人生を狂わせずに親の「老い」とつき合う──「介護崩壊」時代に親子の絆を守る | ブログ

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おはようございます。岡本大輔です。
本日の紹介はこちらです。
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【出会い】
帯広図書館で借りました。介護現場で働いているので、どんな内容なのかが気になりました。

【本書紹介のねらい】
あなたが知らない高齢者介護の実情と介護認定についてです。現在40~50代の人は特に親の介護が身近になります。

【気になった抜粋】
崩壊した「介護の三種の神器」……社会的入院、介護を担う女性と、身内や地域社会のバックアップ、老老介護。

そもそも孤独死というのは、死の直前まで自立していた人にしか起きない、孤独死というのは、「だれにもみとられることなく息を引き取り、その後、相当期間放置されるような悲惨な孤立死(孤独死)」と厚生労働省が定義している、要するに、相当期間にわたって人が訪ねてこないという環境で暮らしていたということでもある。

「特養ホームをもっとつくれ」という国民の声を無視するかのように、「渋滞を解消するために道路をつくらなければいけない」とか、「まだまだ高速道路が足りない」などとのたまう、時代錯誤の政治家や官僚がいる、高齢化や不景気の影響もあって、すでに数年前から車の数は減っているのに、である。

ケアマネの数は足りていても、みんな有能なケアマネとはかぎらない、個々のケアマネの力量には、かなり大きな差があるのが実情だ。

【響いた抜粋と学び】
介護できる家族はいない、老老介護で支えようにも、支え手がいない、どうにもならなくなる現実は目前だ、方法は唯一、社会で支えること、つまり特別養護老人ホームをはじめとする介護施設を充実させていくしかない。

そうなのかな? と思いながらも読み進めました。次の抜粋にも出しますが、日本は60年前の平均寿命は50~60歳です。介護の歴史がなかったと言われています。「家」制度があったころは長兄が両親の面倒をみていたとかどうとか。

実質的には在宅介護などという伝統は日本にはない――と言ったら驚かれるだろうか、これには、いくつも原因がある、ひとつは、戦前までの日本は、先進国(当時でも一応そう呼ばれていた)の中でもっとも短命な国だった、結核などの感染症が多く、それを克服できていなかったからだ。

ということです。ただ、あくまで平均寿命が短かっただけで、今僕のデイサービスに来ているお客様のご両親が90歳まで生きていたという話はよく聴きますよ。
あとこのころは感染症が多かったことや栄養状態、衛生環境が今よりもよろしくなかったので、介護の期間も短かったんじゃないかなぁ。

「認知症もかなり進んでいるから、これ以上、積極的な治療はやめましょう」と、医者が言っても、「それは困る。人工呼吸器をつけてでも、管だらけになってでも、なんでもいいから1秒でも長く生かしてください!」と、子どもが言うのだ、ここで親を安らかに逝かせてしまっては、家賃も食費も払えなくなってしまうと必死なのだ。

がっかりしちゃいますね。両親を生かす理由が自分たちの生活のためだなんて。子育てをしているあなたは今のうちからしっかりと子どもに教えなければいけません。お金を渡す子育てではなくて知恵を渡す子育てをしましょう。

「施設で死ぬのはかわいそう」という偏った発想は、中高年の女性や、老老介護を強いられているお年寄りの負担を、さらに増やす危険がある。

なるほど。施設で、病院で、自宅で、どこで死ぬのかを自分で選べないことや自分の望まないところで死ぬことがかわいそうなんだと思います。画一的な社会から個別な社会に変わっています。あなたはどこで死にたいですか?

アニメ『サザエさん』の原作となった新聞マンガがスタートしたのは、太平洋戦争が終わった翌年、1946年のことだ、アニメでは老けて見えるが、原作では父親の波平が54歳、母親のフネは48歳という設定だった、波平は所ジョージより年下で、フネは松田聖子より若いのである、なお、フネの年齢はアニメでは52歳という設定らしいが、それでも榊原郁恵と同い年だ。

面白い表現ですよね。自分の母親より原作のフネは若いんだ。見えない、見えない!

日本ではいまだに、「ヘルパーさんに来てもらうのはなんとなく気が引ける」と思っている人も少なくない、「他人に家の中に入られるのはイヤだ」「人の手を借りなくても自分で面倒をみられる」「うちの親は、まだデイサービスに行くほどボケていない」といった理由から、サービスを受けない人がいるのが実情だ。

僕が今までお会いしていた人でもいました。ヘルパーの掃除が入る前に、掃除する場所を掃除する方もいました。「掃除させるのが申し訳ないから」という理由です。
家事ができなくなっても他人を入れたくないという方もいました。嫁ですら台所に入れたくないという人がいるんだから赤の他人のヘルパーならなおさらという考えもありますね。
あとは、自分のできないことを認めること、他人に甘えること、これらは高等技術なんだと僕は考えています。誰だって「自分が〇〇できない」とは認めたくないものです。自分の弱さを認めることは難しいんですね。

いまは親の介護をする世代が50~60代だから、無病息災というわけにもいかない、この年代は、うつ病やがんや心臓病になりやすいし、病気やケガをしても、若いときのようにすぐにはよくならない、介護している人が、いつ具合が悪くなるかもわからない、そんなときでも、前もって要介護認定さえ受けておけば、必要になったときすぐにサービスを利用することができる。

使いもしないのに認定受けていても、心身の状態から”非該当”になる可能性があります。緊急で必要な時は暫定のケアプランを作成してもらってサービスを利用できるので著者の和田さんが言うような事前の介護認定は必要ないと思います。

いまは、介護認定で認められた範囲内であれば、ショートステイのサービスを利用できる、むろんその理由が、「出張で家をあけなければならないから」であろうが、「海外旅行をしたいから」であろうが、「子どもの受験期間だから」であろうが、なんら問題にはされない。

そうなんですが、旅行のときには万が一の時の緊急連絡先は誰か別の方に頼んでくださいね。ショートステイの担当者やケアマネジャーはいい顔しませんよ。
高齢になって介護認定を受けている方ですからなにかかにか病気を持っていて普通です。

主治医がどのくらい親切に、かつ詳しく意見書を書いてくれるかは、要介護度を決めるうえでかなり大きなウエイトを占めている。

半分正解というところかな。認定調査員と認定審査会の両方おこなっている僕からすると調査員の調査票を見て、主治医意見書から参考になることないかな……と探すので調査票が大事だと思います。
ということは、調査の日は家族が同行して日頃の状態をしっかり伝える。しかも調査票の内容に沿って伝えることです。

【編集後記】

3月9日の読書会ですが一気に人数が集まっています。次世代の読書会、次の行動につながる読書会、書店が文化・教養の発信地。新しい時代の第一歩まで残り2日です。ワクワクです。




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