先月6月23日のケンミンSHOWで千葉県のなめろうについて紹介された。
なめろうは以前より知っていたが、千葉県の郷土料理百選には指定されていないので、まだ食べたことはなかった。
ケンミンSHOWによれば房総のなめろうは単なるアジのたたきではなく、そのたたき方の数が多く、身も細かいということである。
千葉県民はその違いを認識しているそうである。
でもそれは多分外房民だけだと思う。
自分はここに郷土料理なめろうがあることは知っていたが、まだ買ったり、食べた記憶はない。
それは多分単なるアジのたたきだと思っていたからだと思う。
ケンミンSHOWでは千葉県民が東京でなめろうを食べたら、アジのたたきだったというようなことを言っていた。
今回また行った東金市のスーパーSENDOにはこの完成したなめろうが売っていた。
多分自家製だと思う。
これで値段は698円。今まで買わなかった理由が分かった。
値段が高いからだ。
以前思っていたような単なるアジのたたきに698円は高すぎる。
それでスルーしたのだと思う。
しかし今回はせっかくケンミンSHOWで出て、その特色も分かったので、ひとつ買ってみた。
これは完全な漁師料理で本来なら取ったばかりの味を船上でさばいて作るものなので、すぐに食べなければならない。
スーパーのサービス氷を入れたクーラーで保存し、開けて食べたのはここから国道128号線を南西方面に80キロ移動した道の駅鴨川。
この移動中の夕刻、この地方はものすごい雨だった。
山の反対側の木更津付近では被害も出たそうだ。
千葉県は道の駅が多いが、不思議なことに東金と鴨川の128号線外房街道には道の駅がない。
しかしそこから野島崎、館山方面には乱立している。
車中で食べたが、正直これはうまい。
アジそのものもうまいが、このなめろうには磯の味がする。
そしてその背後にグルタミン酸、化学調味料以上の自然の重厚なうまさを感じる。
いったいなんでこの味を出しているのだろう。
味噌やその他の調味料だけだとは思えない。
それらが重なり合った化学変化としか思えない。
アジはあまり身に癖がないのでこうしたおいしい味に変化しやすいのかと思った。
でもよく見れば粒は争うだが、身全体が柔らかいし、筋らしきものも感じないので、全く問題はない。
九十九里の道の駅オライはすぬまには地元の人が作ったなめろうも売っていた。
これは買わなかったが、1000円はやはり高い。
600円くらいだと買いやすい。