・2015年3月「めまぐるしく変化する天気と進路」

http://ameblo.jp/shellboy/entry-11999823225.html

・2016年3月「安定した天気と変化する進路」

http://ameblo.jp/shellboy/entry-12145224402.html

 

毎年、年度が変わるか変わらないかのころに,自分の変化についてブログに書くことにしている。

 

2015年、当時は大学院修士課程を修了し、博士課程に進学を希望して試験を受けた。しかし、結果は不合格。すぐさま進路を変えて高校教師の試験に合格した。さあ、これから教師生活が始まるぞ、という時に荒川にサイクリングに出かけたことをベースに書いた日記的な記録だ。

 

それまで、自分には研究者の道しかない、と自分自身を縛り付けていたことに気付いた。実際に高校教師になって授業をしてみて、これほど楽しい仕事は他にないだろうということに気付いた。自分にはやはり教師が向いている。南米にも旅行に行き、心から好きな恋人も出来、最高の一年だった。

 

2016年、結果的に大好きだった教師という仕事と、大好きだった恋人と別れることになった一年。2つの幸せを保つことはできたはずだった。教師も専任になるオファーがあったし、遠距離にならなければ、きっと恋人ともうまくいっていた。ただ、僕は挑戦したかった。アフリカ、そして外務省という世界がどんなものなのかこの目で見てみたかった。そんな未来を見据えながら同じ場所をサイクリングして書いた記録。

 

でも、今の結果に後悔はしていない。アフリカに来なければ経験することができなかったことはあまりにも多すぎる。だいたい、「日本の外で生きる日本人」という経験が出来る人はそれほどいないのではないか。優秀な外交官や良き同僚にも出会えた。同時に、「何かを得るためには何かを諦めなければならない。」ということも学んだ。

 

2017年。

この国である程度過ごして、今の生活が楽しいかと言われると素直にイエスとは言えない。サイクリング、競馬、美味しい料理など、自分の好きな物に囲まれている日本の方が楽しいだろう。それに、日々なかなかの孤独だ。部屋に帰っても一人というのは非常にのびのびとして落ち着くが、同時に寂しいと感じることもある。

 

ただ、よくよく考えてみれば、こんなに恵まれた環境もないと思う。週末を利用してタンザニア、ウガンダ、ケニアなど周辺のアフリカ諸国へ旅行することができる。日本から行こうと思えば何十万もかかる国に10万円もせずに行けてしまう。それに、ルワンダ人という日本人と違った価値観を持った人々と日々一緒に仕事したり、スポーツすることができる。

 

大使館で働いていなければ話すこともできない相手政府の人、開発コンサルの人、外務省員の人、企業家、そして青年海外協力隊の人と関わることができる。たしかに、今まで自分が「楽しみ」の拠り所としてきたものはここにはないかもしれないが、日本にはない素晴らしいものがいくつも転がっている。ならば、それを楽しみ尽くすしかないのではないか・・・

 

ミクロなレベルで見た時、日常の刺激や楽しみは少ないかもしれない。ただ、マクロなレベルで見た時、この経験は後々必ず「とても貴重だった」ものとして認識されることだろう。そしてその時、「やっぱりもっと思い切っていろいろやれば良かった。」とか「もっといろんなところへ旅行すれば良かった。」とか思うことがあったとしても、それはもう取り戻せない後悔として残るだけだ。

 

チャンスは日々いろんなところに転がっている。少しでもチャンスだと思えるものが見つかれば全力で獲りに行くしかないのだ。任期は残り1年ちょいとなったが、うかうかしている暇はない。今までできなかったこと、してこなかったことをやるべき時が来た。

 

ということで、今年度は協力隊の友人達を頼って、もっとルワンダのいろんな場所に行ってみたいし、アフリカの他の国にも旅行してみたい。第一弾としてルワンダ東部訪問やタンザニア旅行をした。リフレッシュの意味合いもあったが、それでもそこで会った人と話したことから学んだことも多いし、様々な景色や光景が記憶された。この1年はそういった学びや記憶をもっと増やしていきたいと思う。

 

結果として、今年は春の荒川サイクリングはお預けだ。できれば毎年の恒例行事にしたかっただけに残念だ。今年は荒川がどんな天気と表情で自分を迎えてくれるのかも知りたかった。

ルワンダの天気は相変わらず過ごしやすく、一年を通して変わり映えがない。ただ、自分の心は相変わらず変化している。淀んだ沼のように現状に満足するのではなく、荒川の流れのように刻々と変化している。そして、それこそが自分がアフリカに求めていたものだった。

 

さあ、今年度も良い一年にしよう。