お菓子については正直あまり興味がない。
地産お菓子としては、饅頭などは一番のお土産品だが、これは全国に銘菓と称するものは山ほどある。
これをいちいち買っていればもうきりがないので、頼まれたもの以外は買わないことにしている。
それにお菓子は血糖値の敵である。
見ただけで顔を背けたくなる。
でも何故か伊勢神宮門前の赤福だけはシンプルでおいしいのでよく買っている。
それも三重県、愛知県内の高速道路サービスエリアで。
高知県には地産品としての二つの乾物お菓子があるということを聞いていた。
スーパーマーケット研究家の菅原佳己氏は『日本全国ご当地スーパー』の著作の中で高知のミレービスケットを紹介しておられた。
また昨年に川口市であった講演の際に、実際におすそ分けでいただいたこともあった。
ほんのりとした甘さで誰でも次から次に食べれるという感じのビスケットであった。
高知県内のスーパーにはどこでも置いてあるし、探さなくてもすぐに見つかる。
色々な種類が置いてあった。
野村煎豆加工店という高知市内の会社が作っている。
しかしお菓子売り場は探すのが難しい。
もともとさほど関心がないうえ、明治や森永、ロッテなどの大手から新参、或いは地方の中小まで入り乱れている。
洋菓子、和菓子と種類も多く、何が地産品なのか、或いは何がその地方で人気があるのかは予備知識がないと全く分からない。
しかしイオンなどにはこれは地産お菓子ですよいう掲示のある所もあり、これは分かりやすい。
このミレーは東京にもあるのではないか。
この前近くのスーパーで確実に見た。
思い出したドンキホーテだったか。
今日、探したらヤオコーにもあった。
しかしコンビニにはなかった。
このミレーは4袋鈴なりのパックだった。
そして今日25日にイオンにいてお菓子売り場を探したら、きれいな今風のパッケージ袋のミレーが大量においてあった。
イオンにあるということはどこにでもあるということだ。
しかし販売者は大阪の代理店(問屋?)が行っているようだ。
しかしその下には高知県の野村煎豆加工店と書いてあった。
ケンピはどうだろう。
これをケンピということを今回初めて知った。
もちろん過去に食べたことはある。誰でもあるだろう。
しかしこれが高知県の伝統地産お菓子であるというのを知ってさらに驚いた。
上の写真は芋ケンピである。
単なるケンピはまたこれとは違い小麦粉で作る。
練った小麦粉に蜜、砂糖などで甘みを付け、焼き上げるそうだ。
青い色の塩ケンピは値段も高く、これが本物のケンピだろうか。
その歴史は非常に古く、戦国時代に長宗我部氏が支配していた土佐国に、関ヶ原の合戦に勝利した山内一豊が新たな支配者としては行った時、小西屋という業者がこのケンピを献上し、大いに満足したという話が残っている。
いやそればかりか平安時代の中期にあの『土佐日記』を書いた紀貫之も、この地方に昔から伝わっているこのお菓子を食べたという話もあるようだ。
ということは米や麦が伝わった弥生時代から原型はすでにあったということか。
最古のお菓子である。
今回スーパーで買ったのは芋ケンピでこれは今は普通だが、これは江戸時代に派生した別物ケンピらしい。
本物ケンピは見過ごした。
これから近くのスーパーで探してみる。
これもイオンにおいてあった。
要するにケンピもミレーもどこにでもあるということだ。
しかしそれらは高知県発祥の伝統お菓子であるということには変わりはない。
多分これはケンピの派生商品。
しかし面白いことに、ケンピ(芋ケンピ)を作っている業者はすべて高知県内であった。
せんべいが新潟県と同じだ。
しかし高知市内の300年前の元禄時代から続く、『西川屋老舗』という和菓子業者が作ったものがブランドだ書いてある。
この会社のものは見当たらなかった。
しかしネット通販では売っている。
家庭でも作れるそうである。