イチローの哲学―一流選手は何を考え、何をしているのか/奥村幸治 | ブログ

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おはようございます。岡本大輔です。
本日の紹介はこちらです。
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【出会い】
帯広図書館の本棚で見つけました。イチロー関連の書籍が多数出版され、読書会でも紹介されていますが、僕は今まで読んだことがありません。
イチローのバッティングピッチャーをしていた奥村さんの視点からの書籍です。

【本書紹介のねらい】
夢を持って、目標を持って行動している人へ。
夢が破れてしまうと心配になってなかなか動き出せない人へ。

著者の奥村さんはプロのピッチャーとして投げる、という目標を持ち、ついには実現できませんでした。それは失敗なのか……? 新しい道の始まりです!

【気になった抜粋】
「僕はプロ野球選手の中では、決して体格は大きくないし、握力も強くありません。そういう人間がプロで活躍するために、バットに一番力を入れられる握り方は何だろうと考えて見つけたのが、この握り方だったんです。だから僕はこれからも、この握り方を変えるつもりはありません」。

あれこれと迷っていろいろなバッティングフォームを試すことを「変化」というのに対して、「進化」とは自分の中に「こうなりたい」というイメージがあって、そのイメージに向けて自分を磨いていくことをいうのだと思います。

インタビューのときに「打率を三割五分に乗せて来ましたね」などと聞かれても、そっけない答えしか返さないのは、成績や数字を気にすることによって自分のペースを乱されたくないからです。

どんなに理想を掲げたとしても、弱いチームのままだったら「あそこのチームは理屈ばかりこねているから弱いんだ」などと言われかねないからです、当時の私は、「強いチームを作ることだけが一番の目的ではない」と思いつつも、チームを強くすることに、かなりこだわっていました。

不動心があれば、味方のエラーや審判のミスジャッジに動じることはなくなります、チームメイトが浮き足立っていたとしても、自分が不動心を持っていれば仲間を落ち着かせることもできます。

「そんなに周りの選手が信じられないのなら、おまえが全部三振をとって、おまえが一人でホームランを打って勝てばいいじゃないか。それができないんだったら、そんなに偉そうな態度はとるな!」。

守っている時に誰かがエラーをしてピンチになっても、ほかの誰かがカバーしてピンチを切り抜けることができれば、その回の失点は〇点です、だったらエラーが出たことにいちいち心を乱されるのではなく、ピンチを切り抜けることに意識を集中するべきです。

「チームワークは大切。しかし仲良し集団であることと、戦う集団であることは、まったく別のことなんだ。うちのチームには、勝っても負けても愚痴を言う選手はいない。なぜなら自分がチームの中で何をやるべきかがわかっていて、みんなその役割を果たすことに懸命だから、愚痴なんて言っている暇がないんだ」。

「馴れ合い」というのは、摩擦を恐れて、お互いに言うべきことを言わずに済ませている関係のことをいいます、馴れ合い集団は、表面的には仲がいい集団のように見えるかもしれませんが、戦う集団ではありません、馴れ合いの関係では、お互いにお互いを鍛えることができないからです。


【響いた抜粋と学び】
どんなに一流のバッターでも、一年間同じ調子でバッティングを続けられるわけではありません、振りが鋭くなったり、体に力が入っているために、きれいにボールが当たるポイントにまでバットが出ず、鋭い打球を打てなくなってしまうことがあるものです、そんなときバッティングピッチャーは、わざと二、三キロ程度スピードが遅いボールを投げます、するとバットの振りが鈍かったとしても、ちょうどいいタイミングでボールが当たるため、会心の当たりになります、これを何球か続けるうちに、バッターはいつもの感覚が戻り、調子を取り戻すわけです。

「スランプになると、急にバッティングファームを変える選手は多いですね。でもあれはいまの状況が精神的に苦しいから、むやみにフォームを変えようとしているだけだと思うんです。その証拠に、フォームを変えて、また撃てるようになると、みんな元のフォームに戻ります。それなら最初から、本来の自分のフォームで練習をしたほうがいいですよね」。


僕の読書と重ねて考えてみました。僕自身も読書ペースが落ちたり、読む気が起こらなかったり、など不調になることがあります。そんなときにはどうするのか? 今まで読んだ書籍に書いてあったことを実践する、行動する、ということが一つです。もう一つがそれでも読書をすることです。同じように読書することで、不調を脱するのです。

読む書籍ですが、不調の時には簡単に読める書籍や絵本などサラッと読める書籍が多くなります。昨年の僕もやはりそうでした。

「気がついてみたら、なぜかプロ野球選手になっていた」なんて人は一人もいません、「プロ野球選手になる」という目標ができると、現実の自分とのギャップが見えてきます、プロから注目されているピッチャーと、いまの自分との差を意識するようになります。

なんとなく富士山に登る人はいない。必ず目標があり、その前に準備をしています。例えば作家になりたいのなら、作家になる目標があり、そのための準備があります。講師になりたいのなら講師になる目標があり、そのための準備があります。
目標を持った瞬間、今の自分の力量はどれくらいで、どのような能力が必要なのか、どれくらいの経験が必要なのか明確になっていくのです。


中学時代に野球をすることの一番の目的は、野球を通じて、社会で生きていくための基本的なマナーを身につけたり、自分の行動に責任を持ち、困難に直面しても最後までやり遂げる力をつけることです、それなのにお父さんに道具の準備をさせているようでは、そうした力は身につきません、またお母さんに朝ご飯の用意をさせるというのは、大人が悪い模範を中学生に見せているようなものです。

イチローは自分のグローブやバット、スパイクの手入れを、ゼッタイに人にはさせません、いつも自分が手入れをしています、彼にとって野球道具は自分の体の一部です、だから、人に触られることによって、感覚に狂いが生じるのを恐れているのです。

プロは厳しい自己管理が求められる世界です、自己管理ができない選手は、誘惑に負けて練習で手を抜くようになり、技術的に伸び悩んで二流のままで終わったり、ケガで選手生命を短くすることになります、プロのスカウトも「この選手は自分を律する力があるか」というところをしっかりと見ようとします。


僕を含めてですが、自分で自分のことを管理し始めたのが遅い人は、子どもに対しても自己管理を教えるのが、遅くなる気がします。子どもですからもちろん完璧には出来ないと思います。しかし、自分でやることで学んでいくのです。
我が家で言えば、今月から鉛筆や消しゴム、ノート、定規、コンパスなどの文房具は自分の小遣いで購入するように伝えています。自分が使う道具を自分で選んで購入することが大人になってから生きるのだと思います。

親に購入してもらっているうちは、どんな道具があり、どの道具が自分に合うのか考えることができず、なくなったとしても自分のお金ではないのでありがたみが薄れてしまう可能性があります。
※ もちろん幼い頃からありがたい、ということを教えていけばそのかぎりではありませんが。


【編集後記】
帯広市の桜はまだ咲きません。本州の人には信じられないかもしれませんが、こちらではGW明けにようやく咲き始めるのです。


朝4時起きで活動し、圧倒的読書量で介護業界に革命を起こす男のブログ-image

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