山梨県のおざらとは何だろう。
山梨県以外では多分全く知られていないだろう。
山梨名物といえばほうとうと吉田うどん。
もしかしたらの話だが、このおざらもその一角に加わるかもしれない。
東京からの中央高速で立ち寄ったのが、談合坂サービスエリア。
ここはかなり大きい。
ここはもう山間部で、わずかな平地の上に立っている。
ここは前にも勘助唐辛子を買ったが、今回はそのフードコートでこのお座らがメニューにあったのに気が付いた。
おざらとは見ての通り冷たいしうどんだ。
しかし麺が幅広なので、山梨ではうどんというより冷やしほうとうと考えられている。
甲府市内のほうとう店では置いてあるところもあるそうだが、いきなり貴重食品にお目にかかったものなので、ここで食べてみることにした。
奈良田とは甲府や南アルプス市から西に山一つ越えたところにある富士川の上流にある温泉地だ。
南アルプスをも望む山間の秘境。
行くのになかなか大変なところだ。
見かけは群馬の桐生のひもかわうどん(幅色うどん)や埼玉の冷や汁うどんとそっくりだ。
光って輝きのあるうどん(ほうとう)生地からはそのつるつる感が容易に想像できる。
厚さが薄いので、噛み心地は良いというよりむしろつるつると吸い込める。
桐生の幅広うどんでもこうして引っ張り上げた状態で写真を撮ったのを思い出した。
これを一気に吸い込むと無味の食感と舌触りだけを感じる品よいうどんだ。
ほうとうとは形状が少し違いうが、店の違いかもしれない。
山梨県では夏のほうとうということになっているらしい。
汁は醤油味で温かい。
中の具はほうとうと同じで、多分適当。カボチャは入っているかもしれない。
これは奈良田のような山岳地帯の田舎の郷土料理であったが、甲府市内に引っ張り出されて、どうやら超有名なほうとうと結びつけられ、冷やしほうとうなどといわれるようになったという。
これも北関東特有の腰が強く、色白、サラサラの、つるつるのうどんとあまり変わらない。