それをお金で買いますか/マイケル・サンデル | ブログ

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おはようございます。

岡本大輔です。


本日の紹介は

こちらです。

↓↓↓




【出会い】

書店で

気になっていたので、

帯広図書館で

予約していました。


【本書のテーマ】

お金で買うことが

許されるものと

許されないものを決めるには

社会・市民生活の様々な領域を

律すべき価値は

何かを決めなければならない、


この問題をいかに考え抜くか?


【岡本大輔の視点】


介護サービスはお金で買っても

いいですか?


【抜粋】


価値あるものがすべて

売買の対象になるとすれば

お金を持っていることが

世界におけるあらゆる違いを

生み出すことになる。



お金をもらって悪習を断とうとした

喫煙者の90%以上が

インセンティブがなくなって

六ヶ月後には喫煙を再開してしまう。



以前であれば遅刻する親は

後ろめたさを感じていた、

保育士に迷惑をかけるからだ、

今では迎えに遅れることを

そのために進んで

お金を払うサービスだと考えていた、

罰金をまるで料金のように扱っていた。



フィンランドの21万7,000ドルの

スピード違反切符が示すのは

社会は危険な行為による損害の

埋め合わせを望んでいる

ということだけではない、

罪に見合う、また罪人の預金残高に見合う

罪を望んでいるということでもある。



ビデオ店では今や延滞料罰金ではなく

料金として使っている。



大統領や首相は日常的に

スピーチライターを雇っているし

それを批判する者はいない

という反論があるかもしれない、

だが結婚式の乾杯の挨拶は

アメリカ大統領の一般教書演説とは違う、

それは友情の表現なのだ。



特定の店のギフトカードは

単純に現金を送るよりは

汚名の度合いが低い、

ふさわしい店を選ぶことで

伝わる心遣いの要素が

少なくともある程度は

汚名を晴らしているのかもしれない。



保育所の罰金を廃止しても

上昇した新たな遅刻率はそのままだった、

お金を払うことで迎えの時間に

遅れない道徳的義務がいったん蝕まれると

かつての責任感を回復させるのは難しかった。



球界からの永久追放を通告する

文書のコピーにサインしたものを送ってくれる。



子供の名前をオークションに出品して

どこかの企業が子供の命名権を買い、

その見返りとして愛情豊かな両親に、

成長する家族にふさわしい快適な家や

施設の資金を提供してくれること。



新車のパトカーのロゴスポンサー。



我々は市場がふさわしい場所はどこで

ふさわしくない場所はどこかを問わざるをえない、

この問いに答えるには善の意味と目的について

それらを支配すべき価値観についての

熟議が欠かせない。


【学び】


価値あるものがすべて

売買の対象になるとすれば

お金を持っていることが

世界におけるあらゆる違いを

生み出すことになる。


ここで対象とされていることの

一つはテーマパークにおける

割り込みチケットです。




順番待ちはお金持ちも貧乏人も

等しく与えられるものにも

関わらず、

特別料金を発声させることで

お金持ちはお金持ちである

特権を最大限生かしていき、


時間すらも支配してしまう。




また、アメリカでは

より良い学校に入れるために


賄賂を贈って入学させるという

ことも書かれていました。

(これは日本でもあるのかな?)



お金があることで

美味しいものが食べられたり、

行きたい場所にいけるなど


より贅沢をする権利だったものが


教育や順番待ち、病院など


ありとあらゆるところで

お金持ちと貧乏人に格差が

生じてしまうことを

危惧しているのです。




そうなることで


金持ちはより金持ちに。


貧乏人はより貧乏に。


格差は広がるばかりと

教えてくれます。



それでは、

介護サービスに格差はあるか?




介護サービスは

基本は40歳以上の人、

全員が決まった額を支払っています。




介護サービスが必要な人は

介護保険証を申請して、


担当のケアマネジャーとともに

自身のこれからの目標を決めて、

それに必要な介護サービスを

受けることができます。




決められたお金以上を支払って

よりよいサービスが受けられるように

するということは聴いたことがありません。




施設入所がすぐできるよう

賄賂を贈るということも

聴いたことがありませんが、



実際はどうなんでしょうか?







