自分はスーパーの中でお菓子売り場、パン売り場はあまり注目しなかった。
洋菓子など特にだ。しかし郷土料理としての和菓子やご当地名物としてのパンは全国各地によくある。
だが今はスーパーに行くたびに洋菓子やパンには注目している。
それはマリトッツォの出現からである。
マリトッツォは今年に入ってから、ひそかにカルディーなどで売られていたそうであるが、それが大都市のケーキ店、パン店に広まっていった。
SNSでも話題になり始め、その後大手スーパー、ヤマザキなどの大手パンメーカーが製品化したことで爆発的な広がりを見せた。
そして今月はコンビニからも出た。
それもこの一か月の間である。
しかし自分はテレビのグルメ番組はよく見ているが、このマリトッツォに関してはまだその特集などを見たことがない。
ケーキやスイーツなどを避けているせいかもしれない。
昼の時間帯にもグルメ番組は多いので、どこかでやっているかもしれない。
昨日の有吉の大食い、激辛番組でちょこっと出てきたが、それには若者に人気ということで解説されていた。
この2週間余りの話だが、スーパーに行くたびに新種のマリトッツォが大量に置いてあるのを見かける。
これはイオン浦和美園店だが、この近くに店員がいたのでこれはいつからおいているのかと聞いたら、昨日からだと答えていた。
ローマの地産食品であるマリトッツォはイタリアのローマ帝国の時代から続く超伝統料理で、ブリオッシュという牛乳、卵入りのパン生地からできている。
これもヨーロッパには昔からあったものだ。
自分にとっては前にも行ったが、牛乳クリームが好きなのと比較的糖質や炭水化物も少ないのでとっておきのものとなった。
またその口がパクっと空いたビジュアルが、何とも愛嬌がある。
これが売り場に並んでいると、たくさんの雛鳥やカエルが上を向いて餌をねだっているようで壮観である。
このインパクトは強い。一瞬なんだろうかと思う。
今現在ではイオン、イトーヨーカ堂にはヤマザキ製のものも含め少なくとも3種類はおいてある。
そして最近気が付くのは、ショッピングモール内のパン専門店、さらにはケーキ店でも見かけるようになった。
これらを総合してみると、菓子パンとしてのマリトッツォとケーキとしてのマリトッツォに大きく分類されているようだ。
マリトッツォは2000年前からローマに存在した朝食のパンであるが、これに商標権とか定義、あるいは独占的な業界団体とかがあるわけがない。
従って様々なアレンジが可能である。
日本の伝統物でもおやきにはいろいろなものがある。
パン屋はパン風にケーキ屋はそれなりに様々なマリトッツォが出来上がる。
つまりこれと見かけが似たものはすべてをマリトッツォと呼ぶことができる。
ケーキ店には色つきのクリームやチョコレート模様のマリトッツォが出来上がっていた。
値段的にはこちらのほうが高い。
自分もケーキ模様のマリトッツォを一つ買ってみた。
前にオレンジピール入りのものを買ったことがあったが、今回はオレンジ風味のカスタードムースである。
どうやら中のクリームは二層になっているようだ。
それに生地はパンでもブリオッシュでもなく、スポンジケーキである。
これは昨日イオンで買って食べたものだが、こうなればもうパンではなくデザートの一種だろう。
一昨年はタピオカ飲料でにぎわったが、マリトッツォブームは来るのだろうか。
ただ自分にはこれが単純で値段が安く、小腹を満たすことができるということで、爆発期がおさまってもパン屋やケーキ店の片隅にひっそりと生き残るような気がしている。