旭川へ行った目的は二つあった。
一つはしない有名店でラーメンを食べること。
次は先日ケンミンＳＨＯＷにカミングアウトした鶏肉料理である『新子焼き』を食べることであった。
旭川のラーメンは北海道三大ラーメンの一つで、基本は醤油味である。
後の二つは札幌、函館であるが、これが札幌は味噌、旭川は醤油、函館は塩とそれぞれが重ならないようにきちんと分類されている。
しかし知名度から言えば札幌断トツで、旭川と函館はその後塵をはいしている。
ガイドブックにも出てくる旭川の有名ラーメン店は、天金、青葉、蜂谷、梅光軒、山頭火などの老舗とあと新興の店もあるが、基本からということで、今回はこの五つの店に焦点を絞った。
この中で梅光軒には過去3回行ったことがある。
それは駅に近いからである。
後はまだないか忘れている。
駅前にはイオンがあり、止まっていたホテルから北へ続く通りは、旭川買物公園通りである。
この両サイドが旭川の繁華街であり、飲食店が集中している。
これらのラーメン店もだいたいその付近に点在している。
札幌との比較になるが、やはり歩いていてもそれなりの店はあるが何となく間が開いている。
ここでまず目指したのは『天金』。
駅から少し歩いたところにあった。
店を探すツールはもちろんグーグルマップ。
これも起点と東西南北の方向が分かっていないとなかなかスマホに現れた地図と照合できない。
道案内は出てもその前に自分の向いている方向が理解できないといけない。
20メートルくらい歩けば、進んだ方向が正しいかどうかはわかる。
この店は普段なら行列だろうが、コロナ禍の今日やはり外食を控えているのか客は少ない。
これは全国どこでもそうである。
店のメニューにはやはり醤油ラーメンが一番先に大きく書いてある。
ここは老舗だから一番値段の高い野菜チャーシューメンをおすすめと
かはしない。
もちろん800円の醤油ラーメンを注文した。
出てきたものを見ると驚くことがあった。
それは名物ラーメンによくあるごてごて感がなく、逆に嫌にあっさりとしていると思った。
旭川は札幌に対抗するため脂っぽいスープと激しいトッピングでよく目立つしろものかと思っていたが、反対にそうではなかった。
これは見た目では全国どこにでもある昔からのというより、昭和戦後を引き継ぐオーソドックスなタイプのものだった。
スープの色が富山ブラックほどではないが多少濃い目か。
スープの味は濃い。
あっさりではなく醤油や複雑な出汁の味が舌に染みてくる。
うまいといえばうまいが、塩辛さも引き立つ。
また脂も濃い。
昔ならこの感じは個性のあるラーメンだっただろうが、今ではそうは感じない。
むしろ普通に感じる。
麺はストレート麺の歯切れのよいものだった。
チャーシュー、シナチクにも古いものを感じる。
簡単に全部食べた。
北海道の名物飲食店はどこでもそうだが、壁には有名人のサインが貼ってある。
これはどの店もそうだが、このサインの続け字が、結局だれのものかはよくわからない。
その中で一つ『ヤバイよ ヤバイよ』は出川さんのものだろうか。
サインだけでは読めない。
モンゴル語みたいなサインだ。
出川さんなら多分電動バイクの旅で、よく見ているが昨年北海道にも
行っていたことは記憶がある。
その時にこの店に立ち寄ったのか。
帰るときに店に置いてあった持ち帰りのインスタント物を一つ買った。
今味を確認するために作ってみた。
大体店のものと同じであった。
ということはこのインスタント物もよくできている。
ネギは自分で勝手に入れたが、写真では邪魔になっているので入れないほうがよかった。