本日の紹介はこちらです。
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【出会い】
帯広図書館の新刊コーナーにありました。
以前、ナメクジの言い分/足立則夫
という本から会社運営やノマドワークについて考察しました。シロアリからは何を学ぼうかな~。
【本書紹介のねらい】
~本書抜粋より~
この本は魅惑のシロアリワールドを紹介するものだ、退治にとりかかる前に、生物としてのシロアリの本当の姿を知ってほしい。
驚きのシロアリワールドを堪能し、改めて人間社会を考え直そう!
昆虫が大嫌いなあなた! 今日はここまででやめておきましょう。また明日、よろしくお願いします。
※ 本書にはシロアリの写真がこれでもかってくらい載っています。
【気になった抜粋】
日本はシロアリの分布の北限で、シロアリのほとんどは熱帯や亜熱帯にいる、そのうち、人間に多少とも被害をもたらす種はほんの100種足らず、大部分は、枯れた植物を分解することで、生態系の物質循環に大きな役割を果たしている。
実は昆虫の中には同性同士の性行動が観察されているものが珍しくない、こうした現象のほとんどは、異性が全くいないなど特殊な状況下でのごくまれなできごと、あるいは性の誤認による異常行動だと考えられている。
翅を捨てたシロアリが地上を歩行している間は、アリに捕食されるリスクがきわめて高い、しかし、アリは一度に一個体しか捕らえることができないため、二個体でタンデム歩行すれば、アリと遭遇しても、どちらか一方は捕食を免れることができる。
万一、病気で死亡した個体があった場合には、シロアリたちはそれ以上巣内に病気を蔓延させないよう、抗菌物質を含ませた巣材で塗り固めた「お墓」をつくって入念に埋葬する。
野外の巨大コロニーの王は、どんなに短く見積もっても30年以上は生きているだろう、昆虫の年齢の特定技術が確立されれば、想像を超えた世界が見えてくるかもしれない。
女王はソーセージのような大きさになり、中国では万病に効く高価な薬として一匹が100米ドル以上するそうだ、食べると香ばしくタラコのような味でなかなかの美味なのだとか。
アリやシロアリのように地中や木材の中に営巣する昆虫では、巣の中で視覚は使えない、そもそもシロアリの多くの種では、ワーカーに眼がない、言うなれば、これらの昆虫は匂いでこの世界を見ているのだ。
女王フェロモンは卵から放出されている物質とも共通している、すでに卵が大量にあるという誤情報によって、女王の産卵に急ブレーキがかかったのだ、ワーカーが個々の女王への給餌量を変えて、結果的に産まれる卵の数を制御しているようだ、単為生殖で生まれた二次女王たちは、女王フェロモンを感知できない。
【響いた抜粋と学び】
「白蟻」だからアリかと誤解されやすいが、アリとシロアリは分類上は全くちがう昆虫だ、アリはミツバチやスズメバチなどハチに近いのに対し、シロアリはむしろゴキブリに近い、簡単に言えば、アリは翅をなくしたハチであり、シロアリは社会性を高度に発達させたゴキブリなのだ。
最初の驚きがこちらです。シロアリと書いておきながら、僕らがよく見るアリとは違う種別だというのです。アリとはハチの一種であり、シロアリはなんとゴキブリの一種なのです。なるほど~。
ここでの教訓は「名前に惑わされてはいけない!」ということです。
ハチ目昆虫のオスは母巣を飛び立ってメスとの交尾を終えるとすぐに死んでしまい、メスのみでコロニーが創設される、しかし、シロアリのコロニーは基本的に一夫一妻で創設される、つまり、アリやハチの巣には繁殖虫として女王のみがいるのに対し、シロアリの巣には王と女王が存在する、シロアリのコロニーではワーカーや兵アリも基本的にはオスとメスの両方の姓で構成されている。
ハチ・アリの社会は女性社会、シロアリの社会は男女共同参画社会である。
僕らがよく知っているアリやハチは女王が君臨し女社会で構成されています。一方でシロアリ社会は現代日本によく似て(?)男女平等社会に突入しているのです。すごい! しかも一夫一妻制というのだからかなり高度です。さすが社会性を高度に発達させたゴキブリ!
