今日、理化学研究所の笹井副センター長がお亡くなりになりました。
笹井氏に対しては、STAP細胞問題に関し、色々と批判があったところです。
しかしながら、笹井氏は、日本における再生医学の第一人者であることは誰もが認
めるところでしょう。ある意味些細な問題で、わが国は極めて能力の高い科学者を
失ったことになります。大きな損失です。
STAP細胞問題は確かに色々な問題を孕んでいるとは思います。
しかし、人が死ななければならないほどの問題だったのでしょうか。
笹井氏も、世間からの批判に対しては、いろいろと反論したかったこともあるので
はないでしょうか。人には人それぞれの生き方や考え方があるはずです。理化学研
究所として、笹井氏に対しては諌めるべきところは諌め、尊重して守ってあげるべ
きところは守ってあげるという対応はできなかったのでしょうか。理科学研究所
は、笹井氏という個を封殺し、理化学研究所という組織を優先させたのでしょう
か。
いったん持ち上げておきながら、失敗すると、ここぞとばかりよってたかって叩き
まくるマスコミの質にも問題があるでしょう。
しかし、その根底には、日本には個がないということが潜んでいると思います。
今回の笹井氏の死は、私を含め、日本人全員にとって人ごとではありません。個人
よりも会社が大事。個人よりも国が大事。個よりも組織を尊重する。思わず、高校
の日本史の授業や司法試験受験のための憲法の講義で学んだ戦前の日本を思い浮か
べてしまいました。日本は、日本国憲法のもと、立憲民主主義国家に変貌を遂げた
はずです。しかし、その中身は果たして戦前の日本と比べてどれだけ変わったので
しょう。
集団的自衛権の閣議決定後に起こった今回の事件。
より一層真剣に考える時がきていると思います。
最後になりましたが、笹井氏のご冥福を心よりお祈り申し上げます。