おはようございます。岡本大輔です。
本日の紹介はこちらです。
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【出会い】
帯広図書館の新刊コーナーにあったので借りました。
【本書のテーマ】
伝える時の留意点、伝え方の技術。
【岡本大輔の視点】
高齢者介護でのコミュニケーション。
【気になった抜粋】
コミュニケーション技術=対話のポイントは、近づく、つながる、支え合う、の3つです。
カウンセラーは、特別なことをしているわけではなく、コミュニケーションが上手な人たちが行っていることを、密度を濃くして行っているようなものです。
最初の言葉を何にするかを考えてみてください、その言葉がうまくいけば、コミュニケーションはスムーズに進んでいくはずです。
会話で、一番やってはいけないことは、相手の話を遮ることです。
聞き上手な人は、「それから?」、「それで?」という言葉をよく使います。
視線を外す場合に、時計を見ると相手を不快な気持ちにさせることもありますので注意してください。
「共感」とは、相手の立場に立って、相手の気持ちを創造することです。
日常のコミュニケーションでも「最後に本音が出てくる」ことは少なくありません、それまでは前フリのようなものであり、肝心なテーマは最後に出てくるのです。
言いにくいことを言えない1つ目の理由、それは言った後の相手の反応が心配だという点です。
相手との関係を完全に切ってしまってもいいのであれば、私たちは、案外と簡単に言いたいことを言ってしまうことができます。
伝える内容によってふさわしい場所を選びましょう、舞台が整えば、言いにくいことも伝えやすくなります。
本題に入る前に、まず相手の人に「受け入れる態勢」をつくってもらわなければ、どんなに正しいことを言っても、聞いてもらうことはできないはずです。
「言いにくい」というのは、相手にとっては「聞きたくないこと」や「聞くとショックを受けること」が多いものです、ショックを緩和するコツは、事前に少し予告をすることです。
相手自身に気づいてもらうためにも、オール・オア・ナッシングの言い方ではなく、幅を持たせた言い方を心がけましょう、あくまでも相手を尊重した言い方を心がけてください。
あいまいに言うと誤解を与えそうなとき、せっぱつまっているときなどには、ストレートに伝えてみましょう、そのほうが後々のトラブルを防ぐことができます。
「私は、〇〇をしたほうがいいと思いますよ」と言えば、それは一つの提案であり、受け入れるかどうかは相手次第という形になります。
言いにくいことを、すべて自分で伝えなければいけないわけではありません、他の人に伝えてもらえるなら、他の人も利用しましょう。
【響いた抜粋と学び】
コミュニケーションにおいては、相手のペースを無視しないで、相手とペースを合わせる必要があります、相手に急速に近づくのではなく、相手のペースに合わせて近づいていくほうが、むしろ短時間で相手に近づくことができるのです。
高齢者介護において、話すスピードやペースは重要です。ゆっくりならばいいのか、というとゆっくり過ぎても幼稚な感じがして嫌だと言われることがあります。
適度にゆっくりなペースで会話することを心がけます。
参考までに、目の前のお客様が呼吸するタイミングをじっくり観察(と言っても凝視はしないように)し、同じリズムで呼吸して、同じリズムであいずちをうち、お客様の話を繰り返す・・・「最近、眠れないんだよね」と言われたら「最近眠れないんですね。」というように。
著者の野原さんが話すように、相手のペースを無視して「うんうん、わかったよ」と話を終わらせようとする介護職・看護職はその時点で専門職失格と言わざるをえません。
もし、仮に緊急のことで、どうしてもその場で話を聴くことができないのならばどうしたらよいのか?
「・・・ごめんなさい。今別な方のことで呼ばれていて、どうしてもすぐにいかなければならないのです。その方の用事が終わってからお話を伺ってもよろしいでしょうか?」と尋ねればいいのです。
この時間は何十分とかかることでしょうか?
おそらく30秒程度でしょう。
お客様の返事を合わせれば1分程度です。
「今は緊急なのだから見ればわかる」なんていうのは専門職の横暴です。
お客様がわかるかどうかは、お客様しかわからないのです。
見て分かる人もいれば、言われなければ分からない人もいます。
伝えたいメッセージは、1つに絞り込みましょう、あれもこれもというように複数のメッセージを一度に言うと、伝わりにくくなってしまいます。
これは子育てをしていたらわかりますよね。
子供にあれもこれも手伝ってといっぺんに伝えたところで忘れてしまいます。
あなたの子供の記憶力が悪いのではありません。それはあなたの伝え方に問題があると考えてみることです。
こう話す僕も以前は同じでした。「トイレ掃除と風呂掃除と玄関掃除をやっておいてね。」といっぺんに伝えていて、子供が覚えていなかったら「さっき言って返事したしょ。」と覚えられない子供が悪いという伝え方をしたことがありました。
いっぺんに2つも3つも紙に書かずに覚えていることは”高等技術”なのだと僕は知ったのです。※ 紙にメモをするのも”高等技術”だと。
自然と技術を習得することはありえない。ヒト科のヒト・・・赤ちゃんは受動的で依存的な存在であり、それがヒト科のヒト本来の姿であると仮定したならば、ヒトは自ら学ぶこと、自ら動くことはできないのです。
自ら動くように教えなればできないのです。
自ら動く練習をして、初めて自ら動けるのです。
「コーヒーやお茶でも飲みながら話しましょう」という雰囲気をつくっていくと、話がしやすくなります。
ケアマネをしていて、お客様宅を訪問すると断っていても必ずといっていいほどコーヒーやお茶などの飲み物が出されます。
なぜ、お客様やご家族様はコーヒーやお茶を出すのでしょうか?
「介護保険から給料はいただいているので、それ以外のモノはいただけない」と伝えても、なぜ飲み物やお菓子を出すのでしょうか?
そもそも、お客様宅で出る飲み物やお菓子は、お客様にとって、僕達専門職にお給料(お駄賃)として出しているのでしょうか?
その答えの一つがこの抜粋にあると考えます。
「飲み物やお菓子をだす」、これは僕達にお駄賃を与えるのではなくて、お客様の話をじっくり聴いて欲しいというサインではないか?
・・・それではそのようなモノがなくてもじっくり話を聴くのが専門職だ!といわれると確かにそうなのかもしれない。
しかし、こう考えられるのではないか。
お客様やご家族様たちが話しやすい雰囲気、聴きやすい雰囲気を作ってくれる・・・エンパワメントなのだと(拡大解釈しすぎでしょうか。)
僕がよく感じるのは、お菓子や飲み物が出るところは、愚痴や不満など他人に話すのは気が惹けることを話すことが多いです。
じっくり話を聴いてほしいし、それを否定しないで受け入れて欲しいというサインを出しているのだと解釈します。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
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