球界からの永久追放を通告する

文書のコピーにサインしたものを

送ってくれる。





ここでは


どんなものでも

今の時代は商売になってしまう


ということを

お伝えしたくて抜粋しました。




普通に考えてみれば


野球賭博で球界を

永久追放された文書は



恥さらしであり、


人様にお見せできるものでは

ありません。





それを


「私は賭博をしてしまいました。

すいません。」



とサインして


コピーを販売する。




モラルが低下した

現代だからこそ商売が

できるのか、それともか、

賢くなって何でも

販売できると


考えられるようになった・・・


つまり進化したのか、




欲しがる人がいるのも


一つの要因ですが、




あまり好ましいことでは

ないような気がします。





要するに


万引きをどれくらいしたか?


どれくらいお金を盗んだのか?



悪さ自慢をしているだけ

なんじゃないかと

僕は感じます。







以前であれば遅刻する親は

後ろめたさを感じていた、

保育士に迷惑をかけるからだ、

今では迎えに遅れることを

そのために進んで

お金を払うサービスだと考えていた、

罰金をまるで料金のように扱っていた。


保育所の罰金を廃止しても

上昇した新たな遅刻率はそのままだった、

お金を払うことで迎えの時間に

遅れない道徳的義務がいったん蝕まれると

かつての責任感を回復させるのは難しかった。





これは興味深い話です。


遅刻を取り締まろうと思って

罰金というペナルティーを

課すことで、


逆効果を生んだ・・・



罰金がないことで


遅刻してしまって、

無償で子供を見てくれる

保育士さんに罪悪感すら

覚えていた親御さんたちが



今日は間に合わなさそうだから

お金払えばいいや


と、

遅刻者続出。




遅刻者を減らす目的で

作った罰金が


延長料金となってしまったのです。





我が家の例を一つ出します。


我が家では上の子達が

食器洗いを毎日交代で


お手伝いをしていた時期が

ありました。





油ものや食器が多い日は

お手伝いとは言え、



イヤイヤやっているのは

目に見えてわかりますし、




食器の

油汚れは取れていない。



お手伝いをしても

怒られることがある。




そんなこんなで


上のお兄ちゃんは


「食器洗いをやりたくない!」



と言いました。




そして、


「お風呂掃除をやりたい。」



と自分の意見を主張したのです。




そこで

我が家ではおにいちゃんに

お風呂掃除をしてもらっています。





そうなると

上のお姉ちゃんです。



「私もやりたくない。」


と始まりました。




妻が言いました。



「女の子なんだから

食器洗いができないとダメ!」




しばらくはそれでやっていましたが、



またもやりたくないが

始まった時、



僕から

二人に提案をしたのです。





それは

今までお手伝いをしていた

食器洗いや風呂掃除などを


”アルバイト”として


行うことです。





宿題を先にやるなど

条件はありますが、



食器洗いをしたら

1回20円


というように設定しました。





さて、

どうなったと思いますか?







上のお兄ちゃんは


自分の欲しいもののために

今まで以上にアルバイトを

するようになりました。




トイレ掃除、玄関掃除

風呂掃除、米研ぎ



一日100円を稼ぐ時が

あります。






実際、毎日やれば


30日で


3000円です。





今までお小遣いが

600円だったので、


破格ですね。





もともと、

潔癖症の気がある

上のお兄ちゃんには


むりしゃり、食器洗いを

強制していません。




やれることを

しっかりやるように

しています。




お兄ちゃんにはそれが

合ったのです。





さて、

妹はとういうと、




アルバイトを

最初の数日やりましたが、



そこで終了です。




彼女は



「お金を稼ぐこと権利」



よりも



「お手伝いをしない権利」




を選んだのです。



※ 彼女はこの日を境に

基本的には

お手伝いをしていません。





これには

僕もなるほどなぁ


と思いました。



(現在のところ彼女の

お手伝いをしない権利を

認めています。


ちなみに

彼女の名誉のために

言いますが、

彼女はご飯支度など

率先して手伝ってくれます。

アルバイトをしないだけで、

怠け者ではありません。)



ここまでお読みいただき

ありがとうございます。


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