セブに初めて行ったのが1972年です。
その頃は前にも申しましたようにカントスと
ミセスポンセの2社のみの訪問で大体仕事は
済みました。
ミセスポンセの工場はキャピトルヒルズ(現在
ポンセズヒルズ)に有り、300人の労働者を雇い
材料の仕入れから完成品まで作り上げて
いました。むろんそれ以外の職人はカントス、
ミセスポンセに持参し買い上げてもらっていた
わけです。
しかしポンセ以来、このような大規模システム
での輸出業者は出てきていません。
それには余程、材料、商品管理を徹底しなければ
いつの間にか無くなるからです。
その後、欧米人などによる会社の設立が
ありましたが、結局長続きはしませんでした。
日本人の方でも会社を設立されましたが、材料の
紛失が多く2,3年で撤退されました。
私の知るところでは、フィリッピン人と商売する
には余程心してかからねば思わぬ失敗がある
と思います。先ず相手と信頼出来る相手を
見つけることです。
私の経験から申しますとこれに20年位掛かった
のではないかと思います
職人と直接取引するには更に注意が必要です。
彼らは全くのその日暮らしです。金を先払い
してもなかなか納期までに仕上げてくれません。
それでも頼んだ品物が手に入ればいい方です。
材料費を生活費に使い込むのは当たり前です。
それとサンプルの仕上がりは見事でも量産を
頼みますと、サンプルと似ても似つかぬ品物が
上がって来るのが常習です。
私の知人もセブで取引をして3割の商品が不良
品を送られ、相談を受けて協力した覚えが
あります。
どうも日本人のように末永く商売を希望すると
云うより、その時その時の一時的観念感が強い
ように思います。
フィリッピンの輸出業者はバリ島の業者のように
在庫は持っていません。注文を受けて、
金が入って初めて生産に掛かります。
私の場合幸いに30数年の取引業者が居り、
家族付き合いをさせてもらっています。
子供さんの結婚式にはスポンサー(後見人?)
の一人になりました。
この業者に有る程度の金を預け、貝の職人、
水牛の職人が頼んだものを持ってきた場合
金を払って貰っています。但し品質管理までは
頼めません。これは私がセブに行かねば
解決できないところです。ただこれ等の職人も
30数年来使っていますので私の心情は理解
してくれている筈ですがやはり気が抜けません。
しかしフィリッピンの職人の長所は全般的に
非常にセンスが良いところです。
バギオの木彫りにしても非常に洗練された技術
を伺われます。これは私の使っている貝、水牛、
ウッドの職人にも当て嵌まります。
40年前とほとんど使っている道具は変わらず、
グラインダー一つで巧みにパーツを仕上げて
行きます。
かって黒原和男先生が-フィリッピン人とは
どんな人種だ、作品のトリミングが実に上手い-
と驚いていたくらいです。
なんと言ってもフィリッピンは貝の宝庫です。
そして水牛、ウッド等の材料も豊富です。
これ等の技術に魅せられて40年の歳月が流れ
ました。あと何年か、そう長くはないでしょうが
今少しくフィリッピン通いを続けたく思います。
①の写真は30年位まえにミセスポンセの職人が
作ったものです。現在もこれらのパーツを見る事
が出来ますが、やはり出来が今ひとつです。
むしろ40年まえの方が仕事がきれいと思います。
②前回のブログでマクタン島の隆起サンゴと書き
ましたが、決っしてここだけでなくてマクタン島
全体が隆起サンゴで出来上がった島です。
この島の軍の施設内(キャプラプラプ)にゴルフ
場がありますが打つ前に必ずクラブで芝生を
叩いてプレイすること。すぐ下が隆起サンゴの
ことが多いです。
②
