おはようございます。岡本大輔です。
本日の紹介はこちらです。
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【出会い】
帯広図書館の新刊コーナーで見つけました。書店でもよく見かけていて気になっていましたが、著名人の書籍ということで、内容に疑問があり購入は控えていました……この選択は間違いでした。ごめんなさい。
【本書紹介のねらい】
~本書抜粋より~
引退してから十年近くが経つ今も、四股を踏まなかった日は一日もない。
ひたすら前だけを見つめて生きてきた、そろそろ振り返って、次の一手を考える時かもしれない、「振り返る暇があったら四股を踏め!」そんな父の声が聞こえる気がする。
今の自分に自信がもてない人へ。
振り返る暇があったら、自分の信念を貫け!! 自分を信じて前を見続けろ!
貴乃花から活力をいただいてください。
【気になった抜粋】
小さい頃から、父が命を削って稼いだお金で安穏と暮らしている自分が嫌だった、「大関・貴ノ花の息子」というだけで記者に囲まれ、チヤホヤされる境遇にも居心地の悪さを感じていた。
入門してからというもの、苦しい稽古の中で「もうダメだ」と思う瞬間、何度も何度もこのときの父の顔が浮かんだ、あの厳格な父を子どものように泣かせた、そうまでして決めた道だ、負けるわけにはいかない、逃げ出すわけにはいかない、あの日の父の涙が、それからの私を力強く支えたのだ。
「お前たちがやっていることだけがキツイなんて思ったら、大きな間違いだぞ。たとえば料理人の方の修行を見てみろ。朝早くから、夜は一番最後まで残って、道具の片付けまでするんだ。お前たちなんか稽古が終われば、昼寝もできる。どれだけ楽なんだ」。
よその部屋に入門したのであれば、私には帰る場所が残る、しかし、私にはもう帰るべき場所、実家はなかった、帰る場所がないことは、人間を孤独にするものだ。
入れるばかりで出すことをしないと、体内にはどんどん有害なものがたまっていく、ストレスを抱えた人間は息を止めがちなので、体内が澱み、余計に悪循環に陥っていく、姿勢、呼吸の大切さは何も相撲だけに当てはまることではないのだ。
人の脳はネガティブなものやマイナスなものは消去していく働きがあるのだという、そうしないと容量がいっぱいになってしまうし、マイナスなものを抱えていていいことはないから、「忘れる能力」があるおかげで、私たちは人間は日々ポジティブに生きていくことができるのだ。
いつしか私はこの「最後に勝った者が勝ち」という考え方を身につけていた、今も何かアクシデントに見舞われたり、思うようにいかないことがあったときなど、長いスタンスで考えるようにしている、そうすると、目の前の現象に落ち込んだり、怒ったり、いちいち反応するのがバカらしくなってくるのだ。
入門以来、自分のお腹の中にガラス玉があると思ってきた、日々の稽古はそれを一生懸命に磨く作業だった。
横綱である以上、最低でも十二勝が課せられていると思っていた、どんなに最悪な状態でも、負け越すことは許されない、しっかりと横綱らしい姿を見せていくことが務めだと。
苦しみの果てにつかんだ二十一回目の優勝……師匠に優勝の報告をすると、答えはそれまでの二十回の優勝のときと同様、「よかったな」というひと言だった、そっけないと思うだろうか? 私はその素っ気なさの中に師匠の愛情を見出していた。
五十五歳なんて、まだまだ寿命が尽きる年齢じゃない、これから、ゆっくりと父との時間がもてると思っていたのだ、二人で旅行に行ったり、酒を酌み交わしたり、まだまだこれから父とやりたいことがたくさんあったのだ、師匠と弟子ではなく、ただの父と息子として、あと十年、生きていてほしかった。
すぐわかって実践できる子、わからない子、わかっていてもやらない子、それは優劣ではなく個性だ。
親方になって初めてわかったが、相撲は自分が取るほうが数段落だ。
【響いた抜粋と学び】
食事をしながら、父はよく特攻隊の話をした、太平洋戦争終盤、片道分だけの燃料を積んだ特攻機に乗り、多くの優秀な若者達が日本を守るために命を散らした、「そういう貴い犠牲のおかげで、今、お前たちがこうして生きていられるんだ。命があることに感謝しなくちゃいけない」。
