

 

それにしても値段が高いのが気になる。

 

 

4人前くらいは入っているのだろうか。

 

 

 

 

出てきた。これは冷やしそばである。

 

 

期待通りの黒いソバに鶏肉のトッピング。

 

 

それに太めで四角い麺はこれもつる福と同じだ。

 

 

これでわかった。山形の黒いソバとはこの冷やしそばのことだったのだ。

 

 

ちなみにかつてほかの店でそばを食べたことがあるが、そんなには黒くなく普通の蕎麦だった。

 

 

板そばも店にも寄るがそんなに黒くなく、羽黒そばの麺なども黒くはない。

 

 

庄内のソバも黒くはない。

 

 

この冷やしそばに限って黒く太く、また四角い麺を使うという定義らしきものが存在するのだろうか。

 

 

それとも昔からの伝統か。

 

 

 

 

これはなかなかコシもあり、食べ応えがある。

 

 

いかにも田舎そばの感じがする。

 

 

またこれも同じだが、汁は甘い。

 

 

それに鶏肉から出た脂が表面に漂っている。

 

 

鶏肉も部位によって食感はいろりろと違うが、これは柔らかい胸肉を使用しているか。

 

 

これでわかった山形の黒いソバとは、この冷やし肉ソバのことだった。

 

 

黒いそばを食べたかったら、この冷やし肉ソバのメニューがあるところに行けばよいわけだ。

 

 

むしろこれは市内より村山地方の農村部にそうしたみせが多いようである。

 

 

この寒河江市の北に隣接する河北町がその中心のようだ。

 

 

これで今まで抱えていた疑問が解決された。

 

 

山形の黒いソバの正体がはっきりとした。