シロアリの社会は、構成員のほとんどが発生学的には幼虫である、したがって、現在の役割が確定的なものではなく、将来、今とは別の役割につく可能性、つまり「分化全能性」を残している、たとえば、多くの下等シロアリでは、ワーカーから女王になったり、羽アリになる予定だったニンフが羽アリになるのをやめて巣に残り、王や女王の繁殖を引き継いだりすることもできる。
アリの社会では役割や身分が決まっています。働きアリが頑張って働いても女王になれません。江戸時代の日本を思い出します。農民の子どもは農民、武士の子は武士の子。どんなに頑張っても変えられない。その一方で、シロアリ社会には可能性が残されています。彼らはワーカーから女王になったり、羽アリにならずに巣に残ることも出来る、職業選択の自由が彼らにはある! それもすべて彼らが幼虫に分類されるからでしょう。
現代日本は成熟社会と言われます。その一方で人生80年といわれる日本人はまだまだ成熟しきれない、と言われます。これはつまりシロアリ社会で考えるに、これから成熟し、成長できると考えられますね。
ここでの教訓「僕たちは未熟じゃない。これから成長できる!」
シロアリでも巣を飛び立つ羽アリだけはちゃんと黒い、羽アリは外皮にメラニンという黒い色素をもっているが、ワーカーはその色素をほとんどもっていない、白いというより、スケルトンなのだ。メラニンだってただではない、実はメラニンはチロシンという、シロアリにとっては貴重なアミノ酸を材料にしてつくられるので、とても高価なものだ、つくらなくて済むなら、そのコストをほかに回せる分だけお得である。
シロアリなのに、黒くなれる! これは知らなかった。というのも、紫外線から我が身を守るにはスケルトンボディーよりもブラックボディーがやっぱり最適なんです。僕たちも同じです。白い服よりも黒い服のほうが紫外線を吸収するんです。そうかシロアリたちはこういうことまで知っていたんだな。
シロアリは何と最長で12日間も水の中で行き続けたのだ、空気だけ送り込んでも3日は生きられる。
す、すごい! シロアリ……君はザクではなくズゴックだったんだね。陸水用だったとは……。シャアも驚きです。
ヤマトシロアリ……5月初旬から下旬にかけて、羽アリは出会いを求めて一斉に飛び立つ、飛び立った羽アリが無事に新たな巣を創設できる確率は、大ざっぱにいって何万分の一という話だ、そうでなければ、世の中がシロアリで溢れかえってしまう。
羽アリにとって巣を飛び立つことは、ほとんどの場合、死を意味するのだ、かわいそうな羽アリたちは、飛び立った直後から次々と鳥に捕食されていく。
永遠の0/百田尚樹
を思い出しました。天敵の鳥たちが飛び交う中、羽アリたちは次々飛び立っていく。まるで大東亜戦争末期、零戦に爆弾を積んで弾幕の飛び交う米艦隊に突撃する特攻隊じゃないですか。彼らは日本軍のことも予期していたんですか。
いったん羽アリになったら最後、巣にとどまることは許されない、一切に群飛するタイミングで巣を飛び立たなかった弱気(?)な羽アリは、なんと巣の中ですべてワーカーの攻撃を受けて殺されることになる。
特攻は「志願する」としか返答できなかった。そう、飛び立たないことはできない、一度出撃命令が出れば「死」を目的に飛び立つのです。もし、命に背けば、上官から……。
シロアリの世界も同じだったのです。飛び立たない羽アリはワーカーに殺されるのです。
単独のメスはオスを求めて歩き続けるが、どうしてもオスが見つからない場合は、一匹で巣づくりを開始した、オスの存在しない二匹のメスのペアやメス一匹だけの巣でも卵が産まれ、その卵から正常に幼虫が孵化して発育したのだ。
すごい、すごすぎるシロアリ! なんとオスが最悪いなくても卵から幼虫が孵化できる……もしシロアリ社会にオスがいなくなっても繁殖し続けられるってことですか。
人間社会に置き換えたら……あ~おそろしや~。
四匹のメスで創設を開始させると、二匹のメスだけが生き残り、あとの二匹は殺される、一匹パートナーさえいれば、余計な競争者を残すようなことはしないのだ、あるいは二雌ペアに、一匹のオスを加えてみるとどうなるか、あっという間に雌雄ペアができあがり、あぶれたメスは死んでしまう。
おそらく、シロアリ社会が僕たち人間に昼ドラの恒例のストーリーを作らせたんだ! 仲良し四人組はあっという間に二人だけになり、女二人の友情に男が加わるとあっという間に三角関係のもつれから殺人事件に発展。シロアリは予期していた。
ヤマトシロアリのコロニーの中で最大のものは、一匹の王に対して676匹の女王を保有していた、これは最大と言われているゾウアザラシのハーレムをはるかに凌ぐ大きさで、筆者の知る限り自然界で最大のハーレムである。
遺伝子解析の結果……二次女王たちは創設王の遺伝子を全くもっていなかった、つまり創設王の娘ではなかった、彼女らは、創設女王が単為生殖で産んだ娘たち、すなわち創設女王の分身だったのだ! 王様を取り巻く大勢の美女たちは、遺伝子的にはただ一匹の妻と同じだったのだ。
676匹のハーレムを悠々自適に暮らしている王様……そんなイメージを壊したのが二つ目の抜粋です。そうです。676匹の女王はすべて創設女王の遺伝子のみを引き継いでいる、つまり女王の分身なのです。王様は676匹の妻の分身に囲まれるわけです。
秦の始皇帝が達成できなかった不老不死、シロアリの女王たちはいとも簡単に達成している。彼女たちは遺伝的に半永久的に生き続けられるのです。
若い二次女王が分化した後、高齢の創設女王はその役目を終え、生きながらワーカーに食べられ、子どもたちの栄養となって消えていく、彼女は個体としてその生を終えても、遺伝的には不死身なのだ。
女王の最期です。満足の中で、仲間たち(子ども達?)の栄養となり生き続けるのです。
ターマイトボールは菌類の一種、平たく言えば「カビ」だった、ターマイトボールがあるほうが、ない場合よりも卵の生存率が高いことがわかった、ターマイトボール菌は他の糸状菌やバクテリアに対する拮抗性を示すので、卵の病気からの保護に役立ったのかもしれない。
ターマイトボールとシロアリの関係は、相手をつぶさない範囲で自分の利益を高めるという、ギリギリのせめぎ合いの上に成り立っている。
シロアリの卵の中に紛れ込むターマイトボール。彼らはターマイトボールを除去しない。共生するのです。僕たち日本人もその昔、大自然と共に生きてきたのです。いつしか文明が発達し、自分たちの力のみで生きていけると驕ってしまったのかもしれません。
除菌、殺菌……菌やウィルスは不要物と僕たちは決めつけています。しかし、シロアリは教えてくれます。菌やウィルスがいるからこそ、社会は成り立つのだ、と。
僕たちは菌やウィルスと上手に付き合っていくのだ。
【編集後記】
Sleep Meisterというi Phoneアプリを使っています。睡眠状況を確認できるだけでなく、起きたい時間の中で眠りが一番浅い時を見計らってアラームがなってくれます。自然と目覚めることができるのです。
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