Facebookでもよく流れる話です。
「あなたが昨日無駄に過ごした一日はあの日彼らがどうしても生きたかった一日だった」
自分ひとりだけが生きていると思っていれば、その日をどう生きようが何も感じません。しかし、僕たちが今生きているのは、大東亜戦争のとき、勇敢に戦ってくれた彼らの命のおかげなのだ、と感じることで、今をどれだけ無駄にしているか、これからどう生きるのかを考えさせられます。
稽古中のかわいがりにも強気で向かっていった、転がされたまま寝転んでいるから、ますます好き放題されるのだ、転がされても、すぐさま起き上がって立ち向かっていけば、それはかわいがりではなく、真剣な稽古になる、私は何度でも立ち向かっていった、猛獣は、背中を見せて逃げ出した途端に襲い掛かってくるものだという、人間なら尚更、正面から立ち向かってくる相手は認めざるをえないのだ。
少年ジャンプでも確か貴乃花や曙の漫画がやっていました。それをふと思い出しました。昨今この「かわいがり」で問題になった角界です。貴乃花もご多分に漏れず、「かわいがり」を受けました。そして、立ち向かい、必死に努力し、横綱になったわけです。
「かわいがり」が悪い、「かわいがりで死ぬ奴」が悪い、その手の議論は僕にはわからない。何のための「かわいがり」なのか、兄弟子達も受けた本人もわからなくなってしまったのかもしれない、と感じました。
貴乃花の場合は「かわいがり」にしっかりと向き合い立ち向かうことができた。そのおかげで横綱になれたと読み取れました。
仲良くしたければ、引退してからすればいい、現役時代はただ相撲にだけ打ち込もうと思ったのだ、そんな私をよく思わない人も当然いた、でも誰にも理解されなくても、私がなぜそうしているか、師匠だけは理解してくれる、それだけで十分だった。
私は何一つ変わっていない、変わったのは、周囲のほうではないのか、この年、私は成人を迎えていたが、宴席に呼ばれても酒は一切口にしなかった、すべては相撲のため、「相撲のためにならないことはしない」という初心を貫いていただけだ。
この真摯な生き方……生き様、僕は大好きです。僕自身もここ3年でテレビを見るのをやめてお酒もやめて、飲み会に行くのも最小限にしました。そうすると、付き合っていく人がガラッと変わるんですね。
貴乃花のように明確な目標、ビジョンのもとに行動をする、信念を貫くことにかっこよさを感じます。
「プライド」は何か西洋的な、自己満足に満ちた自己主張を感じさせるもの、対して「誇り」は日本人らしい奥ゆかしさの中にある矜持、声高に主張するものではなく、見せびらかすものでもない、逆風にも耐え忍び、守り続けられるもの、そんなものの気がするのだ。
なるほど。プライドではなくて、誇り。自分のうちに秘めていつまでも持ち続けるもの、それが誇り。そう解釈させていただきました。
日本には世界に誇れる素晴らしい伝統文化がたくさんあるが、我々日本人、特に若い人たちの多くはそれらに対する理解が浅く、時に軽んじてしまう傾向がみられることは非常に残念である。
相撲に触れることによって、日本の文化を学ぶことができる、学びさえすれば、日本がどんなに素晴らしい国か、他国にない文化をもっている国であるかがわかる、これからの時代、ますます世界に出ていく日本人が増えていくだろう、そういう子たちの胸に「日本人としての誇り」の種を蒔くことは我々、大人の務めだと思うのだ。
僕自身はまだまだ大相撲を楽しめていないし、深く理解ができていないのですが、日本の文化をに触れて学ぶことは大切だと感じます。
国際化が叫ばれる中で、一人思うのです。なんで、日本が国際化しなきゃいけないのか? と。思いやり、気遣い、独自性、など世界が日本化する必要があるんじゃないか? と。
日本が世界のスタンダードになるばかりではなく、世界が日本をスタンダードにする必要だってあるはずだ、と誇りに思うのです。
【編集後記】
本日で3月が終わります。「最高の未来を作るセミナー」に参加します。
4月からもワクワクです。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
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