高知県が主な生産地となっており、かつ全国的に普及しているお菓子が二つある。
古いものはケンピ、新しいものはミレービスケットである。
この二つは前に高知県に行った2017年2月24日の記事に詳しく書いている。
ケンピは実は二種類あって、一つの名称はただのケンピ、あと一つは芋ケンピである。
ケンピは小麦粉に砂糖を入れ、こねて細長くして焼いたもの。
つまりビスケット(クッキー)だろう。
これはすでに平安時代に紀貫之が土佐で食べたということが知られている。
ならば当然農林水産省の郷土料理に選ばれてよい伝統料理だが、何故かそうではない。
砂糖を使うから江戸時代などに農山漁村の庶民にあまり普及しなかったのだろうか。
そしてもう一つはサツマイモを使った芋ケンピである。
実は現在ケンピということで我々が食べているのはこちらのほうで、これは高知県の南国製菓という会社が大量に生産して全国に売っている。
これがスーパーのお菓子売り場に置いてある。
もちろん他の業者もある。
ケンピの新製品かと思って買ってみた。(実際には以前よりあった。)
しかしこの塩けんぴは1月の中頃、まだ大規模イベントが行われていた
東京ドームでの『ふるさと祭り2020』の高知コーナーで大量に売られており、ガクッと来た。
また高知県内のスーパーでケンピをポテトチップ風にした『さつまチップ』なるものが売っていたのでこれを買った。
パッケージなどもいかにも素朴な地産品らしい。
ポテトチップはいつも食べなれており、薄いのでかみ切りやすく、どちらかというとこちらのほうが食べやすかった。
味は全く同じだ。
高知県の新しいお菓子はミレーのビスケットだ。
普段よく見る小粒のビスケット(クッキー)だが、これを作っている当地の野村煎豆加工店という大正時代からある会社が、平成に入ってから規模を拡大し、今から10年前に全国販売に乗り出した。
多分これはこの会社の社長にとってはかなりの決断だったに違いない。
ビスケット業界は大手企業もあり競争も厳しい。よほどの自信があったに違いない。
ただ一口サイズにしてほおばりやすくしたのが良かったのではないかと思う。
缶入りにもできる。
こうすれば長期保存が可能になる。乾パンということか。