今は昔の残念なこと。  |  もともと偏屈男の世迷い言

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【2011-06-19(日)】

 

 若い頃同じ職場にもう大分年のいった先輩がおられたんですけどが、職種は違っていたものの「ああ一度この人と飲みたいなあ」と感じるような人だったんですよねえ。

 

 仕事で絡みがあれば自然と分るもので、なかなか信頼の置ける方だったんですよねえ、魅力もあるし人間もできているし経験の豊富さをも窺わせるような方だったんですよねえ。

 

 再就職で立場はそんなに上じゃなかったんですけどが、人間のできは相当なものだっていうのは立ち居振る舞いを見てれば自然と感じられるような方でしたかねえ。


 

 でもこの偏屈男その方とは一遍も飲みに行ったことはないんですよねえ、今思うと少し心残りなんですけどがねえ。

 

 勿論幾度となくお誘いはしたんですけどが、この偏屈男前以て予定を立てて飲みに行くなんてそんな不精な飲み方はしない質で、いつも行き当たりばったりで「これから飲み行きますけどご一緒にどうすか」という具合に突然勧誘型だったんですよねえ。

 

 片やその大先輩はきちんと毎日を送っている方で、その日の予定というものはもう既に組み立ててあって、「やっ今日は、急だとちょっと、前以て言って呉れれば何時でもいいですから是非又今度誘って下さいよ」というお返事が何度も繰り返されるってパターンだったんですよねえ。


 

 大体シラケ世代の特徴として代表的な二つが上げられるんですけどが、一つは一辺倒は好まないってことで皆んなが皆んな判で押したように同んなしことを言ったりしたりしていることには与しないでそっぽを向く、揃いも揃ってお好きなようにやってなさいよあんた達わし等知らんけんね、大体皆んな揃って一方向に進んじゃうってことは間違いが多いでしょうがバラバラじゃなきゃ本物じゃないんだよっていう意固地な考えしてるんですよねえ。

 

 もう一つがとうとう大先輩とご一緒できなかった原因なんですけどが、改まって予定や計画を立てて何かをするなんてそんな小っ恥ずかしいことは一切しないぞ、何でも成り行き任せが一番、その場その場の出たとこ勝負でやってけなけりゃあそんなもんホンマモンと違いまっせというふうな不安定志向だったんですよねえ。


 

 此方行き当たりばったり片や慎重計画派、これじゃ何時迄経っても飲み行くなんてできる訳ゃない、お互いそのスタイルは絶対に変えんのですからねえ。

 

 仕事の面ではお互いに信頼感を持ち合い「この人の言ったりしたりすることなら先ず間違いはなかろう」って思い合ってはいたんですけどが、とうとうその大先輩とは個人的にご一緒することはなかったんですよねえ。

 

 つい最近その方の訃報を耳にし当時を偲んでそんなことを思い返してみたんですけどが、縁が無いっていうのはつつくづくと残念なことなんでしょうかねえ。