本日の紹介はこちらです。
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【出会い】
帯広図書館の新刊コーナーで見つけました。8年前に行ったハウステンボス。GW中だったためかそれなりにお客様はきていたけど、活気はなかったんだ~。あまり気づかなかった。
【本書紹介のねらい】
事業の再生・復興を狙う経営者、幹部のあなたへ。
これから、起業しようと思っているあなたへ。
18年間負け続けた組織を再生できたパワーはきっと起業に役立つはず!
【気になった抜粋】
真剣な失敗の積み重ねがとんでもない大成功を産む、大発明につながる、いま日本人や日本企業に足りないのは、そこなのではないだろうか。
ある中米の国で、混雑した長距離バスに乗っていたときのこと、すっかり旅慣れていた私は、用心深くカメラをバッグの一番下に入れておき、仮眠していた、ところが目を覚ますと、カメラだけが見事になくなっている、そして、私の周りにいた乗客もきれいに消えていた、後で知ったのだが、こうした場合は周りの乗客全員がプロの泥棒なのだという、これには驚いた。
既存の航空会社は、スカイマークが就航している路線に限って同水準まで価格を下げて対抗した、搭乗率は一気に下降した、スカイマークと既存の航空会社では発着枠に差がありすぎるし、基盤が脆弱なうちは新しい機材も導入できない、残念だが、勝負にならなかった。
良いキャッチフレーズに、そこからイメージされるレベルが大きく超える感動が重なって、初めて納得していただけるのだ。
本当に仕事が楽しくて仕方がない、自分が成長していると感じられるようになるためには、既存の従業員に対する教育と、新規採用が欠かせなくなる、そうしないと、やがて人事が淀み、疲れがたまり、逆回転し始める。
私は「得意淡然、失意泰然」という言葉が好きだ、中国の陽明学の教えで、安岡正篤先生が好んでいた六然のうちの2つなのだが、物事がうまくいっているときにはあっさりと、反対にうまくいかないときにはゆったりと構えよ、ということである。
【響いた抜粋と学び】
私が感じた最大の問題は、ハウステンボスの社員たちに染み付いていた、自信のなさだった、自分たちは、すばらしいテーマパークを作っているのだという誇り――それが感じられなかったのだ。自身がなければ、いい仕事はできない、まして、ドキドキ、ワクワクを提供するアミューズメント業界で働く人間にとってもっとも重要なコンテンツである笑顔から、本当の明るさや輝きが失われてしまったら、致命的なサービス低下だ。
携帯電話業界に参入した当初のソフトバンク孫正義さんも似たようなことを言ってました。たった3社しかない携帯電話業界でひとり負けしていたJ-Phoneには赤字以上の問題がありました。チャレンジ精神がない、負け犬精神が染み付いていた、と。
お金がないことや実績がないこと以上に問題なのは、組織内の自信のなさ。特にテーマパークというのは非日常の空間に行くわけです。僕たちはその中で非日常を体験するわけです。それなのに組織が自信をうしなっていたら……こんなのでいいの? って感じだったらガッカリですよね。
介護業界にしても、これは同じわけで自信なさそうに介護していたら、目の前のお客様も「この人大丈夫かな?」って思いますよね。
従業員から負け癖を抜くには、とにかく、直接話すしかなかった、次の3点に絞った……①まず、ハウステンボスはお客様をお迎えする仕事なのだから、たとえ本当は大変でも、嘘でもいいから無理やり明るく元気に楽しく振る舞い、あいさつを欠かさないようにしてほしいこと、②汚れていたらみんなで清掃をすること、そのために、これからは朝礼前に毎朝掃除をする、当然私も参加する、③みんなで頑張って、売り上げ2割増、経費2割減を達成すること、実現できれば必ず黒字化する、そのときはボーナスを出す。
負け癖を抜くにはどうしたらよいのか……。徹底的に話し合うこと、相手(仲間)の不安を取り除くこと、仲間がやる気を出せるコミットメントをすること、です。
ポイントはまずあり方から話すことです。
挨拶、笑顔、清掃、それらができて、実績売り上げ2割増、経費2割減達成、これらができたら黒字化し、ボーナスを出します、といいました。
いきなり、ボーナスをあげる、と人参をぶら下げたわけでなく、何をするのか、どうあるのか、を明確にしてから金銭面の話をしたんですね。
ほんの数年前まで、多くの人がNTTドコモの携帯電話を使い、iモードでメールやコンテンツを使っていたのに、わずか数年で状況が一変してしまう、誰がこのような状況を想像できただろう?
