函館名物といわれるものは何といってもイカソーメン。
これは全国的に良く知られている。
函館朝市の海鮮料理も有名で旅行者はよく立ち寄る。
しかし函館以外ではほとんど知られていない名物グルメはいくつかある。
それがハセガワストアのやきとり弁当。
さらにもう一つがラッキーピエロのハンバーガーである。
この二つは最近ケンミンSHOWで紹介され自分もその存在を知った。
函館、あるいは北海道以外には全くない物なのでその存在を知る由がない。
ガラナコーラ、カツゲン、焼きそば弁当、トウキビ茶などと同じカテゴリーである。
函館について真っ先に駆け込んだのが、ラッキーピエロ昭和店。ラッキーピエロは函館市とその周辺に17の店舗を持つハンバーガーチェーン店である。
すでにその装飾からして騒々しい。
目立つもの何でもありといった感じだ。
行列などは全くなかった。
もしこれが東京にできれば大行列だが、ここでは店の数が多いのでそういうことはなかった。
店に入ってすぐに目についた看板。
そこには何と料理記者で郷土料理研究家の岸朝子氏の写真の入ったものがあった。
ここに今まで8回来たということである。
これはかなりの権威付けになる。
自分も全国地産食品探求の旅でこの岸朝子氏の著作、監修本をかなり参考にさせてもらっている。
中に入っても同じようにごてごてしている。
様々なアイテムが陳列されており、落ち着かない雰囲気を醸し出している。
だが座席は何故か落ち着きのあるファミレス風。
そしてここで流れている音楽は昔懐かしいアメリカンポップス。
それも1950年代、60年代のツイストが華やかしころ。
それは曲調ですぐにわかるが、歌の感じはわかるが誰が歌っているものかはわからない。
自分が洋楽に興味を持ったのは中学生のころ。ここでは女性ものが多くかかっていたが、具体的にはコニーフランシス、ブレンダリーくらいしか名前は知らない。
主に当時テレビなどで聞いていたのは、中尾ミエや弘田三枝子、ザピーナツなどのカバーものであった。
でもこの店は古き良き時代のアメリカンムードでいっぱいだ。
メニューを見てさらに驚く。
何とハンバーガーの値段の安さ。
第一人気のチキンバーガーは380円。
しかし自分はチキンにはうまい部首とまずい部首があり、その警戒感もあるので、第二人気の無難なエッグバーガーを選んだ。
自分はハンバーガーはそんなに好きなほうではないが、軽食として一つ100円くらいのマクドナルドバーガーをフードコートの座席料みたいな形で食べることはある。
逆に有名なものとしては佐世保バーガーのビッグマン、沖縄A&Wのハンバーガーなどは食べたことがある。
今ハワイアンバーガーが大人気なのだが、値段が高いので食べたことは1回しかない。
それと真逆なのが、ここラッキーピエロだ。
出てきたものはかなり量的に多く、重量感がある。
ハンバーガーを食べる時のあるあるであるが、どこからかぶりついてよいのかわからない。
適当に噛むしかない。
その前にふたを開けてみた。
でもちょっときれいな感じはしない。
適当感が漂うが、そんなことは気にはならない。
中身のハンバーグも厚いし、これだけで150グラムくらい、要するに一般ファミレスのランチハンバーグくらいはありそうだ。
だが、目玉焼きの方はちょっと口当たりが重くて余計だった。
トマトかレタスくらいがよかった。
やはり断然人気のチキンバーガーのほうがよいのか。
正直これ一個では腹は一杯。
ここは量に対するコストパフォーマンスが大変良い。
要するにうまい、でかい、安いという人気大衆料理の三大要素を含んでいる。
函館で長い間人気を保っている秘密がよく分かった。
ケンミンSHOWでも紹介された(昨年12月)ので、是非ともうちに来てほしいという要望は多いだろう。
何しろその値段と量が魅力である。
でもここは地元を重視しているそうなので、全国展開は重大な決断となる。
今のところそういう話は聞いていない。
今ショッピングモール内に空き店舗はいくらでもある。
外にはラッキーピエロにカスタマイズされた缶に入っているガラナコーラの自販機が置いてあった。