歌集 小さな抵抗――殺戮を拒んだ日本兵/渡部良三 | ブログ

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おはようございます。岡本大輔です。
本日の紹介はこちらです。
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【出会い】
帯広図書館の新刊コーナーに置いてあったので借りました。

【本書のテーマ】
太平洋戦争時、日本兵が見た人間の裏側。

※ 本日の書籍は僕が読みながら目を背けてしまったものです。心臓の弱い方は書評も読まないことをおすすめします。

【気になった抜粋】

「赤子」……終戦まで、将兵を天皇の子と見立ててこう呼んだ。

「現人神」……終戦まで天皇をこう呼んだ(昭和天皇裕仁を指す)。

旧日本帝国陸軍には、新兵が入隊、転属などしてくると、その新兵に支給されている、新しい衣類を物干場で盗み、自分の古着と交換する風習があった、盗まれた新兵の方に代替衣袴等が残されていないと、盗まれた新兵は「とろい」という理由で隣地を受けなければならなかった。

当時の私は「慰安婦」は韓国人女性自らの意志によるものと教えられていた、しかし敗戦後45年たった1990年になって、韓国人女性に強制したものである事を、韓国人の詩によって知った。

「千人針」……初めは「虎は千里を走って千里を戻る」の伝説から、寅年生れの女千人の手になったものといわれる。

第二次世界大戦及びそれをさかのぼる昭和初期以来の侵略戦争は、すべて昭和天皇裕仁の裁可によって行われたものであることに目をそむけてはならない。

【響いた抜粋と学び】
双乳房を焼かるるとうにひた黙す祖国を守る誇りなるかも。

女性の捕虜に対しての仕打ちを歌に残しています。生きたまま、捕虜女性の乳房を焼くわけですね。思わず、書籍から目をそらしました。

日本軍の、捕虜に対するありようは、国際法も捕虜に関する条約も全く念頭にない、「今日は殺人演習だ、捕虜を藁人形代りに殺させてやる」と言うのだ。

今の僕自身も国際法とは何ぞやくらいの理解です。おそらく戦時中も国際法なんて知らないでしょうし、「国際法」という存在すらも知らなかったのでしょう。

今回の抜粋では生々しい部分は省きましたが……、人間はここまで残酷になれるんだ、そして僕たちと同じDNAを持つ人間が半世紀ちょっと前に実際に残酷なことをやっていたんだと振り返ります。
高校3年生のときに「731部隊」のビデオを見たときも壮絶な内容で3,4時間目の授業で見たため、昼食を食べられないクラスメイトが続出でした。

捕虜は人間じゃなくて藁人形やマルタ扱いです。

野外演習でリンチされ失心して放置されていた所を、中国人が兵営に運び込んでくれ、休養室に収容された事があった、衛生曰く「馬鹿だなぁーお前。目をつむって一突きすれば済むじゃないか。愚直に過ぎるよ」、この衛生兵は、隊を同じくしている間、私には優しくしてくれたが、この時の一言は恐ろしかった、その言葉の底に潜む人命軽視、異民族差別、蔑視を想い、体が震えた、今日尚日本人の血に流れている人間観なのだ。

人間を信じられなくなる一言ですね。恐ろしいです。
人が人を人として見なくなる……恐ろしいことなんですね。介護現場であなたは目の前のお客様をどのように見ていますか? 病気や認知症が進行した問題行動ばかりの手のかかる老人ですか? それとも病気や認知症が進行しているけれど、行動を通して、僕たちに人間としての対応は何か? 優しさは何かを考えさせてくれる存在と認めていますか?


【編集後記】

昨日から研修で札幌に泊まっています。本日は札幌北倫理法人会の経営者モーニングセミナーに出席してから研修2日目に行きます。誰よりも多く学ぶ実践です。


ここまでお読みいただきありがとうございます。

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