変化していこうとする努力を欠かさず、時代に合った製品を作り続けていけば、ソニーやパナソニック、任天堂が逆転する目は大いにある、つまり、iPhoneを数年でゴミ箱に追いやる何かを創造すればいいだけなのだ。
2000年、僕は初めて携帯電話を持ちました。そのときドコモのN501だった気がする。生意気にも高校3年のとき、ほとんどの人がエーユー(当時はCDMA1)だったときにドコモにしました。
それから多くの人がドコモを使い、iモードでiアプリと楽しんでいました。そんな僕も早起き生活を始めた3年前の7月お客様の家族から「iPhoneはシンプルでいいよ!」という言葉を受けて早速購入しました。
当時の僕はiPhoneはドコモでiモードの進化した形だと思ってました。
それまで、iモードで携帯のシェアでトップだったドコモの牙城を崩すなんて思いもしなかったです。
iPhoneに奪われたシェアは今度は日本が創る番です。
世界が震撼した「ジャパンアズナンバーワン!」、見せつける時代がやってきたのです。
日本という名の船に乗っている人たちは、残った食糧と水ばかりにしか目が向いていない、誰も海の向こうを望遠鏡で見ていない、しかし、本当に考えなければいけないことは、水や食糧がないことではなく、この船の目的地がないことなのではないだろうか? 豊かな日本に生きているからこそ、柔軟な考え方を持つことが許されているのだ、そこに気づければ、人生はずっと楽しくなって、やりがいも出てくる。
いまでも日本はアジア人の憧れの地である、治安は良く、人々は優しく豊かで、食事はおいしく、自然はいっぱいある、そして、すべてのクオリティは高い、日本人の多くがそこに気づいていないのは、海外を知らず、「当社比」でもものごとを考えてしまうからだ。
日本という素晴らしい国に住んでいる僕たちはこれが当たり前、と思ってしまう。なんだかんだ言っても衛生環境や食事、治安状態、この3つがここまで整っている国は他にはありません。他国を知れば知るほど、今自分たちがどれだけ素晴らしい国にいるのかがわかります。
エイチ・アイ・エスは安くすることには長けていたが、テーマパーク業界ではその理論では生き残れないことに気づかされた、成功と失敗を繰り返しながら、次第に成功のコツをつかんでいった。
再生のためのポイントは2点あるように感じられた、まず、いままでの「オランダの街並みを忠実に再現し、オランダに行かずとも雰囲気が味わえる」というコンセプトを超える価値を創り出さなければならないこと、そして、思い切って手を打っていくには、収支の改善はもちろん、これまで背負ってきた金銭面での問題をあらかじめ除いておく必要があるということだった。
安い価格で「本物の」海外を旅することができるという事実に、多くの人が気づき始めた、時期さえ選べば、東京からハウステンボスに行く金額に少々プラスすれば、本物のオランダにも行けてしまう、こうなってしまうと、本物のオランダに行きたくなるのが当然だろう。
中身がなければたとえ無料でもダメなのだ、テーマパークというのは、値段がいくらであろうと結局は中身であって、行っても何もない、楽しくないのなら、時間の無駄だから、タダでも行かない、当然のことだ。
ここでは価格設定やコンセプトを考えてみます。
テーマパークとは非日常の空間と先述しました。すると、そこに行くのは何のためでしょうか?
