現在フィリピンで作られているヒーシーは釣り糸に通されて

いますが、50年近く前はすべて糸に通されていました。

例えば上はイモ貝ヒーシー5mmです。

太い木綿糸2本に通されています。

何故糸だったかは太い糸によりヒーシーの外郭がきれいに

揃ったこと、ヒーシーとヒーシーの間が詰まって美しく見えたこと

です。

上も昔のヒーシーの切れ端です。

ただし、昔の2~3mmヒーシーは限りなく2mmに近いヒーシー

でしたので穴も小さく、木綿糸ではなくてナイロン製の糸が使わ

れていました。

しかし今ではほとんどのヒーシーは釣り糸に通されて輸出されて

います。

現在もフィリピンではヒーシーは60cmの長さで作られています。

当社でも以前は60cmの長さで販売していましたがお客さんの

ニーズは40cmか20cmではと思い差し替えています。

その折、糸から釣り糸に変更しています。

オウム貝23.5cmと17cmです。

大きい方はインドネシア産です。小さい方はフィリピン産です。

17cmは決して小さくはありません。

しかし親子ほどの違いです。

オウム貝の子供であれば貝全体が虎模様です。

成長するに従い口元から虎模様は消えてゆきます。

大きい方は人間の年齢にすれば90歳以上でしょうか。

老いればすべて影が薄くなります。

17cmと22cmの貝です。

22cmはやはりインドネシア産の磨きです。

磨けば老いも隠せます。

 

現在シェルワールドに出しているオウム貝の原貝は20cmです。

たぶん私が扱ったフィリピンでのオウム貝では一番大きいのでは

ないでしょうか。2,000円です。

完成品を解体してそれぞれ糸に差し替えています。

マガキ貝の芯、ビーズとチューブの端切れを40cmに差し替えて

います。

ハマーシェルマルチカラーヒーシーです。

5本採れました。

ヤコウ貝のナゲットです。

古い品です。確か数十個フィリピンの職人に渡しています。

残り13個です。

フィリピンで形を整え磨かせます。

ブローチ、スカーフ止めの金具がつけられていました。

従って裏に傷がついています。

フィリピンで裏面を磨かせます。

バリ島の銀製のペンダントです。

60mmの大きさでタイラギ貝、白蝶貝が貼られていました。

白蝶貝は渦巻き状に彫られていましたが先端が折れました。

評判の良かった品で1ヶのみの破損です。

枠は銀製と言っても純度はどうでしょうか。

これもフィリピンで生き返らせてみたく思います。

メキシコ貝40x50mm前後のパーツです。

私の前の代のものです。50年以上前です。

右側半分のような状態で先端に穴が開いています。

たぶんペンダントにして売ろうとしたのでしょうか。

しかしさすがに売れなかったのか残っていました。

裏側は虫食いだらけで削りますと非常に薄くなり下手をすると

穴が開きます。

左側のように慎重に反対側を削ってみました。

とりあえず9枚削ってみました。

虫食いの穴もあり、凹凸もありですがメキシコ特有のクジャク

模様が出てきました。

周囲を削って形を整えてみます。

10枚くら用意してフィリピンに持参して裏に樹脂を貼らせます。

こんな遊びが出来るのもコロナ故です。

フィリピン用に10枚削りました。

右上の貝はオウム貝の破損品の中心部分です。

取り敢えず家で外輪を削りました。

オウム貝も右上のように削りました。

あとはフィリピンの職人任せです。

オウム貝の中央部分で作られたイヤリングパーツです。

解体しようと持ち帰りましたがこのままシェルワールド行きです。

渦巻き状の真珠光沢部分がゆわゆるオスメニアパールとして

売られている部分です。

メキシコ貝のスクラップが社にも、車庫にも、軒下にも、置いて

あります。

左はメキシコ貝の外側の部分です。針の穴より小さい虫食いの

穴が無数に開いています。

虫食いの穴を消そうとすると貝はだめになると思います。

この穴を生かしながら磨けば玉虫色のクジャク模様が出るのでは

ないかと思っています。

右半分を磨いてみましたが虫食いの穴があまりにも多いのと

奥まであり、磨いても艶が出るような貝の部分がありません。

完全に失敗です。ゴミ箱行きです。

ヘアーゴムです。

量産体制に入ります。

ことしはコロナ禍で1年棒に振る年になりそうです。

コロナ禍のもと、昔仕入れたパイプウニの人形の壊れを復元

してみました。いわゆる気晴らしの遊びです。

アイデアは良かったのですが、ウニの塩分を抜かずに作らせ

ましたので9ピンなどの金具が錆びてしまいました。

車庫に数百個眠っています。

 

今年は湘南海岸は元より全国の海水浴場も閉鎖が多いと思い

ます。

貝がメインの当社には打撃が大きいです。

フィリピンでは感染者は増え続けています。

今年の仕入れは諦めています。

手持ち在庫は十二分にありますので心配はありませんが、

クライアントからの新商品の依頼、当社の新商品の製作など、

作ってもらいたいものがかなりありますが心残りです。

鎌倉店を閉鎖して数年が経ちました。

生来の無精者で整理が遅々と進んでいません。

思いつくままにはしているのですが種類が多いのと数量の多さで

す。

どうしてもイヤリング、ブレスレットなどの問屋さん向けの量が

掃けるものを優先してしまいます。

従って少量のものは後回しになりがちです。

 

オウム貝クラッキング60mmドーナツのペンダントです。

左はマベ貝クラッキング70mmのペンダントです。

懐かしい品です。

左からパウアシェル、メキシコ貝、ヤコウ貝のペンダントです。

商品の糊付けなどはスタッフに任せていましたので在庫の数量

などは覚えていません。

製品が出てきますと思い出して金具、貝を探して4~5点糊付け

をしてみました。

これも懐かしい品です。

メキシコからメキシコ貝を埋め込んだ銀製品のアクセサリーを

輸入した当時にこの様なペンダント、イヤリングなど輸入した

当時の品です。

思い出してメキシコ製品の箱から出してみました。

メキシコ貝をはめ込んだ銀製品の品です。

今更ながら金具はチャチです。

当時のニュージランド製のパウアシェル製品も同じようなもの

でした。

パウアシェルに興味があり、ニュージランドの商工会議所に

問い合わせますと貝のみの輸出は禁止とのことでした。

その後、禁止が解かれコウリャングレイド、ジュエリーグレイドを

各1トン仕入れました。

メキシコの製品も素朴さが良かったかも知れません。

残っているのは不良品のみです。

当時は舶来品であれば売れる時代でした。

イギリス(メタリック)、西ドイツ(琥珀)、イタリア(カメオ)、タイ(

ニエロ、ワニ皮)、ケニア(木彫品)、インド(水牛製品、ゾウ皮)など

でした。

むろんメインの商売は自社製の貝のアクセサリーでした。

 

まだまだコロナ禍はしばらくつづきそうです。

じっくり身の回りの在庫を見渡して整理に勤しみます。