過去の思い出は、いくらか思い出補正が入ってしまいがちだが、それでも色鮮やかに、昨日のことのようによみがえる。
鮮度も感度も大人になるにしたがって、衰えていくのは仕方のないことで、それはやっぱり経験則が往々にしてあるせいだと思う。初めてドラクエをやったときの感動を今のゲームに見出だせるかと言ったら難しいように、だ。
この時代に生まれた子供がつくる未来は、果たしてどんな色をしていくかなんてわからないけれど、変遷しながらも、各々の歴史を紡いでいくのだろう。
歴史は、破壊と再生の繰り返しだ。そうやって、前に進んだり、後ろにさがったりしながら、目指すなにものかになる。望もうとも望まぬとも。
夕焼けは切なさを伴いやってくる。
今夜は星が見えるだろうか、とぼんやり思って、ドラクエでもしようか、と思うが、その前にコンビニで買ったペパーミントのアイスクリームを齧る。以上。
椎名まじめ