蕎麦に天ぷら、握り寿司は江戸の三大グルメ。
というより地産食品。
今の日本蕎麦も東京の地産食品、伝統食品ということでよいだろう。
江戸時代後期にはそれが江戸名物であったが、全国に広がってしまったっため、今では日本全体のいわゆる日本食になってしまい、本来の発祥地など忘れられてしまっている。
自分は全国の地域に特色のある他の地域にはほとんどない珍しいものを調べているが、この江戸三大グルメや京料理(和食の基本)などは調べる気がしない。
それは今ではどこにでもあるからである。
大手メーカー物もそうである
。この大手メーカーや大規模スーパーにより、今では北海道から沖縄までほぼ均一なものを食べている。
本来はそうではなかったはずだ。
蕎麦は江戸が発祥である。
江戸の蕎麦に大阪のうどんといわれている。
江戸時代後期の文化文政から幕末にかけて、江戸の街には夜鳴き蕎麦とか夜鷹蕎麦という屋台がはやった。
蕎麦は気軽なファストフードであった。ところで自分が興味あるのはそのそばの実ををいったいどこで作っていたのだろうか。
それはどうも長野県、信州らしい。
中山道の碓氷峠を終えてきたのだろう。
また武蔵野台地でも取れていた。
その中心が調布市にある深大寺である。
かつてこの周辺はソバ畑だったらしい。
一昨年食べたことがあるが、これは今まで食べたことがない更級であった。
更級そばは元は長野県が発祥であるが、蕎麦の中心部分だけを粉にしている。
従って色が白く、冷や麦とよく区別がつかなかった。
自分の好きな黒い田舎そばと対照的である。
十割は全部そば粉を使っている問うことだが、自分としてはむしろ腰の強い小麦粉二割の二八のほうが好きだ。
自家製麺、手打ちなら新鮮さが保てるので、乾燥物よりそれに越したことはない。
ここの深大寺蕎麦は茨城県産。完全な関東国産物である。
それに常陸物というブランドも加わる。
茨城の蕎麦といえば少し内陸の常陸大宮。
古河は新幹線の駅もある平野部。
関東北部には洪積台地も多いからそば栽培に適したところもあるだろう。
でも自分には上品な深大寺更科蕎麦よりそばのコクが強い黒い田舎そばよかった。
冷麦感がどうしても離れない。
東京都内には立ち食い点も随分多い。
自分がよくいくのは、秋葉原ヨドバシカメラ前にある箱根そば店。
立ち食い点の蕎麦はもちろん値段が安い輸入ものなので、蕎麦の質はどうでも良いが、少し薄めの汁と野菜揚げがおいしい。
東京の立ち食い点には富士そばのように汁の濃いところが多い。
その他チェーン店は山ほどあり、自分はそんなに行ったことはない。
この分野でも専門家もいれば、立ち食いそばに取りつかれている若手女性芸能人もいる。
だが一般にそばはラーメンほどバラエティー性を感じないのでを感じないので、東京、埼玉では特にここがよいというところはない。
後でも書くが、福井越前そばと島根出雲そば、山口瓦そばは別物と感じている。
さらに信州そばは要するに東京、江戸の蕎麦なので、さほど特筆すべきものを感じない。