テーマパークには「安いから行く」という考えは少ないと思います。
「安いから」というのはスーパーや衣料品など小売業に適した考え方であり、テーマパークは多少の値段は関係ない、むしろ非日常の空間なのだから、高い方が有意義な時間を過ごせた、と感じることもあるのではないか、と思います。
本物のオランダに手軽に行けるとなると、テーマパークはどうしても本物に比べると劣ってしまいます。すると、本物以上の価値、本物とは違った価値を見出せないとレプリカでは楽しんでいただけないでしょう。
入場料が無料であれば、そこに店があろうとなかろうと、賑わっていてもいなくても不満は生じない、そのぶん、入場料の必要な場所の質を上げていくことができる、質が上がれば、賑わいは戻っていく、と同時に、フリーゾーンでは、それまでのハウステンボスでは手がけづらかった新しい試みを手がけやすくなる。
温泉施設もフリーゾーンに設ける予定になっている、当初はヨーロッパの街並みに温泉施設は合わないという声もあったのだが、これはフリーゾーンならではの思い切った取り組みができる好例だ。
澤田さんにぜひ! というのが温泉施設です。ヨーロッパにも昔……古代ローマ帝国には銭湯があったと聴きます。日本の江戸のように綺麗な街並みを保てなかったヨーロッパではペストが大流行して銭湯をすべて廃止し、シャワーという文化になりました。
ここはタイムマシンに乗るイメージで”古代ローマ帝国の湯”を作ったらどうだろう?
※ もちろんオランダでもいいです。
チャレンジは時に危険を伴う、それでも、チャレンジしないと新しいものが得られない、それを知っている人だけが、最終的に成功にたどり着ける。
チャレンジすることは恐ろしいと考える人が大半だが、その段階を超えると、チャレンジすること自体は楽しくなってくる、それは喜ぶべきことだが、実は落とし穴があって、次第にリスクの高いチャレンジに快感を覚えるようになってしまうことがある。
失敗してもいいのは、その失敗が将来の成功に活かせると確信しているからである、しかし、もしも命を絶たれ、あるいは重い病気になって、会社がなくなってしまったら、もはや教訓を次に活かす機会が得られなくなってしまう。
もうひとつの判断基準は、法に触れていないか、人倫に反していないかどうかだ、これについては多くを語るまでもない、たとえ法律に触れなくても、大勢の関係者をアンハッピーにすることで成り立つようなチャレンジはしない。
チャレンジしなければ、新しいものは得られない。
「虎穴に入らずんば虎子を得ず」
でも、本当に虎に喰われたり、噛まれたりして大怪我をしてしまっては、再チャレンジができません。用意周到にしなければいけません。
失敗=うまくいかない方法を見つけた、というのがトーマス・エジソンの言葉。しかし、失敗=死、になってしまってはすべてが無駄になります。
また、怪我や病気、死につながらなくても、周りの人を不幸にするようなチャレンジはやめておこうね、と釘を刺します。
夢を持つこと、チャレンジすることの最大の目的は、それを達成することだ、でも、夢を持っている、チャレンジする、そのために頭を悩まし、体を動かすことそのものも、成功するのと同じくらいの価値を持っているのではないだろうか、成功など、いつかすればいい、そもそもいきなり成功することなど滅多になく、失敗して鍛えられた結果、だんだん確率が上がっていくのだ。
最終的にはチャレンジして、達成することを意識しないといけないですね。チャレンジしたから満足、ではなくて、その成果を考えないといけません。
私たちはいま、歴史の大きな転換点のど真ん中を走っている、変化の勢いがすごいことだけは確かだ、その背景は、情報と通信、そして運輸の革命的な進化である、そのなかでアメリカとヨーロッパがゆっくり沈んでいき、アジアが上昇していく、その中で、どんなチャンスが隠れているのか、どんなリスクがあるのか、意外にそのヒントは、過去の歴史の中に転がっているのだ。
変化のスピードが速いだけで成功できるスピードはまた別だと解釈しています。
大昔はエジプト、メソポタミア、インダス、黄河、と大きな川を持つところで文明が発展しました。
現代とはまったく違います。産業革命が起きて、情報革命と移る。決まった時間働き、報酬を得ていた工場と変わり、短い時間でどれだけ成果を挙げられるか、成果主義へと変わっていく。
アジアの時代、となる現代。中国やインドの絶対数がモノを言う時代に変わっていくのか。
そのとき、僕たち日本人は、限られた数の日本はどのようにしていくのか。
そんな問いかけをいただいたのだと思います。
【編集後記】
本日、妻と長男、長女が帰宅します。次男と二人っきりの生活も終わります。泣かないで過ごせた次男を褒めてあげたいと思います。
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