2011/2/2のエジプト・タハリール広場を舞台にした推理 | shellvalleyのブログ

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昨日ツイッターで、エジプト革命が今までの革命とは異なると、
僕が思う6つの点について書いた。

----------------2/12 12:15 Tweet

僕が個人的に大切だと思うのは、

①民衆側からの暴力行為がほぼなかった。

②陸軍が中立を保った。

③大統領府に民衆が乱入しない(現時点)。

④市民自警団や清掃行為。

⑤海外への情報発信。

⑥実質リーダー不在。 

今までになかった新しい革命の条件がこの6点から見えてきそう。

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そして今日は昨日の「エジプト・タハリール広場の悲劇」について考えてみたい。

ご存じない方に僕の主観で説明すると、、、、

①日本時間の昨夜、反ムバラク大統領派と親ムバラク大統領派が、
 カイロの中心地、タハリール広場に集結した。

②親ムバラク派は、どうやら警官と刑務所を脱獄した囚人、
 政府からお金を貰って(5000円くらいといわれている)雇われた
 ガラの悪い人達で構成されているらしい。

③一方の反ムバラク派は平和的な抗議活動を行っていたらしい。

④はじまりは親ムバラク派の投石。ところが突然和解。平和を取り戻したが・・・
 (この辺の経緯はまだ分からないが、いろいろ想像できる)

⑤ところがそこに騎馬団が乱入。広場は大混乱。投石から火炎瓶、催涙弾へとエスカレート。
 戦闘的な親ムバラク派に押される反ムバラク派。
 途中からは先頭というよりリンチ。400名以上の負傷者と死者も出た模様。
 
⑥そんな中、軍隊は中立を保つ。

あくまで僕の印象だから、詳しくは、Wikiなり、ツイッターの「#egyjp」なりで確認して。


さて、ここからは、あくまで思考実験。つまり推理ゲームを楽しんでみよう。

まずムバラクになってみる。

今の地位を保持したい彼のこう考えた。

①アメリカを刺激したくない。
  ⇒ そりゃそうだ。アメリカからの莫大な資金援助を貰えなくなる。

②軍隊を正面切って出すわけにはいかない。
  ⇒ 天安門みたいなことしたら、総スカンだ。

③警官はギリギリOKだか、メデイアに叩かれてるから目立たせたくない。
  ⇒ 内にも外にも評判悪いからね。

④長引かせたら、オレ様の勝ち。
  ⇒ ラフラインを閉鎖して兵糧攻めにすれば、
    民衆が生活出来なくなるから切り崩しやすい。
  
⑤国民の目をイスラエルに向けようか?
  ⇒ 内政に困ると外政へ。政治の常套手段。

そう考えると、
僕が不思議に思っていた数々の疑問が解ける。

①初期の段階でなぜ刑務所から囚人達が脱走できたのか?
 ⇒ 囚人達が脱獄したのは比較的早い時期。
   そのまま親ムバラク派に入れるため、わざ脱獄させた。

②軍隊が市民に好意的なのはなぜなのか?
 ⇒ 軍が市民に好意的になるメリットない。
   もし市民が鎮圧されたら、司令官以下、大粛清だ。
   中立のリスクが大きすぎる。
 ⇒ 昨日の兵士達への命令「絶対手を出すな」とは
   「マスコミの目があるから表立っては手を出すな」ということ。
   実際、出入り口の閉鎖など見えないところで手を貸しているし、
   軍と親ムバラク派が打ち合わせをしたという目撃情報もある。

③昨日の朝のムバラク引退宣言と話し合いを求める声明のタイミングが早過ぎないか?
 ⇒ 本来なら今日または金曜日の市民の不満が最も高まった時に行った方が効果が高い。
   あのタイミングは早すぎる。必然性がない。
   やはり国際的な非難をかわすためなのでは。
   何かあっても「いえいえ、私は引退する身ですから関係ありません・・・」と。

④ムバラク演説直後に、急に親ムバラク派が湧き出てきて
  威圧的なパトロールをした理由?。
 ⇒ 「街に出ると怖いよ」とアピールし、広場に集結する人数をコントロール。

⑤なぜ海外メデイアへ執拗な攻撃をしたのか?
⇒ 下手して変な証拠でも握られたら面倒だ。
  でも海外メディアを排除することは出来ない。そこまでやったら責められる。
  だから、「暴動に巻き込まれた形で封じ込めろ、殴ってもよいけど、殺すなよ。」


「 限りなく黒に近い白。

 それなら何とかなる。

 状況証拠をいくら積み重ねても、

 決定的な証拠がなければ、

 これは我が国の問題で押し切れる。」


そう考えたんじゃないかな?


それにしてもこの作戦を立てた奴は天才だ。

これはだいぶ前から準備しないと出来ない。

諜報部(ってあるのかな?)とか軍の参謀本部の優秀な若いの集めて

作戦を練らしたのではないかな。


話は変わるけど、
今朝方、ウィキリークスがノーベル平和賞にノミネートされた。
もしウィキリークスがこの件を暴いてくれたら、
本当にノーベル平和賞取れるんじゃないかな。

以上は通勤電車の中で考えた暇つぶしの推理小説。

真面目に批判しないでね(笑)