松下幸之助の憂鬱 (文春新書)/立石 泰則 | ブログ

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おはようございます。岡本大輔です。
本日の紹介はこちらです。
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著者 : 立石泰則
文藝春秋
発売日 : 2014-10-20








【出会い】
幕別町図書館札内分館で出会いました。

【本書紹介のねらい】
著者の立石さんはノンフィクション作家・ジャーナリスト。1993年『覇者の誤算―日米コンピュータ戦争の40年 (講談社文庫) [文庫]』で講談社ノンフィクション賞受賞(執筆当時)。

~本書抜粋より~
松下幸之助の創業者精神と経営理念を堅持した企業としての再建を目指すなら、少なくとも松下電器に与えられた「使命」をいま一度改めて考えるべきである、創業者精神を忘れた企業に復活などあり得ないからだ、そのための手がかりのひとつとして、松下幸之助の評伝を通じて彼の経営哲学の成り立ちを振り返ったのが本書である。

~Amazonより~
パナソニックは、2012年、2013年の連結業績で7000億円を超える最終損益を出した。
経営トップの責任を問う声が上がり、これまでのビジネスモデルの限界が指摘されたが、最大の原因は、創業者である松下幸之助(1894-1989)の精神を忘れ、経営理念を見失ったからではないだろうか。
「創業者精神を失った企業は滅ぶ」
そうであれば、パナソニックの再生は、松下幸之助の創業者精神を受け継ぐことによってしかなされない。
しかし、松下幸之助がこの世を去って、20年以上が経った今、その薫陶を直接受けた世代はパナソニックから退場し、その精神の真髄は誰にも受け継がれていない。
本書は、松下幸之助の評伝を通して、その創業者精神や経営哲学がどのような時代の下で、どのような格闘を経て、形成されたのかを描き、その核心に迫る。
日本の強さを支えた経営哲学はどのようにして生まれたのか?

○「マネ下」「二番手商法」は、「市場の声」をいち早く察知し、そこに自らの持てる力を集中する経営手法から生まれた。
○「水道経営」は、物質の豊かさ=幸せという幸之助の哲学から生まれた。
○松下幸之助が10代に自転車屋で働いていたときに「顔色を窺う」こと、共存共栄の大切さを身につけた。
○「任せる経営」は、幸之助の体力や知力の限界を補うために生まれた。そのため「任せる」といっても、「全面委任」ではない。
○販売の松下といわれるほどの強い販売網はなぜ必要だったのか?
○現在から見えても先駆的な経理社員の育成と経営経理の目的とは?
など幸之助の経営哲学が様々な角度から解き明かされていく。

日本を背負うビジネスパーソン必読の一冊である。


【響いた抜粋と学び】
松下幸之助さんの書籍は大好きで何冊も読んできました。

で、久しぶりに手にとったわけですね。


今回の書籍は松下幸之助さんの悪い部分も出てきているので逆に好印象ですね。

だって、幸之助さんだって人間ですから、悪いところがありますよ。

「創業者」は創業者であることだけで求心力を持つ、と言われる、その創業者を失った松下電器の最大の課題は、どのようにして新たな求心力を生みだし、いかにして維持・発展させていくか、にあった、ある意味、それは創業者を超えて進まなければならないというもっともハードルの高い挑戦でもある。

パナソニックのていたらくが目立っているのかな。

この時代に松下幸之助さんがいたら……?

どうかなぁ。いやいや、幸之助さんでもこの時代に黒字を出すのは難しかったんじゃないか、って思うんですね。

でも、松下幸之助さんがこの困難な時代にどう立ち向かうのかな? って思うんですね。

たとえ意図しなくても結果として利益を独占することになれば、必ず周囲の反発を買って失敗することを学んだと考えて、松下の経営理念「共存共栄」の原型になったと判断した、しかしその後の取材で、それに加えて幸之助は「生き抜く知恵」を得たのではないかと考えるようになった、それは、「(周囲の)顔色を窺う」ことの大切さを学んだことである。

丁稚奉公時代のタバコの件です。

お客さんがタバコを欲しがるんで、幸之助さんが先に小遣いでまとめ買いしておくんですね。

で、当時は10箱まとめ買いすると1箱サービスになるんです。

すると、先に買っておくと1箱分の利益を出せるんですね。

頭いいなぁ、って思います。

しかし、仲間たちがそれを許さなかったってことです。

利益独占に嫉妬されたわけです。

当時は「豊かさ」を感じるには、必要なモノが十二分にある時である、大量生産こそ、産業人、つまり幸之助と松下電器の使命というわけである。

そうなんですね。幸之助さんが活躍した時代と今は全然違うわけです。

今はモノがあるんです。満たされているんです。
でも、心は満たされていないんです。

しばしば戦後、松下電器は「マネ下電器」と揶揄されてきた、それは、他社が先行して開発・発売した製品が売れ出すと、同じような製品を大量に製造・販売し、瞬く間に高い市場のシェアを奪うからである、しかしここにこそ、廉価な商品を大量に販売することで日本から貧乏をなくすという水道哲学に基づく松下幸之助の経営手法、松下商法の根幹がある。

大企業の戦い方ですね。

当時のJ-phoneが写メールを展開して好評を得た時に大手docomoは後出しジャンケンであっという間にシェアを伸ばしたわけですね。

松下幸之助の社長時代、ある家電製品で不具合が生じ全品を回収するという問題が起きた、その製品の開発担当の幹部が、幸之助の呼び出しを受けた時のことである。

危機だからと言っては、その都度、退任した幸之助が登場してくるようでは、それこそいつまで経っても後継者は育たない。

伝説の熱海会談を別の角度で見るとそうなんですね。

引退した選手にいつまでも頼っていてもチームは強くならない。

結局、松下電器は名前のとおり幸之助さんと心中したわけです。

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著者 : 立石泰則
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