メキシコ貝のことをクジャクアワビとも呼ぶことは
前のブログでもお伝えしました。
写真①のいずれの貝もメキシコ貝です。
中央の部分がクジャクの羽根のような色合いを
していることがクジャクアワビと云われる所以です。
しかし①の貝をそれぞれ表向けますと②のような
模様が現れます。右の貝には全くクジャク模様が
見てとれません。われわれがアクセサリーとして
金具の枠にはめ込むには表(背)からクジャク模様
が出た貝が必要な訳です。
内から見てクジャク模様を見てとれても必ずしも
背にクジャク模様が出てくるとは限りません。
これの見分け方はわれわれ素人には出来ません。
昔、よく千葉の漁師さんにメキシコ貝の注文を受け
お分けしたことがあります。ルアーに使うのには
背にクジャク模様の出ない、右のような貝が適して
いると思われます。
②表からの貝の模様。
注:②の右の貝中央に穴があるのは置時計用に
したためです。
③の左側の貝がクジャク部分で採ったパーツです。
右側の貝がその周りの部分から採ったものです。
左上のダエンの貝が5.5x2.6cmの大きさです。
①の貝は左が21x17cm、右が16x13cmの
サイズです。右でもメキシコ貝の中では大きい方
ですが、左の貝は超特大です。
あまりに大きくてパーツに切るのがもったいなくて
職人が磨いたままで渡してくれた物です。
5枚ほどありましたが友人知人の記念日に
差し上げて、1枚しか残っていません。
貝をよく工芸品に使われた方に人間国宝の
黒田辰秋氏がおられます。
氏はよく私どもの職人の所に来てメキシコ貝を
選られて、それを作品に生かされた方です。
昭和45年に三越で個展を開催され、その時見た
メキシコのクジャク部分を内側に貼られた水指は
見事でした。
これを見て“棗”“ぐい飲み”にメキシコ貝を貼った
品物の注文を受けました。
皇居宮殿正殿用扉飾りは左右扉に直径50cmの
半円形の飾りでメキシコ貝で作られ、他方の扉の
一対には同じ大きさで白蝶貝で作られたと聞いて
おりました。(“黒田辰秋 人と作品” に掲載)
昨年12月に中国の習近平副主席が来日され、
天皇陛下と会見するしないで話題になりました。
テレビで会見場所の宮殿扉を見て、
ああ、これが黒田辰秋氏の作品、
白蝶貝の飾りだ直観して、急いでデジカメで撮影し
拡大すると確かに白蝶貝で出来ていました。
このスクラップは従来の貝と違ってアクセサリーには
使えません。表から無数の虫が食って穴だらけの貝
です。
しかし、これをフィリッピンの職人の手でなんとか
アクセサリーに生き返らしたく思っています。
今回、5,6枚持参して実験してみます。
出来栄えが良ければブログにてご報告します。


