
初めての赤ちゃん、嬉しい反面、劇的な生活の変化にママは戸惑いますよね。
私の場合、臨月で夫の実家に引越し→そのまま同居、出産、育児に突入という
ちょっぴりハードな生活が始まりました。
夫のご家族は優しくしてくれたものの、そこはやっぱり他人様です。
汚れ物のお洗濯は頼みづらかったり、食事はひとりだったり、とだんだん悲しい気持ちで過ごすことが増えていきました。
初めてのわが子は緊急オペで生まれたので、その扱いにもびくびくしどおしで、私は緊張のあまり、なんと一晩に10回から13回のオムツ替えと授乳をしていたんです!
夫の実家は野中の一軒家で、隣の家に行くまでにゆうに500mあります。最も近いコンビニまでは車で10分。その頃、チャイルドシート着用義務が法律で決められ、まだ買っていなかった私たちは車で外出することもできませんでした。
外出もできず、慣れない義母様義父様そして義弟様との暮らし、眠れない毎日、不安な育児。
さてこんな状況の私が、どうしたかというと…。
赤子と夫を連れて、英国へ! 地球の裏まで大脱走です。大ばか者ですねー。
もうこんなんやだ!とばかりに飛行機に乗っちゃったのです。
夫と私は、もともと英国へ留学するつもりでいろいろと準備をしていました。
妊娠したので、これは無理かなーと思っていたのですが、ほとんど意地で進めていたといっても過言ではありません。
たどり着いた英国では、不慣れな外国暮らしに赤ちゃんのことも不安で心配で、なんだかあまり外出もしないで過ごしていたので、来た成果はそんなにありませんでした。いまだに英語はしゃべれませんし。
結局は夫婦ふたりきりの育児に根を上げて、4ヶ月ほどで帰国したのですが、今でも笑い話として我が家の伝説になっています。
いわく、
「育児ノイローゼで地球の裏まで逃げていった」と。
金のかかった憂さ晴らしだなあ、と言われています。
でもそれでよかった、と今でも思います。すごく無理のある計画で、いろいろな人に心配も迷惑もかけました。(そして本当にお金もかかりました)
今から思うとバカみたいですが、その時は私も必死だったのです。
とにかくこの状況から逃げ出したかった。
それが正直な気持ちだったのです。でも、母親の自分がそんなことを考えてはいけない、
そんなことを思うのは、きっと愛情が足りないせいだ、母親失格だ…とすごく自分を追い込んでいました。英国行きにすがって、自分の心を何とか保っていたのです。
では、もう一度行くか? と言われたら、苦笑いでお断りしちゃうかも。
ちょっと追い詰められた環境のお母さんたちは、きっとたくさんおられると思います。
地球の裏まで逃げ出したい気持ち、よく分かります。
逃げたいと思った時は、思い切って逃げ出すのもよいではないですか!! 立ち位置が変わると、きっといろいろと見えてくるものがあるはずです。
どうか、気分転換を上手に取り入れて、張り詰めた気持ちにすきまを入れてあげてくださいね。